【公拡法VS土地収用法】違いは?土地を売る前に学ぶ

不動産売却の基礎

公拡法と土地収用法を学ぶ

お客様
お客様

公拡法と土地収用法の違いって何?
よくわからない・・・

宅建士:山口
宅建士:山口

分かりづらいですね。
できるだけわかりやすく解説します。

公拡法は、街をより良くするために、公園や道路、学校などの「公共の施設」を作るための土地を確保しやすくする法律です。

市や国が「この土地、公共のために必要です!」と思ったとき、優先的に買える仕組みを作っています。

公拡法と土地収用法の違いを一言でいうと

公拡法は、一定の土地を売却するときに、地方公共団体等に買取りの機会を与える「先買い制度」です。

一方、土地収用法は、公共事業のために土地が必要となり、任意の売買で取得できない場合などに、法律で定められた手続によって土地を収用・使用できるようにする制度です。

つまり、公拡法は「土地を売る前の行政への届出」が中心であり、土地収用法は「公共事業に必要な土地を取得するための事業認定・収用裁決等」が中心です。

公拡法の届出をしたからといって、行政による強制的な土地取得が決まるわけではありません。

また、都市計画道路の予定地だからといって、直ちに土地収用法による収用が行われるわけでもありません。

土地収用法による収用には、法律に定められた事業認定や裁決などの手続が必要です。

公拡法とは?

どんな土地が関係?

特に、都市計画区域(街の発展を計画しているエリア)にある、広い土地が対象になります。

対象となる土地面積要件
1 都市計画施設(※注)の区域にかかる土地200平方メートル以上
2 都市計画区域内で次の土地
 ア 道路法により「道路の区域として決定された区域内の土地」
 イ 都市公園法により「都市公園を設置すべき区域として決定された区域内の土地」
 ウ 河川法により「河川予定地として指定された土地」
200平方メートル以上
3 市街化区域内の土地5,000平方メートル以上
4 その他の都市計画区域内の土地(市街化調整区域内を除く)10,000平方メートル以上

※引用元:公有地の拡大の推進に関する法律(公拡法)に基づく届出・申出について

どんな流れで売る?

大きな土地を持っていて、それを売りたいと思ったとき、公拡法のルールが関係します。

  1. 市に連絡が必要:土地を売る前に、市役所に「この土地を売ります」と届け出ます
  2. 市が買うかも:市が「その土地、道路や公園に使いたい!」と思ったら、価格を話し合って市に売ることになります。
  3. 市が買わない場合:市が必要ないと言えば、普通に他の人に売れます。
お客様
お客様

なるほど

市で買ってくれたらいいけど、
ダメだったら、一般の人に売れるわけね。

審査の結果、購入を希望する場合は、

原則として受理日から3週間以内に買取り協議を行うかどうかを通知予定。
群馬県ホームページから引用

都市計画道路とどう関係しますか?

もし土地が「都市計画道路」(将来、道路を作る予定の場所)に含まれている場合、

公拡法が特に重要になります。

市は道路を作るために、土地を先に買いたいと思うことが多いです。

売るときに市役所に相談しないと、売買がうまくいかないこともあります。

調べる方法は?

  1. 市役所に聞きます:土地の住所(地番)を市役所の「都市計画課」に電話して、「私の土地は公拡法の対象ですか?」と聞くと、教えてくれます。
  2. インターネットで確認します:市のウェブサイトで「都市計画図」を調べると、土地がどのエリアにあるか、都市計画道路かどうかわかります。
  3. 面積をチェックします:家の書類(登記簿など)で土地の広さを確認します。
    ※2,000㎡以上なら、要注意です!
宅建士:山口
宅建士:山口

分からなければ、不動産屋さんに聞いてみましょう。

なぜこんな法律がある?

街には道路や公園、学校など、みんなが使う場所が必要です。

でも、土地は個人や会社が持っているので、市が「欲しい!」と言っても簡単には手に入りません。

そこで、公拡法は「公共のために土地を優先的に確保できます」というルールを作ったのです。

みんなが住みやすい街作りのためためです!

