【注文住宅で失敗?】建築申請・中間・完了検査まで地獄の流れ!

お客様
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注文住宅って完成引き渡しまでどんな流れなの?

宅建士:山口
宅建士:山口

今回は、筆者も建築した「注文住宅」について
建築確認申請~引き渡しまで解説します。

家づくりの流れ

建築計画作成:設計や住宅ローンの事前審査

②建築確認申請:法令適合の確認

工事着工:建築確認済証取得後開始。

中間検査(必要な場合):構造の安全性確認

完了検査:建物全体の法令適合確認

引き渡し:所有権移転と鍵の受け取り。

建築計画作成

建築計画は、主に注文住宅建築の予算についてです。

今回は、テーマから外れるため、

>>こちら

で詳細を解説しています。

建築確認申請書

家は無断で建築できません。

「許可証」である建築確認済証が交付されて、工事に着工することが可能になります。

【建築確認申請で役所がチェック】

法令適合性:建築基準法、都市計画法、条例に適合(耐震性、耐火性、用途地域の制限など)

設計図面:配置図、平面図、立面図、断面図などが申請内容と一致し、正確か。

構造安全性:基礎、柱、梁などの構造計算が基準を満たしているか。

面積・規模:延べ面積、階数、建ぺい率、容積率が規制内か。

環境基準:採光、換気、排煙、省エネ基準の遵守。

書類の完備:確認申請書、図面、構造計算書、許可書類などが揃っているか。

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なんか、難しい書類が多い・・・

宅建士:山口
宅建士:山口

ハウスメーカーの設計士さんが間違いないよう申請します

あまり気にしなくても問題ありません。

ちなみに、二階建ての木造住宅は1週間~4週間ほど審査期間があります。

木造2階建て以下(100㎡前後)1〜2週間程度5万〜25万円書類不備や混雑で延長の可能性あり
3階建て以上(150㎡前後)2〜3週間程度10万〜35万円
お客様
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審査落ちはあるの?

宅建士:山口
宅建士:山口

ありますが、滅多にありません。

建築確認申請で審査落ち(不適合)は起こり得ます。
主な理由は以下:

  1. 法令違反:耐震性・耐火性不足、用途地域の制限違反など。
  2. 書類不備:申請書類や図面の不足、記載ミス、不正確な構造計算。
  3. 設計不適合:面積、建ぺい率、容積率、採光・換気基準が法令に合わない。
  4. 手続き違反:未確認で着工した場合など。

確認済証の交付

建築確認申請が通ると、建築主や設計者(代理者)に「建築確認済証」が交付されます

審査期間(原則)

  • 一戸建てなどの一般的な建築物:7日~14日(ケースによる)
  • 複雑な案件や行政庁への申請:最大21日以内

確認済証の交付

  • 審査が完了し、問題がなければ「建築確認済証」が発行
  • このとき、連絡(電話・メール・FAXなど)で
    「確認済証の交付準備ができました」と通知されるのが一般的
  • 申請代理者(建築士など)がいる場合、その代理者に連絡がいきます。

宅建士:山口
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2F戸建で、書類の不備・問題なければ、7日で交付されます。

③工事着工:建築確認済証取得後開始。

地縄→地鎮祭→基礎着工→上棟

の流れで工事が進みます。

④中間検査

中間検査についての解説です。

いつ検査する?

中間検査は、建築の中間段階(主に構造体が完成した時点)で行います。

  • 一般的には「上棟後、内装工事前」のタイミング
  • 木造住宅なら柱・梁・筋交い・金物が完成し、壁や天井で隠れる前
  • 指定された建築物・指定区域でのみ義務化されている

誰がする?

  • 建築主が申請
  • 検査は「指定確認検査機関」や「特定行政庁」の検査員(多くは建築士資格者)が実施

何のために?

  • 構造部分が図面通りに施工されているかを確認するため
  • 完成後に見えなくなる部分(筋交い・金物・接合部など)をチェックし、安全性を確保
  • 不適合なまま工事を進めさせないための中間的な品質保証

何をする?

検査員が現地で以下を確認します:

  • 建築確認申請書と図面通りに施工されているか
  • 柱・梁・筋交いの位置や寸法
  • 接合金物の種類・取り付け状況
  • 耐力壁や開口部の配置
  • 基礎部分の仕上がり(場合によっては既に完了済み)


検査時間は?

  • 30分~1時間程度が一般的
  • 規模や複雑さによっては1時間以上かかる場合もある
  • 検査員が到着→立ち合い→写真・実測→指摘事項説明という流れ

落ちるケースは?

中間検査で「不合格」になる主なケース:

原因具体例
図面と異なる施工筋交いがない・位置が違う
金物の施工不良金物の種類違い・取り付けミス
耐力壁不足壁が予定より少ない or 開口部が大きい
基礎不備(確認済みでない場合)アンカーボルトの未設置・間違い
申請内容の虚偽確認申請の内容と明らかに食い違う

※是正すれば再検査で進行可能だが、工期に遅れが出る


必要であれば「写真撮影箇所」や「施主が立ち会うべきか」なども補足できます。

宅建士:山口
宅建士:山口

中間検査にパスしないと、
住宅瑕疵担保責任保険(いわゆる10年保証保険)が受けられません。

また、完了検査にも影響し、引き渡しができないリスクもあります。

⑤完了検査

いよいよ最終の完了検査です。

建築物の工事がすべて完了した段階で、建築確認申請通りに施工されているかを確認する検査です。

建築基準法第7条に基づきます。

いつ?

