
不動産を購入したいけど、
内覧できます?

可能です。
しかし、資金計画を行いと、
住宅ローンプランを立てないと
内覧する意味がなくなります。
今回は、中古戸建、注文住宅、中古マンションを購入する前の
資金計画の手順やローンの注意点など解説します。
資金計画の7つのステップ

資金計画をする上での7つのステップを解説します。
※中古、新築問わず、共通です。
①住宅用資金を把握する

<資金はいくら?>
①頭金はいくらだせる?
②親からの援助は?
まずは、あなたが不動産を購入する上で出せる資金を
洗い出しましょう。

貯金ではなく、
「住宅用資金」です

頭金はあるほど有利?

はい。住宅ローン審査に有利です。
例えば、金利が下がったり、
返済比率がよくなり、
審査パスしやすいです。
ちなみに頭金0円でもケースによっては
可能です。
親からの援助は控除になるケースがあるため、
税理士、税務署などで対象かどうか、確認しましょう。

両親に相談すると、
意外と出してくれるケースが多いです。
相談は無料ですから、
ダメモトで話をしてみましょう。
②家賃を把握する
<家賃はいくら?>
・月額の家賃はいくらか?
・住宅手当はマイナスになるか?
実家暮らしの方は対象外ですが、
賃貸アパートマンションの家賃を把握しましょう。

持ち家になると
住宅手当はもらえない?

「住宅手当」「家賃補助」
「社員寮・社宅」
は持ち家だと支給されない
可能性が高いです。
※お勤め先に確認ください。
↓以下は一般的な住宅手当の支給条件です。
【住宅手当の条件】 | 【内容】 |
対象者 | 正社員(契約社員・派遣社員は対象外の場合も多い) |
世帯主であること | 家賃契約者が本人(社員)であることが条件になる場合が多い |
賃貸物件であること | 持ち家は対象外となり、賃貸物件の契約者である必要がある |
勤務地の近隣に居住 | 勤務地からの通勤圏内に住んでいることが求められることが多い |
扶養家族の有無 | 扶養家族の有無によって支給額に差がある場合あり |
転勤に伴う借上社宅がないこと | 社宅利用者や社有住宅居住者は対象外になることがある |
家賃上限あり | 会社が定めた上限額(例:家賃の半額かつ上限3万円など)まで補助 |
申請制 | 必要書類を提出し、審査・承認を経て支給されるのが一般的 |
③他社返済額&CICを調べる
<他社借り入れ返済額は?(年額)>
・カードローン 年12万
・スマホ分割 年3.6万円
・車ローン 年24万円

月いくら返済し、
ボーナス払いを含めた
年払い額を計算しましょう。
上記の例では、他社返済は年間39.6万円です。

CICって?

個人信用情報機関
クレジットインフォメーションセンター。
クレカやスマホ払いの履歴が
わかります。
CICは500円で簡単に開示請求ができます。
これを最初にやらないと、
すべてが水の泡になります。

どうして?

CICで異動が付いていたり、
P、Aマークなどが複数あると、
ローン審査で落ちる可能性が上がります。
加えて、仮に滞納で問題があっても、
ローンが通りやすい銀行もあり、戦略をミスすると
借りられなくなります。

私は大丈夫!

・・・でもご主人が
消費者金融を・・・
「隠れ系借金」のケースがあります。

滞納があったり、
異動がある場合は、
営業マンに必ず相談しましょう。
異動がある場合は、ほぼ住宅ローンは無理ですが、
方法がないわけではありません。
④私は「いくらまで」借りられる?

<いくらまで借りられるか>
夫&妻の合算年収で想定します。
↓以下、シュミレーション
・夫(年収480万円)
・妻(年収300万円)
①年間返済可能額
<返済比率の目安>
□年収400万円未満30%
□年収400万円以上35%
※一般的には25~30%が安全圏と言われます。

返済比率ってなに?