注意することは?

  • 届出をしないで土地を有償で譲渡したり、虚偽の届出や譲渡制限期間内に譲渡すると50万円以下の過料
  • 都市計画道路の予定地だと、土地を自由に使えない(たとえば新しい家を建てるのが難しかったり)こともあります。

■公拡法第12条:届け出をしないと売買が無効

■公拡法第32条:届け出の書類にウソの情報を書いたり、
事実を隠したりした場合も、50万円以下の罰金が科される可能性があります

土地収用法とは?

土地収用法は、国や市が道路、鉄道、公園、学校などの「公共のもの」を作るために、必要な土地を確保するための法律です。

収用とは、国や地方公共団体などが、公共事業のために必要となる土地などを土地収用法に定められた手続に基づいて取得していくこと

普通、土地は個人や会社が持っていますよね。

でも、公共のためにどうしてもその土地が必要なとき、

所有者が「売りたくない」と言っても、法律に基づいて土地を買い取ったり、使う権利を得たりできる仕組みです。

お客様
お客様

地上げ屋???

どんなときに使われますか?

たとえば、こんな場面で土地収用法が使われます:

  • 新しい高速道路や電車の線路を作るとき。
  • 公園や学校、病院など、みんなが使う施設を建てるとき。
  • 洪水を防ぐためのダムや堤防を作るとき。

要するに、「みんなの役に立つもの」を作るために、土地が必要なときに使われます。

どうやって進むの?

土地収用法が使われるときの流れを簡単に説明します。

  1. 計画が決まる
    • 国や市が「ここに道路を作る!」と計画を立て、どの土地が必要かを決めます
      (都市計画法などと連動)
  2. 話し合い
    • 土地の持ち主に「この土地、公共のために欲しいです」と連絡がきます。価格や条件を話し合います。
  3. 合意できなかった場合
    • 持ち主が「売りたくない!」と言っても、公共のためなら強制的に土地を取ることができます。
      これが「収用」です。
    • ただし、ちゃんと補償されます!土地や建物の価値を計算して、お金が支払われます。
  4. 手続き
    • 収用の手続きは、都道府県の「収用委員会」というところが管理します。

      公平に進めるために、専門家が話し合いをチェックします。

土地収用法ではどのような補償がある?

土地収用法では、私有財産を公共事業のために収用・使用する場合に、法律に基づく補償が行われます。

ただし、「土地を取られる代わりに必ず土地価格だけが支払われる」という単純な仕組みではありません。

土地、建物、工作物、立木などの財産に関する補償のほか、移転に伴って通常必要となる費用など、事業によって必要となる補償項目が検討されます。

補償額等について合意できない場合には、収用委員会による裁決手続によって、権利取得や明渡し、補償額などが決められる仕組みになっています。

そのため、具体的な補償額は土地の所在地、取得範囲、建物等の状況、移転の必要性などによって異なります。

土地を取られた人は、損しないように補償がもらえます

たとえば:

  • 土地の価格:その土地の時価(不動産のプロが評価した値段)をもらえます。
  • 建物の補償:土地に家やお店がある場合、建物の価値や引っ越し費用も補償されます。
  • 生活のサポート:場合によっては、仕事や生活への影響をカバーするお金も出ることがあります。

都市計画道路とどう関係する?

もしあなたの土地が「都市計画道路」(将来、道路を作る予定の場所)に含まれている場合、

土地収用法が使われる可能性があります。

  • 市が「この土地を道路にしたい」と決めたら、まず話し合いで買い取りを提案します。
  • 合意できなかった場合、土地収用法を使って強制的に土地を取得することがあります。
  • この場合も、ちゃんと補償がもらえるので、ゼロ円で取られることはありません!

注意することは?

