
家を売りたいんだけど、
私道だから、売れないって聞いたことがあるの

私道の土地は当社も預かった経験が何回かあります。
今回は当社の体験談をもとに、解説しますね。
私道の土地は売れない理由【8選】
①所有権に制約あるから
私道は他人と共有している場合が多く、所有権が曖昧になりやすい。
また、「他人と共有=気持ち的に嫌だ」
と考える人がいるため、売りづらいといえます。
②道路部分の位置
私道は公共の道路ではなく私的なものであるため、
道路としての便利さや価値が低い。
③制限が多い
一般的には「私道通行権」が必要で、通行に制約があったり、
管理者の許可が必要なため、交通の便が悪い。
また、上下水道・ガス管などの工事の際、
掘削承諾書などの許可が必要。
④管理や維持の責任が不明瞭
私道の管理は誰?
トラブルが起きたらどうすればいい?
など、私道はいい加減で責任があいまいなケースがあります。
購入者としては「大丈夫ですか」と心配になり、
購入することに迷いが生じます。

水道管が破裂したら、
誰が責任取るんだろう?
って昔から疑問だったけど・・・
共有者で負担するのかな

持ち分があれば、
例えば1/8なら、全員で負担するしかありません。
⑤資産価値の低さ
公道の場合、車の道路付けがよく、利便性が高いですが、
私道は奥にあるケースが多く、資産価値が低く見られやすい。
また、住宅ローンを組む際に担保評価が低いため、
減額&銀行を選ばないといけないケースがあります。
⑥私道に固定資産税がかかるケースあり
公衆用道路(建築基準法上の道路)に該当する私道
→ いわゆる「位置指定道路」や、
慣習的に不特定多数の人が自由に通行している私道
(例:袋小路の奥の家に行くために必ず通る道など)
※「市への寄付」すれば固定資産税はかかりません。
⑦境界確定が面倒&高額

体験談ですが、45坪の土地の確定測量で
60万円見積が来た売主さんがいます。

え?高すぎない?

持ち分1/8だったり、
お隣さん(私道の土地ではない)との話し合いなど
人数が多いためこの見積になったのかもしれません。
⑧ハンコ代を請求されるから
私道の掘削許可をお願いすると、ハンコ代を請求してくる人がいます。

え?互い様じゃないの?
どうしてそんな要求してくるの?

お金が欲しいからです。
もちろん、請求してくるのは一部の人です。

変わった人がいるのね・・・
強欲な人間は、
「前の売主には同意したけれど、新しい人は知らない」
と言い出す可能性があります。
私道に「一部」面倒な人間が住んでいると、
売りづらくなるといえます。
⑨私道のイメージが悪いから
youtubeなどを拝見すると「私道は買うな!」
などネガティブが情報が多く、イメージが悪いです。
そのため、リスクを承知で購入してくれる人など、
売却のターゲット層が限定されます。
【体験談】私道の売却で当社が見たエピソード
当社(群馬県伊勢崎市、前橋市など)が
不動産売買で体験した私道エピソードをご紹介します。
①砂利道”わがまま”おばさん
1/13の持ち分の私道があり、砂利道だったため、
全員で費用を出し、アスファルト道路に舗装しました。
しかし、そのうち1人が「お金を出したくない」と言い始めました。

面倒くさい人がいるのね・・・
で、結局お金払ったの?
そのおばさまは?

もちろん、払っていません(汗)
ご近所の人も面倒だから、他の人全員の費用で、
そのおば様の家の目の前の砂利道も舗装したようです。
②開発会社100%持ち分
平成以降はあまり見かけなくなりましたが、
昭和の時代はいい加減でした。
S50年の、建売分譲地の私道ですが、なぜか開発道路(42条1項2号)

市に寄付するか、共有にすればいいのに・・・

将来的に、使用料を取りたかったのか、
面倒で放置したのかわかりません。
③持ち分なしで「2年売れない」
当社でお預かりしていない不動産です。
ご縁があって、売主様に話を聞くと
「共有持ち分ない、2年くらい売れていない」
とのこと。
値段を聞いて近隣相場を調べると、明らかに高値(汗)
(売主様、高すぎますよ・・・)
と言いたかったですが、トラブル回避のため、言いませんでした。

本当のことを言っても、
クレームになるし、
触らぬ神にたたりなしね

そうです。
納得できるまで・・・
10年くらい売却活動を続けるかもしれません
【解決方法】私道に面している土地建物は売れる?

結論、私道の不動産は売れます。
解決方法は「安くすることです」

え~
それじゃ、答えになってない!

申し訳ないです(汗)
例えば、当社のある群馬県は土地が余っています。
土地探しのお客様に不動産を案内した時、
私道よりも公道を選びます。

そっか!
買主の立場になれば、
土地がたくさんあるのに、
わざわざ私道を選ぶ必要ないよね・・
都心のような「土地が少ない」場合は、私道で売りやすいです。
しかし、地方の「私道」は、好き好んで選ぶ人は少ないです。

2020年をピークに群馬県は一部を除き、人口が減少します。
土地の供給量はさほど変わらず、需要が減らば、
私道のニーズはどんどん減少していくわけです。
まとめ

【私道の土地は売れない理由】
①所有権に制約あるから
②道路部分の位置
③制限が多い
④管理や維持の責任が不明瞭
⑤資産価値の低さ
⑥私道に固定資産税がかかるケースあり
⑦境界確定が面倒&高額
⑧ハンコ代を請求されるから
⑨私道のイメージが悪いから
解決方法は、私道の土地を安くすること!

正直に言うと、
不動産屋に「魔法の杖」はありません。
私道の土地の査定依頼に興味がございましたら、
リヤマ不動産までご連絡ください。


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