専任媒介契約の解除!基本知識

専任の媒介契約を解除したいけど・・・
どうすればいい?
今回は、専任媒介契約の解除の方法や、注意点、タイミングなどを解説します。
①一般媒介②専任媒介③専属専任媒介と3つあります。
【一般媒介】 | 【専任媒介】 | 【専属専任】 | |
依頼可能な業者数 | 複数社 | 1社のみ | 1社のみ |
販売活動の報告 | なし | 2週間に1回以上 | 1週間に1回以上 |
レインズへの登録 | 義務なし | 締結した日から 7日以内 | 締結した日から 5日以内 |
自己発見 | できる | できる | できない |
一般媒介は、複数社に依頼でき、専任と専属専任は1社契約です
専任媒介契約・専属選任契約はいつでも解除できるのか?
専任媒介契約および専属専任媒介契約は最大3か月の契約期間があります。

その途中で解約できるの?

結論から言うと、解約解除は可能です。
しかし、無条件での解約でなく、違約金が発生するケースがあります。
専任媒介の解除に伴う違約金の有無について

3カ月を上限に契約期間(有効期間)を決めているため、
途中解約は違約金がかかるケースがあります。
<違約金がかかるケース>※依頼者に原因あり
・理由もなく、単に契約を解除したい
・無断で他社に媒介を依頼した
違約金等
甲がこの媒介契約の有効期間内に乙以外の宅地建物取引業者に目的物件の売買 又は交換の媒介又は代理を依頼し、
これによって売買又は交換の契約を成立させ たときは、乙は、甲に対して、約定報酬額に相当する金額(この媒介に係る消費 税額及び地方消費税額の合計額に相当する額を除きます。)
を違約金として請求 することができます。

「約定報酬額に”相当”する金額」とあるため、
売買価格の3%+6万円とは限りません。
<違約金がかからないケース>※不動産会社に問題あり
・決められた報告義務をしない
・囲い込みをされた
・レインズに登録していない
・故意もしくは重過失による虚偽報告
・広告宣伝をほとんどしてくれない
不動産仲介業者の対応に不信感がある場合は、
不動産会社に通知することで中途解除できます。
(契約の解除)
第17条 次のいずれかに該当する場合においては、 甲は、 専任媒介契約を解除することができます。
乙が専任媒介契約に係る業務について信義を旨とし誠実に遂行する義務に違反 したとき。
二 乙が専任媒介契約に係る重要な事項について故意若しくは重過失により事実を告げず、又は不実のことを告げる行為をしたとき
三 乙が宅地建物取引業に関して不正又は著しく不当な行為をしたとき。

簡単にいうと
「売主に嘘をついたり」「誠実に対応しない」と契約解除します、という意味です。
専任媒介契約を解除するための手順

専任媒介契約を解除するための手順を解説します。
専任媒介契約を解除は電話連絡で契約解除希望を伝えるだけです。
※ただし、不動産会社の宣伝活動の努力がイマイチな場合は、改善に向けた「猶予期間」を与えましょう。
レインズ未登録・囲い込みなどは、即刻解除手続きをしましょう。
・・・とはいえ、言った言わない問題もあるため、以下をおすすめします。
①内容証明郵便で送る
内容証明郵便を不動産会社に送りましょう
郵送後、到着をすれば、折り返し電話があるはずです。
②メールで送る
メール送信は証拠が残る簡単な方法です。
契約解除希望を送りましょう。
①②両者とも、「理由」を記載して送りましょう。

とはいえ、依頼者が原因の場合、解除に伴う違約金を請求されるリスクがあります。
解除通知書の記載項目例
・解除通知書の作成年月日
・媒介契約を締結した相手である不動産会社の商号と代表者名
・売主の住所と氏名
・タイトル「専任(または専属専任)媒介契約解除通知書」
・解除に至った理由
・専任or専属専任の媒介契約書の日付と目的物件の所在地・表示
実際に違約金は請求されるの?

専任媒介契約中に
勝手に他社と契約し、契約を解除した場合は、違約金が請求されるケースがあります。
※いわゆる「浮気」です。

「売り辞め」等の場合は、請求されるケースが少ないです。
一部悪質な業者が「物件価格の3%+6万円」を請求して、
売主さんがビビッて払うように仕向ける会社があります。
実際は面倒なので、違約金請求はないと思われます。
※もちろん、請求してくる可能性もあります。
専任媒介契約を解除のQ&A

専任媒介契約の解除についてよくあるQ&Aを解説します。
- Q媒介中に他社に相談してもいい?
- A
依頼中の不動産会社に不信感を抱き、いきなり中途解約はリスクがあります。
そのため、他社の不動産会社に一度相談してみる方法もあります。
※あくまでも相談のみです。間違って媒介契約をしてはいけません。
- Q媒介中、約束の業務報告がない
- A
専任媒介契約の場合、不動産会社は2週間に1回以上、販売状況を報告する義務があります
催促しても、何も報告しないのであれば、専任契約を解除しましょう。
- Qレインズ登録の時の証明書は?
- A
レインズに物件が登録された際には「登録証明書」が発行され、
不動産会社はそれを遅滞なく依頼者に交付する義務があります。
まとめ

①一般媒介②専任媒介③専属専任媒介と3つあります。
【一般媒介】 | 【専任媒介】 | 【専属専任】 | |
依頼可能な業者数 | 複数社 | 1社のみ | 1社のみ |
販売活動の報告 | なし | 2週間に1回以上 | 1週間に1回以上 |
レインズへの登録 | 義務なし | 締結した日から 7日以内 | 締結した日から 5日以内 |
自己発見 | できる | できる | できない |
<違約金がかかるケース>※依頼者に原因あり
・理由もなく、単に契約を解除したい
・無断で他社に媒介を依頼した
<違約金がかからないケース>※不動産会社に問題あり
・決められた報告義務をしない
・囲い込みをされた
・レインズに登録していない
・故意もしくは重過失による虚偽報告
・広告宣伝をほとんどしてくれない

専任媒介契約を解除したい!
あなたのお役に立てれば幸いです。
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