  • 建物の工事がすべて完了した後
  • 引き渡し前、登記前、ローン実行前に行うのが一般的
  • 確認済証の交付日から4年以内に完了検査の申請が必要

誰が?

  • 実際の検査は、特定行政庁または指定確認検査機関(民間)の検査員(多くは建築士)が実施

何のため?

  • 建築物が、建築確認申請書・設計図面の通りに完成しているかをチェックする
  • 建築基準法に適合していることを確認し「検査済証」を発行するため
  • 違反建築物を未然に防ぐため
  • 検査済証は、住宅ローン実行・登記・引渡し・売却時に必要なケースが多い

何をする?

主に以下の点を現地確認:

  • 配置(建物が敷地内の正しい位置に建っているか)
  • 建物の寸法・高さ・形状が図面通りか
  • 採光・換気・排煙の開口面積が基準を満たすか
  • 建築設備(階段・手すり・非常口など)の設置状況
  • 避難経路の確保
  • 防火・耐火構造、屋根・外壁などの仕上げ状況

検査時間は?

  • 30分~1時間程度(木造の一般住宅)
  • 大規模建築物は数時間かかることも
  • 現場立会い(施工会社・設計者など)が必要な場合も

落ちるケースは?

主な原因具体例
図面と違う施工開口部・バルコニー・天井高さ・階段位置など
避難経路が確保されていない2階以上で避難ハッチやベランダが未設置
採光・換気が不適居室の窓が基準以下のサイズ
建ぺい率・容積率オーバー実際の建物面積が申請より大きい
防火仕様の違反防火構造・サッシ・屋根材の不適合
設備未設置非常用照明や手すりの未設置

※是正して再検査を受ける必要があります。

無視して進めると「違反建築物」として扱われ、登記や融資に支障が出ます。


✅補足:完了検査を受けないとどうなる?

  • 検査済証がないと、住宅ローンが通らないケース多数
  • 将来の売却・増改築時にトラブルに
  • 役所に違反扱いされ、是正命令や行政指導の対象になる可能性

必要であれば「検査済証なし物件の扱い」や「ローン審査への影響」も解説できます。

宅建士:山口
宅建士:山口

私はフラット35でローンを借りました。

フラット35は完了検査済証がないと、ローンに通りません。

⑥引き渡し

最後はハウスメーカーが家を引き渡して終了です。

まとめ

①建築計画作成

  • 設計や予算を検討。住宅ローンの事前審査もこの段階。

② 建築確認申請

  • 家は無許可では建てられず、「建築確認済証」が必要。
  • 行政がチェックする項目:
    • 建築基準法・都市計画法に適合
    • 図面の整合性、構造安全性、面積制限、環境基準など
  • 審査期間:木造2階建で約1〜2週間、費用5〜25万円
    ※ハウスメーカーの手数料込み
  • 不適合や書類不備で審査落ちあり

③ 工事着工(建築確認済証取得後)

  • 地縄→地鎮祭→基礎着工→上棟と進行。

④ 中間検査(該当する場合)

  • 上棟後・内装前に構造チェック(筋交い・金物など)
  • 一部地域や建物で義務
  • 通らないと住宅瑕疵担保保険完了検査に支障
  • 時間は30分~1時間程度、落ちるケースもあり

⑤完了検査

  • 工事終了後、図面通りか・法令適合しているかを確認
  • 合格すると「検査済証」が交付される
  • チェック項目:建物位置・形状・設備・避難経路・防火仕様など
  • 検査済証がないと:
    • ローン実行できない(特にフラット35)
    • 登記や引き渡しができない
    • 違反建築物扱いになる可能性

⑥引き渡し

  • 工事完了・検査済証交付後に所有権移転と鍵の受け取り。
  • 最後に登記・ローン実行・入居へ。

注意点まとめ

  • 建築確認済証なしで着工不可
  • 完了検査に合格しないと検査済証は出ない
  • 検査済証がないと住宅ローンに通らない可能性大
    • 特にフラット35は必須
  • 売却・増改築・登記時にも検査済証の有無が影響

宅建士:山口
宅建士:山口

建築申請・中間検査・完了検査まで流れを解説しました。
あなたのおうちづくりのお役に立てれば幸いです。

この記事を書いた人
riyama

宅地士&FP2級の山口です(リヤマ不動産株式会社の代表)
不動産の売買や相続、住み替えなどで「どうしたらいいの?」と不安になる方の力になりたくて、この仕事をしています。
専門的な内容も、できるだけわかりやすく、丁寧にご説明することを心がけています。不動産に関するお悩みがあれば、ぜひお気軽にご相談ください。地域に根ざし、一人ひとりの気持ちに寄り添うご提案をいたします。

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