返済比率は
「年返済/年収」
の計算式です。
25%~30%が安全な
ラインと言われています。
例えば、年収400万円で120万円返済なら
返済比率は30%となります。
・夫(年収480万円)
・妻(年収300万円)
なら、世帯年収で780万円。
返済比率30%で年234万円まで返済できます。

夫婦の愛って素敵♪
②月間返済可能額
<月間返済額の目安>
年間返済額 ÷ 12か月
世帯年収で780万円。
返済比率30%で年234万円
月額19.5万円まで返済可能

他社への返済が年39.6万円
年234万円まで借りられるとすると・・・
年234万円まで借り入れ - 他社返済39.6万円
→年194.4万円まで借り入れできる
年の返済が194.4万円なので、
月16.2万円返済です。
③借入可能額
<借入可能額の目安>
月間返済可能額÷審査金利額×100万円

審査金利って?

金融機関の審査のための金利です。
実行金利にストレスを
かけるため、3%~4%あたりが
一般的です。
銀行 | フラット35 | |
---|---|---|
審査金利 | 3~4% JA:約1.5% ろうきん:0.8% | 実行金利 ※約1.9% |
JA・ろうきん、フラットは審査金利は低めです。
年収に不安がある人はおすすめです。
<審査金利>
①審査金利 3.0% 月々 3,849円
②審査金利 3.5% 月々 4,133円
③審査金利 4.0% 月々 4,428円
※100万円を35年返済の月々払い
月間返済可能額÷審査金利額×100万円
→16.2万円÷4133円×100万円
借り入れトータルは39,196,709円

世帯年数780万円だから、
年収の・・
たった5倍?!

はい。
他社借り入れが多くなければ、
それくらいが目安ですね。
①世帯年収780万円で他社借金0円
②世帯年収780万円で他社借金39.6万円ある場合
借入可能額 | |
世帯年収780万円 | 4718万円 |
世帯年収780万円 +他社借入の年返済39.6万円 | 3919万円 |

え?
年39.6万円なんて月3.3万円
の返済でしょ?
たったこれだけで、
800万円も借り入れ額が減るの?!

そうです。
他社の借入が月3万円でも
結構なダメージになります。
解決法としては、事前審査前に
できる限り返済することです。
借入額を伸ばす方法は?

借入金額を延ばしたいんだけど・・・
方法はある?

はい。
いくつか対策法をご紹介します。
①審査金利が低い銀行を選ぶ
例:住信SBI,フラット35、JA、ろうきん
→JAバンクの住宅ローンの7つのメリット・デメリット解説
→ろうきんの住宅ローン審査は甘いって嘘?
②保証が甘い保証会社を選ぶ
MG保証など
③融資期間を延ばす
最大35年→40~50年
住信SBI、JA、ろうきん、地銀など

借入金額を、伸ばすことは簡単です。
しかし、返済できなくなるリスクが
あるため、ご注意を!
⑤諸経費・手数料を調べる

以下の表↓3000万円の中古マンションを購入した場合の例です。
金額(概算) | 補足 | |
■ 仲介手数料(3%+6万円) | 1,056,000円(税込) | 3,000万円 × 3%+6万円 = 996,000円+税 |
■ 印紙代 (売買契約書+金銭消費貸借契約書) | 30,000円 | 売買契約2万円+金消契約1万円が目安 |
■ 所有権移転の登記費用 | 150,000~200,000円 | 登録免許税+司法書士報酬(中古) |
■ 保存登記費用 (※新築の場合のみ) | 不要(中古のため) | 中古マンションでは発生しない |
■ 火災および地震保険料 | 150,000~250,000円 | 加入年数・保障内容により変動 |
■ 不動産取得税 | 150,000円前後 (軽減後) | 減税あり(築年数・床面積による) |
■ 固定資産税・都市計画税の清算金 | 50,000~100,000円 | 引渡日によって日割り清算される |
■ 抵当権設定登記の費用 | 100,000~120,000円 | 登録免許税+司法書士報酬 |
■ 管理費や修繕積立金(前払い分) | 30,000~80,000円 | 月額の1~3ヶ月分が目安 |
<住宅ローンのための手数料>
・融資手数料やローン保証料は物件価格の2.2%
※3000万円×2.2%=66万円

①諸経費は物件価格の約6%~7%
②ローン手数料や保証料は物件価格の2.2%
あたりが目安です。

ローンの保証料や
手数料っていつ払う?

