結論|手付金は前日・当日どちらに振り込む?
不動産売買の手付金は、契約当日に現金で授受する方法だけでなく、契約前日までに振り込む方法もあります。
ただし、支払日は法律で一律に「前日」「当日」と決められているわけではなく、
売買契約書の内容や売主・買主・仲介会社の合意によって決まります。
特に土日・祝日に売買契約を行う場合は、銀行の営業時間や振込反映時間の関係で、前営業日までの振込を指定されることがあります。
そのため、手付金を振り込む際は、次の3点を事前に確認しましょう。
- いつまでに振り込むのか
- どの口座へ振り込むのか
- 契約当日に入金確認が必要なのか
なお、手付金の支払いは売買契約そのものの成立要件ではありません。民法上、売買契約は売主・買主双方の合意によって成立します。
手付金の目的は?
手付金の目的は、売買契約時に以下の役割を果たします。
①契約の履行を確保する
売主が物件を他の人に売却したり、
買主が購入をキャンセルしたりするのを防ぐ
②契約の重要性を認識させる
売主・買主双方に契約の重大さを理解させ、責任感を持たせる
手付金は、契約の確実性を高めるための金銭として支払われます。
手付金は原則「売買契約当日」に支払う?!
基本は、売買契約書に署名捺印後、
「手付金を現金」で手渡すことが一般的な方法です。
手付金を払わないと売買契約は成立しない?
いいえ、手付金の支払いは、売買契約そのものの成立要件ではありません。
民法555条では、売主が「財産権を移転する」と約束し、買主が「その代金を支払う」と約束することで売買契約が成立するとされています。
不動産売買では、契約書への署名・押印と同じタイミングで手付金を授受することが一般的ですが、これは契約手続きとして行われるもので、「手付金を支払わなければ契約が成立しない」という意味ではありません。
実際の手付金の支払日・方法については、売買契約書の記載や売主・買主双方の合意によって決まります。
「宅地建物取引業法第43条第1項において、売買契約の締結に際し、手付金を授受することが慣例とされ、契約の重みを認識させる役割を果たす。」
※国土交通省公式サイト(法令・解釈関連ページ)より引用
振込・手渡しどっち?
手付金は当日現金で「手渡し」が一般的な方法です。
しかし、トラブル防止のために、振り込みにしている不動産会社さんは多いです。

100万円をもっていって落としたら怖い・・・

おっしゃる通りです。
紛失や盗難などのリスクがありますし、
「1枚足りない!」など数えミスがあったら大変です。
業者さんによりますが、
手付金は①振り込み②手渡しか、事前に確認をしましょう。
手付金支払いの流れ
<一般的な手付金の支払い流れ>
①重要事項説明書の交付&読み合わせ
②売買契約書の説明&署名捺印
③手付金の授受
となります。
一方、手付金を事前に振り込む場合は、
①前日までに振り込む ②当日振り込む

土日契約の場合は、銀行の営業時間や振込反映時間を考慮し、前営業日までの振込を求められるケースがあります。
※木曜日くらいがおすすめ。
平日なら、スマホやATMで当日振り込むことも可能です。
手付金は売買契約の前日や後日の支払はダメ?
前日に振り込むこと自体が直ちに問題になるわけではありません。
不動産売買では、売買契約当日に現金で手付金を授受する方法だけでなく、売買契約の前日までに指定口座へ振り込む方法もあります。
ただし、前日に振り込んだお金が「申込金」なのか「手付金」なのかは、振込日だけで決まるわけではありません。
契約書・領収書・預り証などの記載や、売主・買主・仲介会社との合意内容を確認することが重要です。
特に、契約前にまとまった金額を振り込む場合は、「このお金は何の名目なのか」「契約が成立しなかった場合に返金されるのか」を事前に確認しておきましょう。
売買契約「前日」は申込金として受け取るケースが多いです。
しかし、売買契約日の翌日以降の手付支払いはNGです。

申込金は当日「契約内容に納得いかない」場合は返金されます。
ちなみに、ご納得いただき契約をすれば、手付金となります。
①申込金②手付金③内金の違いは?

■申込証拠金:
買付証明書の記載後に、支払うことで、購入する権利を優先して確保できる性質のお金
■手付金:
契約成立のための費用で、契約を解除することができる性質(手付放棄など)のお金
■内金:
代金の一部前払いの費用。売主は受け取ると、手付解約ができなくなる
<申込金・手付金・内金の比較表>
| 項目 | 支払うタイミング | 主な意味 | 契約成立後 |
|---|---|---|---|
| 申込金 | 契約前 | 購入意思を示すため | 取り扱いは契約内容による |
| 手付金 | 売買契約時など | 契約の証拠・解約手付など | 売買代金に充当することが多い |
| 内金 | 契約後~決済前 | 売買代金の一部を先に支払う | 売買代金に充当 |
申込金・手付金・内金は、名前だけで法的な扱いが決まるわけではありません。
実際の契約内容や金銭の性質を確認することが重要です。
手付金が必要な理由&相場は?

