建築確認済証・検査済証がなくても戸建は売却できます
結論からいうと、建築確認済証や検査済証が手元になくても、戸建住宅の売却は可能です。
ただし、「書類を紛失しただけなのか」
「そもそも建築確認や完了検査を受けていないのか」によって対応は大きく異なります。
書類を紛失している場合は、自治体などで建築確認に関する記録を確認できる場合があります。
一方、検査済証が交付されていない建物では、建築当時の法令適合状況や現在の建物の状態を確認する必要があるケースがあります。
そのため、売却前には「書類がない=売れない」と判断するのではなく、
①書類の紛失なのか、②確認・検査の記録があるのか、③現況と確認申請時の内容が一致しているかを確認することが重要です。

戸建を売りたいけど・・・
建築確認済証と検査済証がないの
売るの難しいかな・・・?

結論、売れます。
しかし、デメリットがあるため、
ご理解いただき、対応策もご紹介します。
「古い実家を相続したが書類が見当たらない」
「検査済証がないと、ローンが通らない?」
「再建築不可と言われないか不安」
など、戸建てを売るときの建築確認済証&検査済証が見当たらないときの
注意点と対策を解説します。
建築確認済証と検査済証ってなに?

①建築確認済証:建築計画が建築基準法などの法令に適合していることを証明する書類。
※建築前に地方自治体や指定確認検査機関から発行される。
②検査済証:建築工事が完了し、建築基準法に基づく検査に合格したことを証明する書類。
どちらも建築の法令適合性を保証する重要な書類で、不動産取引や融資で求められることが多い。

建築確認済証は
「この設計図、プランで作っていいよ」という合格証明書みたいなもの。
検査済証は「プラン通りできています」という証明書です。
建築確認済証・検査済証がない主な理由

建築確認済証や検査済証が見当たらない理由は、一つではありません。
「紛失をした人」は対象外とします
代表的なのは、次のようなケースです。
- 建築主が書類を紛失している
- 古い建物で資料が残っていない
- 建築確認は受けたものの、書類を保管していない
- 完了検査を受けていない
- 増築・改築を行った際の確認関係書類が残っていない
- 当時の確認記録を自治体などで確認する必要がある
特に注意したいのは、「書類がないこと」と「建築確認や完了検査を受けていないこと」は同じではないという点です。
書類を紛失しているだけであれば、自治体などに残っている建築確認の記録から確認できる場合があります。
一方、検査済証が交付されていない場合は、建物の建築当時の状況や現在の状態を確認し、必要に応じて専門家による調査を検討します。
建築確認済証・検査済証がないデメリット&対処策

デメリット:
- 建物の法令適合性が証明できないため、買い手の信頼が得にくい。
- 金融機関によっては融資審査や必要書類の確認に影響する場合がある
- 売却時に値引きを求められる可能性が高い
- 法的な問題(違法建築のリスク)が発覚する可能性があり、売却後のトラブルリスクが高い。
- 増改築しづらい(新たな建築確認申請が必要。現在の建物の法令適合性が不明)
- 法令適合性が不明なため、「瑕疵保険」に入れないリスク
対処方法:
- 建築士等による現況調査・法適合状況の確認を検討する
- 売却時に「証明書がない」ことを開示し、価格や条件で調整。
- 建築士による「現況検査(インスペクション)」を行い、
ガイドラインに沿った調査報告書を作成することで、書類の不備を補完できる
国も書類がない場合の調査方法を定めています。
国土交通省:
検査済証のない建築物に係る指定確認検査機関を活用した建築基準法適合状況調査のためのガイドライン

以下は、検査済証を紛失した場合人との比較図です。
※建築確認済も似た感じです。
| 検査済証がない | 検査済証を紛失した | |
|---|---|---|
| 建物の状態 | 完了検査を受けていない可能性がある。違法建築のリスクも。 | 完了検査を受けているが、書類がない。 適合している可能性が高い。 |
| 信頼性 | 買い手や金融機関の信頼が得にくい。 | 代替書類や調査で信頼を補える可能性がある。 |
| 対処の難易度 | 適合性の証明が難しく、費用や時間がかかる場合がある。 | 再発行や代替書類で対応可能な場合が多い。 |
| 売却への影響 | 値引きや融資の制限が大きくなる可能性。 | 適切な対応で影響を軽減しやすい。 |

なるほど。
紛失した場合は、別途証明すれば、影響はなさそうね。
ちなみに、建築確認済証と検査済証って再発行できる?

