【危険】不動産の一括査定の3つの罠で大損?トラブル回避を伝授

中古マンション

不動産一括査定の「危険な」仕組み

不動産一括査定がどうして危険なのか?

その理由を知るために、
まず、不動産業者がどういう流れで、査定サイトに登録しているのか?
理解することが大切です。

<不動産一括査定の「不動産屋」の流れ>

①不動産屋が一括査定サイトに加盟登録
②1件の反響で1.5万円(※サイトによる)ほど支払う
③売主様の電話番号を入手し、連絡
④訪問し、査定書提出
⑤媒介契約

⑥売買契約


の流れです。

上記は3社が一括査定サイト経由
売主様に連絡をし、訪問査定をした場合の図です。

※訪問してほしいかどうかは、売主様が決めます。

宅建士:山口
宅建士:山口

不動産業者が売主を探す方法は
以下の3つ

①ネット問合せ(HPやSNS)
②チラシ
③一括査定サイト


一括査定サイトは10件情報を手に入れて、
2件契約に持ち込めればラッキーといえます。

【不動産会社の売上】例:10件中2件獲得した場合

<経費>10件査定依頼×単価15,000円=150,000円

<売上>例:3000万円の中古物件の仲介手数料(3%+6万円)
・2件片手の場合:約200万円
2件両手の場合:約400万円

15万円支払って悪くて200万円売上でも、
美味しいといえます。

最悪1件契約でも15万円支払って
100万円の売上です。


こうした「美味しい思い」ができるため、
加盟する業者が後を立ちません。

※当社は利用しておりません

・・・と言いたいですが、
上記のように実際は甘くなく熾烈な競争が起きます。

不動産一括査定の3つのデメリット

不動産一括査定で熾烈な競争が起きることでの
「売主のデメリット」を解説します。

電話がしつこい

人気の土地やマンションであるほど、電話連絡の数が多くなり、
ストーカーのように付きまとわれます。

そのため、無料だからといって、
不用意な申込はおすすめできません。

高値査定でエサをまき、結果「損」をする

一括査定の登録業者が多いため、過当競争になります。

そのため、「相場から逸脱した査定価格を提示する」業者が多いです。

宅建士:山口
宅建士:山口
  •   A社:3000万円
  •   B社:3200万円
  •   C社:2800万円
  •   D社:2650万円

上記査定結果でしたら、
あなたはどの会社に売却を依頼しますか?


お客様
お客様

 「3200万円のB社でしょ」

これが”買取”でしたら正解

しかし、今回は「不動産仲介」です。
簡単に言うとインチキな査定付けといえます。

仲介の仕事は「買主を見つけること」です
※業者は買い取りません。

ちなみに、
相場は、suumoで調べれば小学生でも分かります

※土地や戸建は個別性が高く難しいですが、
マンションは簡単です。

宅建士:山口
宅建士:山口

不動産業者が買い取ります!

といったら理解できます。

しかし買取業者が相場嘉高く買うなんて、
都心高級一等地くらいです。

【買主が売主様の物件を内覧した本音】

「え?2700万円くらいが相場でしょ?3200万円って高くない?」
「もしかして、フルリノベ?」
売主がもしかして芸能人だから価値があるの?」


特殊な付加価値がないかぎり、
売主のあなたの物件を敬遠するか、当て馬(当て物件)にされます。

お客様
お客様

売れるわけないのに

どうして、高値査定をするの?

宅建士:山口
宅建士:山口

媒介契約が欲しいからです。

大手の場合、媒介契約だけでも報酬がもらえたり、
出世のポイントになります。

また、見学用の物件として利用し、
他の物件を紹介する目的で利用
します。

ライバルを出し抜くには、
売主さんの「欲望」を刺激すれば簡単ですから。

囲い込みをされる

 仮にD社の営業マンが

「根拠に基づいた査定書で2650万円です。
ちょっと頑張って2700万円で売り出しませんか?」

と言ったら、信頼できる営業マンといえます。

B社は「確かに2800万円くらいが相場ですが・・
僕と一緒にチャレンジしませんか?」

とチャレンジ価格を提案してきます。

お客様
お客様

ドキドキワクワク・・・
高く売りたい!
チャレンジっていいね♪

まっ、無理だったら値下げすりゃいいや!


売主様はB社を媒介契約をします。

宅建士:山口
宅建士:山口

・・・正直者のD社の営業マンが可哀そうです。

悲しかな、
不動産業界は正直者よりも、ウソつきが儲かる業界です(涙)
 

<悪徳営業マンの手口>
 ①チャレンジ価格、夢をみませんか?と売主を誘う
 ②媒介契約を結ぶ
 ③売りに出す
 ④売れない
 ⑤「やっぱり現実的に値下げしょう」と2700万円を提示
 ⑥売れない→値下げ、売れない
 ⑦市場では「怪しい物件認定」と買主心理がネガティブに
 ⑧買主側の仲介も熱心に広告しなくなる
 ⑦1年かけて2500万円ほどで売れた


結局売れたけれども、
長い期間をかけて、損をして終わり、というケースが良くあります。

加えて、囲い込みされたら・・・
悲惨すぎて目もあたられません(涙)

お客様
お客様

え?時間を長くかければ、高く売れるんじゃないの?


宅建士:山口
宅建士:山口

逆です。
時間をかけるほど、高く売れなくなります(涙)

買取保証に誘導される

「もし売れなかったら買取します」といった買取保証制度
というものがあります。

最初から買取に誘導するつもりの業者もあるため注意が必要です。

※ちなみに、適切な相場を提示し、買取は安くなる、

と正直に説明する業者は信頼できるといえます。

不動産一括査定で損をしないためには?