手付金が必要な理由は
①契約に重みをつけること②気軽にキャンセルできなくすることなどです。
また、手付金の相場は物件の5%~10%とされます。
※3000万円の物件なら、150万円~300万円

手付金がない状態で、売買契約書を交わしても、
契約が軽くなり、契約キャンセルにつながりやすいです。
また、手付金の額が少ない(10万円~20万円など)場合も、
同様で、手付解除がしやすくなるリスクが売主&買主両者にあります。
手付金については、「一般的にいくらなのか」という相場と、「法律上いくらまで受け取れるのか」という上限を分けて考える必要があります。
個人が売主となる一般的な不動産売買では、売主・買主の合意によって手付金額を決めることが多く、契約内容によって異なります。
一方、宅地建物取引業者が自ら売主となる場合、宅建業法39条により手付金の額は売買代金の20%を超えて受領できません。
また、宅建業者が売主となる取引では、手付金等の保全措置が問題になるケースもあります。高額な手付金を支払う場合は、契約内容だけでなく、売主が「宅建業者なのか、個人なのか」も確認しましょう。
手付金0円じゃダメ?
売主側がOKを出せば、手付金0円でも売買契約書は成立します。
とはいえ、0円で了解する人はいるのでしょうか・・・
手付金は不要なケースは?
同日に売買契約&決済&引き渡しをする場合は、手付金は不要です。
単価が安めの空き家(100万円~500万円)で、抵当権がなく、現金払いのケースです。
手付金の種類は3種類

手付金の種類は3つあります。
①証約手付:契約の証拠
売買契約が成立した証拠のために交付される手付のこと
②違約手付:債務不履行への対策を意味する
債務不履行が発生した場合には、
・買主側(手付が没収)
・売主側(手付の2倍を返す)という手付のこと。
「やっぱり、契約を辞めた!」
キャンセルの抑止力として利用します。
③解約手付:解約権の保留を意味する
「やっぱりやめた!」と売買契約解除でできる手付金。
・買主側(解約手付の放棄)
・売主側(倍返しで契約解除)ができますが、
履行の着手後は解除できなくなるため、注意が必要
手付金よくある質問Q&A

手付金についてよくある質問をQ&A形式にしました。
- Q手付金は前日振込でも大丈夫?
- A
可能なケースがあります。ただし、売主・仲介会社が指定する振込期限を確認してください。
- Q手付金は契約当日に振り込んでもいい?
- A
ケースによります。
ただし、当日入金確認が必要なら、振込時間に注意が必要です。
- Q土曜日・日曜日でも手付金を振り込める?
- A
銀行や利用サービスによって異なります。重要なのは「振込操作」ではなく、相手口座で入金確認できるタイミングです。
- Q手付金はローンに含めていいの?
- A
ローンに含められません。
また、「手持ちが足りない」から消費者金融から借りてはいけません。

手付金がない場合は、
親御さんなどから一時的に借りて、決済の時に返すしかありません。
カードローン・消費者金融でお金を借りる行為はご法度!
- Q手付金の値下げ交渉は可能?
- A
売主さん次第です。
例えば3000万円物件で300万円でなく
「5%の150万円」にならないですか?と聞くのはありです。

デメリットは、他の人に不動産をとられるかもしれません。
あなたが100万円出した後、
ライバルが300万円だしたら、浮気されるリスクがあります。
- Q持ち回り契約で買主・売主が同席できない場合は?
- A
①売主様に売買契約書をご記入していただく②買主に重要事項説明書を交付説明し、
売買契約書をご記入いただく③手付金をその場で振り込む。
または、仲介業者が預り、後日、売主へ手渡す。

売買契約が電子契約なら、
契約後に振り込み、という方法もあります。


- Q手付金は現金と振込のどちらがいい?
- A
どちらもOKで、ケースによります。
高額になる場合は、紛失リスクや入金確認のしやすさから振込が便利なケースがあります。
- Q手付金を払った後にキャンセルできる?
- A
契約内容や解除期限などによります。解約手付による解除が定められている場合は、一定の条件で手付放棄・倍返しによる解除が問題になります。
民法557条や、売主が宅建業者の場合の宅建業法39条を確認する必要があります。
- Q契約前に手付金を振り込むのは危険?
- A
契約前に支払う場合は、その金銭の名目・返金条件・契約不成立時の取り扱いを必ず確認しましょう。
まとめ

◎手付金の振込タイミングいつなの?
→手付金は原則「売買契約当日」に支払う
ただし、前日までに支払うケースもある
◎振込・手渡しどっち?
→どちらでもOK
ただし、金額が多い場合は、防犯目的で振り込みがおすすめ。
※当社はお振り込みをお願いしております。
◎相場は売買金額の5%~10%
→売主様が了承すれば、5%未満の手付金も可能
不動産取引における手付金まとめ
| 項目 | 説明 |
|---|---|
| 定義 | 売買契約締結時に買主が売主に支払う金銭。 契約の履行を担保し、購入意思を示す。 |
| 支払時期 | 売買契約締結時 (契約書に署名・捺印後) |
| 金額 | 物件価格の5〜10%が一般的 (例:3,000万円の物件なら150〜300万円)。 宅建業法では売主が宅建業者の場合、 上限は売買価格の20% |
| 目的 | ・契約の履行担保: 買主・売主双方の契約履行を確保。 ・購入意思の表明: 正式な契約成立の証。 ・ 売買代金の一部: 最終決済時に残代金に充当される。 |
| 法的性質 | 民法第557条に基づく「解約手付」 – 買主が解約: 手付金を放棄(没収) – 売主が解約: 手付金の倍額を買主に返還。 – 手付解除期限 (通常1〜2週間)後は解約不可。 |
| 返金の可否 | – 手付解除期限内:上記の条件で返金または倍返し。 – 期限後:原則返金不可(契約履行が前提)。 – 住宅ローン特約がある場合: ローン不承認で契約解除なら全額返金可能(契約書で要確認)。 |
| 受領者 | 売主 |
| 支払方法 | 現金、銀行振込など。 振込手数料は買主負担が一般的 ※契約書で確認 |
| 契約への影響 | 手付金の支払いにより売買契約が正式に成立。 他の購入希望者に物件が渡らないよう確定する。 |
| 税務上の扱い | 売買代金の一部として扱われ、特別な税務申告は不要になりやすい。 |

手付金の支払いで悩む、あなたの参考になればい幸いです。





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