再発行はできません。
ただし、台帳事項記載証明書があれば、
建築確認済証と検査済証が元からあったか証明できます。
→東京耐震ポータルサイトよりサンプルあり
自治体によりますが、300円~500円ほどで取得できます。(建築指導課など)

この台帳事項記載証明書は簡易的な書類です。
※建築確認済&検査済が取れている確認できます。
※建築計画概要書とセットで、できれば取得をおすすめします。
建築確認済証を紛失したらどうする?
建築確認済証や検査済証そのものは、紛失した場合に同じ書類をそのまま再発行してもらえるとは限りません。
そのため、まず確認したいのが、建築確認台帳に記録が残っているかです。

自治体などでは、建築確認台帳に記載された確認番号、確認年月日、検査済証の交付状況などを証明する「建築確認台帳記載事項証明書」等を取得できる場合があります。
群馬県の資料でも、建築確認台帳記載事項証明の制度が案内されています。
ただし、証明できる内容や申請窓口、手数料、保存されている年代などは自治体によって異なります。
売却前に確認する場合は、物件所在地を管轄する建築指導担当窓口へ、次のように問い合わせるとスムーズです。
「建築確認済証と検査済証を紛失したのですが、建築確認台帳の記録や検査済証の交付状況を確認できますか?」
なお、伊勢崎市では建築確認申請関係の手続きや建築計画概要書などについて、建築指導課が案内しています。
検査済証がない=違法建築という意味ではありません
検査済証が手元にないからといって、直ちにその建物が違法建築であるとは限りません。
例えば、検査済証を紛失しているケースや、建築確認台帳には確認・検査に関する記録が残っているケースもあります。
一方で、検査済証が交付されていない場合には、完了検査を受けて建築基準法への適合が確認されたことを示す資料がないため、建物の状況を慎重に確認する必要があります。
国土交通省も、検査済証のない既存建築物について、現況を調査し、建築当時の法令や現状を確認するための考え方を示しています。

つまり、「検査済証がない=売れない」ではなく、「検査済証がない場合は、なぜないのかを確認することが重要」
と考えるのが適切です。
建築確認済証・検査済証がないと査定額が下落する理由

建築確認済証がない場合、物件の査定額は10%~30%程度下落する可能性が高い。
違法建築の疑いがある場合は30%~50%以上の下落も。
築年数や地域需要により影響は異なり、
都市部の土地価値が高い物件では5%~15%程度に抑えられる場合も。
※注意:
建築確認済証や検査済証がないことだけを理由に、査定額が「○%下がる」と一律に判断することはできません。

都市部の戸建ては人気ありそう・・
対処策:
- 自治体で台帳記載証明書を取得。
※例:伊勢崎市なら建築指導課で取得できます。 - 建築士による法令適合性調査(費用:5万~20万円)で適合証明書を発行。
- 違法性があれば是正工事。
- 情報開示と価格調整で信頼確保。

物件によりけりのため、不動産営業担当者に質問してみてください。
売却への影響
| 状況 | 売却への影響 | まず確認すること |
|---|---|---|
| 書類を紛失 | 比較的小さい場合がある | 建築確認台帳 |
| 確認済証はある・検査済証がない | 注意が必要 | 検査済証の交付記録 |
| 確認・検査記録が不明 | 慎重な調査が必要 | 自治体・建築指導窓口 |
| 増築・改築している | 特に注意 | 現況と確認申請図面 |
| 法令適合性に問題がある | 売却条件に影響する可能性 | 建築士等による調査 |
まとめ

■建築確認済証と検査済証とは?
- 建築確認済証:建築計画が法令に適合していると認められた証明書(建築前に発行)
- 検査済証:工事完了後、建物が法令に適合していると確認された証明書。
どちらも不動産売買や住宅ローンにおいて重要です。
■書類がない理由(※紛失を除く)
- 1970年以前など古い建物で制度がなかった
- 建築確認や検査を怠った
- 違法建築だった
- 簡易な建物で申請不要だった
■書類がないデメリット
- 違法建築の疑い・信頼性が下がる
- 住宅ローンが通りにくくなる
- 売却価格が下がる(10~30%が目安)
- 増改築が難しくなる
【対処法】
- 台帳事項記載証明書の取得(300~500円)
- 建築計画概要書を取得(300~500円)
- 建築士による適合調査で証明書を発行(5万~20万円)
- 違法性があれば是正工事
- 前に情報開示と価格調整でリスク軽減
紛失との違い
| 状態 | 内容 |
|---|---|
| 書類がない | 検査自体を受けていない可能性も。 信頼性・対応が難しい。 |
| 紛失した | 検査は受けており、代替書類で対応可能なことが多い。 |
建築確認済証・検査済証がなくても、対処すれば売却は可能です。

いかがだったでしょうか
建築確認済証&検査済証がない場合のリスクと対処法が
あなたのお役に立てれば幸いです。




コメント