  • 制限がかかることも:土地が都市計画道路予定地だと、建物を新しく建てたり、大きく改築したりするのが難しくなることがあります(都市計画法や建築基準法による制限)。
  • 売却のとき:土地を売りたい場合、「公拡法」と一緒に、土地収用法の可能性も考える必要があります。
    市役所に確認するのが大事です。
  • 情報収集:自分の土地が都市計画道路にかかっているかは、市役所の「都市計画課」に聞くとわかります。

簡単に調べる方法は?

  1. 市役所に聞く:土地の住所(地番)を市役所の都市計画課に電話して、「私の土地は都市計画道路ですか?収用の予定はありますか?」と聞くと教えてくれます。
  2. 都市計画図をチェック:市のウェブサイトや窓口で、都市計画図を見て、土地が道路予定地かどうかを確認できます。
  3. 不動産屋さんに相談:土地の売却や収用の話を不動産のプロに聞くと、詳しく教えてくれます。

なぜこんな法律があるの?

みんなが使う道路や公園、学校は、街を良くするために必要ですよね。

でも、土地の持ち主が「絶対売らない!」と言うと、公共の計画が止まってしまいます

土地収用法は、公共の利益を優先しながら、持ち主にもきちんと補償して、バランスを取るための法律なんです。

【Q&A】公拡法VS土地収用法についてよくある質問

不動産売却のQ&Aについて

公拡法(公有地の拡大の推進に関する法律)について

Q
公拡法とはどのような法律ですか?
A

公拡法(正式名称:公有地の拡大の推進に関する法律)は、地方公共団体等が道路・公園・学校などの公共用地を計画的・優先的に取得しやすくするための法律です。

都市計画区域内などの一定規模以上の土地を有償譲渡する際に届出義務を課し、自治体に先買いの協議機会を与える制度を定めています。

Q
公拡法の届出が必要な土地はどのようなものですか?
A

主な対象は以下のとおりです。

  • 都市計画施設(道路・公園など)の区域内などにある200㎡以上の土地
  • 市街化区域にある5,000㎡以上の土地 (自治体により細部が異なる場合があるため、実際の取引では該当自治体への確認が必要です。)
Q
公拡法の届出をしないとどうなりますか?
A

届出をせずに有償譲渡したり、虚偽の届出をしたりすると、50万円以下の過料の対象となる可能性があります(公拡法第32条)。また、届出をしないで行った売買は効力を生じないとする規定もあります。

Q
公拡法の届出と申出の違いは何ですか?
A

届出(第4条):一定規模以上の土地を有償譲渡しようとする場合に義務として行うもの。譲渡前に届け出て、自治体に優先的に買取り協議の機会を与えます。

申出(第5条):土地所有者が地方公共団体等に買取りを希望する場合に任意で行うもの。

土地収用法について

Q
土地収用法とはどのような法律ですか?
A

土地収用法は、道路・河川・鉄道・学校・公園などの公共の利益となる事業に必要な土地等を、正当な補償のもとに強制的に取得(収用)または使用できることを定めた法律です。

憲法第29条第3項(私有財産は正当な補償の下に公共のために用いることができる)を具体化した基本法です。

Q
土地収用の主な手続きの流れはどのようになっていますか?
A

事業認定手続:国土交通大臣または都道府県知事が、事業の公共性・必要性を認定する。

収用裁決手続:都道府県の収用委員会が補償金額や権利取得時期・明渡し期限などを裁決する。 原則として任意交渉が先行し、合意に至らない場合にこの手続きが用いられます。

Q
土地収用でどのような補償が受けられますか?
A

主な補償は以下のとおりです。

  • 土地そのものの対価補償(近傍類似の取引価格などを基準とした相当な価格)
  • 建物・工作物などの移転補償
  • 営業補償・移転雑費などの明渡しに関する補償 「完全な補償」(収用前後で財産価値が等しくなる補償)が原則とされています。
Q
土地収用の対象となる事業はどのようなものですか?
A

