【極悪】囲い込み不動産屋の対策※5つの手口と防止方法を伝授!

中古マンション

囲い込み理由とスキーム【なぜ?】

囲い込みの本題に入る前に、
基本的な仲介の仕組みを解説します。

まず、売買仲介には2つの方法があります。

①共同仲介(仲介2社):報酬はそれぞれ3%+6万円
②単独仲介(仲介1社):報酬は6%+12万円※おいしい

共同仲介
(複数業者)
単独仲介
(1社のみ)
取扱業者数複数社
(買主側・売主側で別)
一社のみ
買主へのアプローチ数◎ 多くの仲介会社が動くため幅広くアプローチ可能△ 自社のネットワーク中心
成約スピード◎ 早くなる可能性がある△ 業者の力次第で差が出る
業者間の連携△ 業者間の調整や連絡が必要◎ 情報の一元化でスムーズ
情報管理の一貫性△ 複数業者で情報がブレやすい◎ 情報が一元管理されやすい
売却戦略の統一性△ 複数業者で戦略にばらつきあり◎ 一貫した戦略で進めやすい
売主の手間△ 各社との連絡・対応が必要になる場合あり◎ 担当1社のみで手間が少ない
仲介手数料の負担△ 売主・買主で分かれる(業者が分担)◎ 通常は1社で全額受け取る
囲い込みリスク◎なし×高い
価格交渉時の立場△ 中立性が強いが、調整に時間がかかる◎ 担当者が交渉窓口となりやすい

売主側と買主側の仲介業者が2社います。

仲介業者は1社のみで、両方の手で
報酬をもらいます。

囲い込みとは、
売主側の仲介会社が「買主側の仲介会社」からの問い合わせをシャットアウトし、
両手取引に持ち込む行為です。

<例>
①当社のお客様が「◎◎小学校近くの戸建てを見たい」
とお問い合わせをいただきます。

②当社が売主側の「囲い込み不動産」に問い合わせ

「◎◎にある2700万円の戸建ての確認です」
→囲い込み不動産「すいません、商談中で・・・」
と紹介を断られる。

③売主側の囲い込み不動産は、断る間に
他のお客さんを「自分で」探す


④両手取引でおいしい!

お客様
お客様

どうして嘘をつくの?

宅建士:山口
宅建士:山口

両手の方が報酬が多いからです。

例えば、
100万円の報酬と200万円の報酬
どっちが欲しいですか?

お客様
お客様

そりゃ、200万円よ

宅建士:山口
宅建士:山口

ですよね。

囲い込む根本的な理由は

大きく分けて2つ。
①広告費をかけすぎ
②人件費をかけすぎ

「会社の支出が多い」→「売り上げを増やす」
「売り上げが増えないと倒産する」

ただそれだけ理由で、囲い込みをします。

また、営業マンもノルマに追われているため、
囲い込みをせざるを得ないといえます。

囲い込みのデメリットは?

項目内容
売却価格の下落競争原理が働かず、
価格交渉力が弱まりやすい。

結果的に安く売却する可能性がある。
売却期間の長期化他社からの紹介がないため、
買主の母数が減り、成約までの時間が長くなる。
機会損失他社の顧客に紹介されないため、

条件の良い買主との出会いを逃す恐れがある。
情報の不透明性レインズに登録されても「商談中」などと表示し、

他社からの案内を断るケースがある。
売主の利益が軽視される仲介会社が両手仲介の手数料重視で、
自社の利益を優先する傾向になる。
信頼関係の悪化売主が囲い込みの事実に気付いた場合、
仲介会社への信頼が大きく損なわれる。
物件の価値低下印象長期間売れない物件は
「訳あり」や「人気がない」と見なされやすい。
違法リスクも含む明示的な囲い込み行為は
宅建業法違反の可能性があり、問題視されることがある。

よくある囲い込み5つの手口と対策方法

囲い込み5つの手口と対策方法を解説します。

①レインズに物件登録をしない

レインズは
不動産会社同士の出会い系サイトのようなシステムです。

専任媒介・専属専任媒介の場合は、
詳細情報や販売図面を登録する義務があります。

<対策方法>
レインズ登録義務化され、登録証明書が発行されます。

不動産屋さんに書面又はpdfファイルで
送るよう依頼しましょう

※IDパスワードでログインも可能です。

宅建士:山口
宅建士:山口

・専属専任媒介は締結日の翌日から5営業日以内
・専任媒介は締結日の翌日から7営業日以内
・一般媒介契約は登録義務なし

営業日のため、不動産業者のお休みは除外されます。

ちなみに取引情報は3つあります。

①公開中
②書面(買付証明書)による購入申込みあり
③売主都合で一時紹介停止中

②レインズ登録データ(写真など)が雑

レインズに登録した物件情報の写真などデータが足りない、
または雑な画像がアップされているなど

お客様
お客様

どうして雑なデータをアップロードするの?