 不動産の一括査定の利用し、損をしない方法や注意点をご紹介します。

査定書の厚みは「本質的」ではない

「A社はこんな分厚い査定書を出したから、誠意を感じた」
「B社は薄っぺらい・・・なんかバカにされた気分だ」


売主様の年齢が高いほど、
厚みがある資料は好評です。

お客様
お客様

え?査定書のページ数がたくさんあるのは

私のことを思って査定してくれたんでしょ!

不動産査定の方法や根拠となるエビデンスが分かれば、
薄い資料でも問題ありません。
 
本質を見失わないようにしましょう。

宅建士:山口
宅建士:山口

・・・・と言いつつ、

弊社も「厚めの資料」を提示します(涙)

お客様に喜んでもらう行為も
仕事だからです。

※本質からそれていますが・・・


  

チャレンジ価格の欲望は捨てましょう

「ご先祖様の大切な土地だから」
「生まれ育った実家だから」
「大変な思いでローンを完済したから」

1円でも高く売りたい! 
確かにおっしゃる通りです。

  •   A社:3000万円
  •   B社:3200万円
  •   C社:2800万円
  •   D社:2650万円

上記ならB社の3200万円で試したい!

お気持ちはわかりますが、
ご近所や同マンションのライバル物件と比べて高いため、売れません。

宅建士:山口
宅建士:山口

売主様が購入する側の気持ちになればわかります。

・この不動産の相場は2700万円くらい
・相場より高い
・住宅ローンの返済比率が悪化するから3200は無理
・でも見学だけして、勉強したい

売主のあなたの物件が
単なる見学物件になるリスクがあります。

お客様
お客様

でも絶対に高値じゃ売れないの?

絶対売れないわけではありません。

・同じマンション内に娘夫婦を住まわせたい人
・近所の中古戸建に息子夫婦を住まわせたい人
・アラブの王様が登場し、即現金払い

・地主の2代目ボンボン息子
・お金持ちだけど、世間知らず

といった買主様がいる


・・・わけないです。

お客様
お客様

これって・・・
中二病なの?

宅建士:山口
宅建士:山口

ウソが上手な業者は「もしかして・・・」と

小さな可能性を利用して、売主様を欺きます。

もしかして」で売れるのであれば
、だれも苦労しません・・・・

売れる根拠を質問する

営業「3200万円でいきましょうよ!弊社なら自信があります」

あなた「根拠は?どうやって売るんですか?」

営業「気合は社内で一番って言われています!
売主様のために頑張ります」
「ゾス!」

相当やばい営業マンです。
具体的にかける回答は危険といえます。

広告をすべて可にする

専任契約を結んで、広告をすべて可(フルオープン)にできるか質問しましょう。
ほとんどの業者が断ってきます。

当社は可能/不可能、どちらも対応できます。

チャレンジ価格で売れなかったら仲介手数料を安くする

「御社にお任せします。ですが、
もし〇円で売れなかったら、手数料は安くしてください」

と伝えてください。

相手にそれくらいの覚悟があるかどうか、試してみましょう。

宅建士:山口
宅建士:山口

弊社は適切な価格を提示するため、
チャレンジ価格はいたしません!

不動産一括査定でよくある質問Q&A

不動産一括査定でよくある質問をQ&A形式で解説します。

Q
費用は本当にかからない?
A

 基本無料で査定をしてくれます。
 万が一、不明瞭な請求をされたら、
一括査定サイトにクレームを入れましょう。

Q
「大手」「中小」なら大手業者がいい?
A

 どちらでもかまいません。

 ですが、大手のほうが囲い込みのリスクがやや高いといえます。
 ※大手は広告費をたくさんかけているため

Q
執拗に営業電話がかかってきたら?
A

一度、断った業者から「追客電話」がしつこくかかってきたら、
一括査定サイトにクレームを入れましょう。

何度もしつように営業電話があったら、
宅地建物取引業の免許を与えている都道府県に相談しましょう。

※強引な勧誘で怒る脅すなどの悪質な行為は、宅地建物取引業法に違反する行為です

まとめ

【一括査定】メリットデメリット
査定スピード一度の入力で複数社からすぐに査定結果が届く(早ければ当日〜翌日)査定がスピーディな分、簡易な机上査定にとどまりやすい
比較検討のしやすさ複数の不動産会社を一括比較できるため、相場感をつかみやすい査定額がバラつくため、初心者にはどれを信用すべきか迷うことがある
営業効率自分で何社も探す手間が省ける多数の営業電話・メールが来ることがある(特に入力直後)
価格の適正化高く売れそうな会社や実績のある会社を選べる可能性がある「とりあえず高めに査定して興味を引く」業者も存在する
売却戦略の幅複数の提案・販売手法を比較できる(例:仲介 vs 買取)サイト掲載業者に偏りがあり、
地元密着型の優良企業が入っていない場合もある
費用利用は無料査定そのものは無料だが、媒介契約後の広告費用負担などに注意が必要な場合あり

不動産の一括査定の8つのワナでトラブルを回避する方法が
あなたのお役に立てたら幸いです。


この記事を書いた人
riyama

宅地士&FP2級の山口です(リヤマ不動産株式会社の代表)
不動産の売買や相続、住み替えなどで「どうしたらいいの?」と不安になる方の力になりたくて、この仕事をしています。
専門的な内容も、できるだけわかりやすく、丁寧にご説明することを心がけています。不動産に関するお悩みがあれば、ぜひお気軽にご相談ください。地域に根ざし、一人ひとりの気持ちに寄り添うご提案をいたします。

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