土地収用法第3条に限定列挙された公共性の高い事業です。

具体例として、道路、河川、鉄道、空港、学校、病院、水道・下水道、公園、消防施設などが挙げられます。リストにない事業では原則として土地収用はできません。

Q
土地収用法と公拡法の最大の違いは何ですか?
A

土地収用法は「強制取得」を可能にする法律であるのに対し、公拡法は「任意の優先買取り協議の機会」を確保する法律です。

土地収用法はすでに計画された特定の公共事業のために最終的に強制力を行使する手段であり、公拡法は事業が具体的に決まっていない段階でも一定規模以上の土地取引に届出を求める予防的・計画的な制度です。

【比較】公拡法VS土地収用法

公拡法土地収用法
目的公園や道路などの公共施設のために、大きな土地を市や国が優先的に買いやすくする公共事業(道路、鉄道、公園など)のために、必要な土地を強制的に取得できるようにする
対象の土地都市計画区域内の広い土地
・市街化区域:2,000㎡以上
・用途地域外:10,000㎡以上
公共事業に必要な土地
(面積の制限なし)。

特に都市計画道路や鉄道用地など
どんなときに関係する?大きな土地を売るとき。

市に届け出が必要で、市が「買いたい」と言えば売れることに
※契約するか否かは土地所有者の任意
公共事業のために土地が必要なとき。

話し合いで売らなくても、強制的に取得される場合
流れ1. 土地を売る前に市役所に届け出
2. 市が買うか決める
3. 買う場合は価格を話し合い、
売却。

買わない場合は自由に売れる
1. 公共事業の計画が決定
2. 土地の持ち主と価格を話し合い
3. 合意できなければ「収用委員会」が強制取得を判断
4. 補償金を支払って土地を取得
補償市が買う場合、時価(不動産の価値)で支払われる土地や建物の時価、引っ越し費用、場合によっては生活補償も
罰則・届け出をしない、ウソの届け出をすると、50万円以下の罰金

・届け出なしの売買は無効になる可能性
特に罰則はないが、拒否しても強制収用される可能性
都市計画道路との関係都市計画道路予定地だと、売却時に届け出が必要。

市が道路のために買うかも?
都市計画道路の整備で土地が必要なら、収用される場合も。

補償あり
調べる方法・市役所の都市計画課に電話
・市のウェブサイトで都市計画図をチェック
・土地の面積を確認(登記簿など)
・市役所の都市計画課に電話
・都市計画図で道路予定地を確認
・公共事業の進捗を聞く
宅建士:山口
宅建士:山口

簡単にいうと、公拡法は広い土地を売るとき、役所が買うか個人が買うか。
届けないと罰則がある。

土地収用は公務員の地上げ?みたいなものです。(補償あり)

公拡法と土地収用法について、あなたのお役に立てれば幸いです。

群馬県の空き家を売るなら
クリック↓

この記事を書いた人
山口 力男

この記事の監修者:山口 力男(リヤマ不動産株式会社 代表取締役)
【所有資格】宅地建物取引士 / 2級FP技能士
【地域】群馬県伊勢崎市在住
※群馬県、埼玉県エリア対応致します。
【免許番号】 群馬県知事免許(1)第8077号

★当社が選ばれる3つの理由★
① 対応が早く、スピーディー
② 囲い込みをせず、正直な提案
③ ITを活用した幅広い販売活動

■ 専門領域・実績
群馬県内の「不動産売却・空き家対策・相続不動産」に特化した専門家。
これまで累計300件以上の売却・相続相談に対応してまいりました。

「実家の空き家をどうするか迷っている」
「相続した土地を売るべきか悩んでいる」
「今売ったらいくらくらいになるのか知りたい」

→「どうしたらいいの?」
を整理しながら、一緒に解決しませんか。
売却するかどうかは、
ご相談後にゆっくり決めていただいて構いません。

無料相談受付中♪まずはお気軽にご連絡ください。
【Eメール】info@riyama-fudousan.co.jp
【電話】0270-61-6037

山口 力男をフォローする
群馬県の空き家を売るなら
クリック↓

不動産売却の基礎土地売却

コメント