宅建士:山口
宅建士:山口

雑な情報だと、買主さんの買う気が失せます。

(この物件大丈夫かしら・・・)

その間に、
売主側の仲介店が自分でお客様を探すわけです。

<対策方法>
①掲載画面をキャプチャして、
見せてもらいましょう。

②合理的な理由があれば問題ありません
(写真の映りがもともと悪いなど)

※担当者が嫌がる場合、囲い込みの恐れがあります。

③レインズで広告をクローズ

売主さんが「他社には広告ださないで」と
指定があれば問題ありません。

<対策方法>
広告「可(すべてオープン)」になっている
キャプチャを定期的に送ってもらいましょう。

※広告可のデメリットがあるため、
すべて可でいいわけではありません。

④物件確認で断る

買主側の不動産屋さん
「〇〇町の200㎡地の土地ですが、ございますか?」

売主側の囲い込み不動産屋
「商談中で決まりそうで・・・難しいですね」
「売主の奥様が入院されて、それどころじゃない」

ありとあらゆる言い訳をしてきます。
※本当の場合もあります。

<対策方法>
家族、友達などに売主側の不動産屋に電話をしてもらい

「ご案内可能ですよ」と回答したら、囲い込み成立です。

⑤一般媒介で囲い込み【新手の手口】

「専任媒介・専属専任媒介は囲い込みされるから、一般媒介に」
とネット上で散見されます。

ですが、一般媒介は「レインズの登録義務」がありません。

<対策方法>
専任媒介以上で契約し、
レインズ登録してもらいましょう。

囲い込み防止のための簡単な方法

誰でもできる囲い込み防止の方法をご紹介します。

①電話してもらう

「囲い込みはしていませんよね?」と
媒介契約前にストレートに聞きましょう。


また「知り合いの不動産屋に、抜き打ちで物件確認させる。録音しておく」と言うことで、
囲い込みの抑止力になります。

宅建士:山口
宅建士:山口

これで、囲い込みをしていたら、

ヤバイ業者さんですよね・・・

②レインズ登録をマメに報告させる

物件の広告可やアップロードしたデータがいい加減か報告をさせる


※画像をスクショ、キャプチャなど

宅建士:山口
宅建士:山口

可能であれば、PCを目の前に持ってきてもらい、
確認する方法もおすすめです。

③囲い込みで有名な不動産会社に依頼しない

囲い込み不動産会社の規模は問わず、行われます。

ネットで「囲い込み + 〇〇(会社名)」と
検索すればたくさん出てきます。

④依頼前の「囲い込み防止」文章を読む

「広く情報を公開していただけますか?
1社だけに任せるつもりはありません。」

②「他社さんからの問い合わせも受け入れてください。
それが条件です。」

「囲い込みのようなことは避けたいので、
他業者にも案内をお願いします。」

④「専任媒介でも、
必ず他社に紹介してもらえる前提でお願いしたいです。」

⑤「レインズ登録状況と反響状況は定期的に報告してもらえますか?」

⑥「自社で買主を見つけるまで、
他社の案内を止めるようなことはしないでください。」

⑦「早く売りたいので、
囲い込みをされると困ります。」

⑧「情報開示を制限するような営業方針なら、
媒介契約は見直させていただきます。」

⑨「過去に囲い込みで騙された経験があります」

お客様
お客様

とりあえず、囲い込みの抑止力に
なるかも?

宅建士:山口
宅建士:山口

そうですね。
不動産業者は
「売主様のレベル」を見てきます。

その時
この人は詳しいんだ・・・)
と思われれば、変なことはしない
と思いますよ


囲い込みをされた場合の対処法

もし、囲い込みが判明した場合どう対処すればいいのか?
対策法を解説します。

※証拠をきちんと押さえてから、行動しましょう

締結中の媒介契約を中途解約

専任媒介契約・専属専任契約問わず、途中で解約をしましょう。

メールや手紙などで連絡するだけでOKです。

宅建士:山口
宅建士:山口

いきなり一方的な解約通知でなく、
証拠を突き付けてから、解約連絡をしましょう。

宅建協会に通告する

囲い込みは2024年まではやりたい放題でした。

しかし、
2025年から不動産売買仲介における「囲い込み行為」の罰則が強化される予定です。

宅建士:山口
宅建士:山口

今までは罰則はあってないようなもの、でした。

しかし今後は厳しいペナルティが下される予定です。
※内容は未定

民事訴訟&刑事告発をする

<民事訴訟>
仲介業者が囲い込みなど不正行為を行った場合、
損害賠償責任が生じる可能性があります。

<刑事告発>
囲い込みケースによっては「詐欺罪」や「背任罪」として
刑事責任を問える可能性があります。

まとめ

2025年「囲い込みで罰則が強化!」と言いたいですが・・・
手口が巧妙化しているため、
減少はしても「なくならない」かもしれません。

例えば
「担当者が入院した」→本当かもしれない
「売主の奥さんがインフルエンザ」→本当かもしれない
「内覧時に、買付が通らない」→本当かもしれない

本当かウソかなんとも言えない、ケースもあるため、

明らかな証拠を押さえない限り、
囲い込みはこれからも続きます。

この記事を書いた人
riyama

宅地士&FP2級の山口です(リヤマ不動産株式会社の代表)
不動産の売買や相続、住み替えなどで「どうしたらいいの?」と不安になる方の力になりたくて、この仕事をしています。
専門的な内容も、できるだけわかりやすく、丁寧にご説明することを心がけています。不動産に関するお悩みがあれば、ぜひお気軽にご相談ください。地域に根ざし、一人ひとりの気持ちに寄り添うご提案をいたします。

riyamaをフォローする
【不動産でお悩みのあなたへ↓】
【無料】今すぐ問い合わせをする
【不動産でお悩みのあなたへ↓】
【無料】今すぐ問い合わせをする
中古マンション中古戸建土地売却契約ルールなど
riyamaをフォローする

コメント

タイトルとURLをコピーしました