融資実行時です。
例えば3000万円なら66万円。
通帳には2934万円が
融資実行、振り込まれます。
⑥リフォーム代・外構、その他を調べる

「リフォーム代金」
→中古マンション・中古戸建
※一部金融機関が対応
「外構、解体工事など」→注文住宅
「オプション品」食洗器、アンテナ、カーテンなど
→新築マンション、建売など

住宅ローンに組み込めるの?

金融機関によります。
担当する不動産営業マンに
相談しましょう。
例えば、事前審査でフルローン3000万円を申込、
後になって
「リフォームやオプション品が必要になった!」
となると、本審査で増額(例:3300万円など)になり
審査がやり直しになります。

事前審査は多めに申し込み、
余裕を持たせて、通過させましょう。
減額希望は簡単に下げられます。
しかし、増額希望は再審査があり、面倒です。
本審査通過後に、増額再審査で否決されると
は使えなくなります!!!
⑦家賃とローン返済の比較

例えば
<購入価格>
①物件の価格 3000万円
②諸経費240万円
③その他(リフォーム外構オプションなど)0円
240万円の諸経費は現金払いで、
3000万円フルローンで返済するとします。
<住信SBIシュミレーション>
〇35年払い 0.48%変動
月77,610円返済
〇50年払い 0.6%変動
月56,249円返済

現在の家賃と比較して、
許容範囲内か
判定しましょう。
物件探し

ざっくりとした資金計画ができたら、
物件探しをしましょう。
①注文住宅はハウスメーカー
数社ハウスメーカーを回って
気に入った会社から見積もりをもらいましょう。

外構や他工事オプションなどを
すべて含めた見積もりをもらいましょう。
古家を解体する場合は、
「解体見積」をもらいましょう。
<土地を探す場合>
①家の予算を決める
②土地を決める

土地探しからスタートはダメ?

①建物の予算を決めてから
②土地をさがしましょう。
建物は簡単に予算オーバーになるため、
土地探しは後がおすすめです。
小さい地場の工務店は資金計画が苦手な
会社が多いようです。
※筆者も工務店で注文住宅を作りましたが、
資金計画が得意でない工務店さんでした。
そのため、お施主さんも自分で勉強を
しないと、大損するかもしれません。
②中古戸建・中古マンション
スーモやアットホームでもかまいません。
しかし、どの不動産屋さんでも基本紹介できるため、
不動産屋さん探しからスタートでもかまいません。

スーモの物件って
どの不動産屋でも紹介できるの?

原則可能です。
しかし、「仲介」で、
囲い込みをしていない会社でしたら
紹介が可能です。

囲い込みって
まだまだやっている業者がいるのね・・・
当社でも土地・中古マンション・戸建てなどを
紹介できます。
ですが、囲い込みをする業者が多く、
スムーズにできるとは限りません。
まとめ

最後に
不動産購入の資金計画についてまとめました。
①住宅用資金を把握
②家賃を把握
③他社借り入れ額&CIC開示
④いくらまで融資可能?
⑤諸経費&ローン手数料は?
⑥リフォーム代・外構、そのほか費用

特に購入価格が大切です。
担当者がイマイチだと
諸経費や外構オプションが調べられないため、
ご自身で、調べる能力も必要です。
<購入価格>
①物件の価格
②諸経費
③その他
(リフォーム外構オプションなど)
そこから、頭金がいくら払えるか?
毎月いくら返せるか?
を計算しましょう。
以上、新築戸建・マンションの資金計画について解説しました。
あなたの、お役に立てれば幸いです。
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