不動産を売ったけど…確定申告は必要?

「売却したけど確定申告って必要?」
「利益出てないから大丈夫?」
「申告しないとバレるの?」
こういったご相談は非常に多いです。
結論からいうと、

不動産売却で利益(譲渡所得)が出た場合は原則、確定申告が必要です。
ただし、特例(3000万円控除など)で税金が0円になるケースも多いです。
この記事では、
「必要・不要の判断」から「税金の計算」「注意点」まで
初心者の方でも分かるように解説します。
【3分で分かる】確定申告が必要かチェック
まずはご自身が該当するか確認してください。
✔ YES/NOチェック
- 不動産を売って利益が出た
- 購入時より高く売れた
- 購入時より高く売れた(減価償却を考慮)
- 相続した不動産を売却した
- 投資用(アパート・土地)を売った
- マイホームを売却した
👉 1つでもYESがあれば「申告が必要な可能性あり」です
【結論】確定申告が必要・不要のパターン一覧
| ケース | 確定申告 |
|---|---|
| 売却で利益が出た | 必要 |
| 売却で損失が出た | 原則不要 |
| 3000万円控除を使う | 必要(税金0でも) |
| 相続した不動産 | 必要な場合が多い |
👉 「税金が0=申告不要」ではないので注意してください
譲渡所得の計算方法
不動産売却の税金は「譲渡所得」で決まります。
計算式は以下です:
譲渡所得 = 売却価格 - 取得費 - 譲渡費用
(出典:国税庁 タックスアンサー No.3306)
✔ 具体例
- 購入価格:2,000万円
- 売却価格:2,500万円
- 諸費用(仲介手数料など):150万円
👉 2,500万 − 2,000万 − 150万 = 350万円(利益)
この、譲渡所得に対して、税金がいくらかかるのか?
確定申告が必要になります。
<長期譲渡・短期譲渡>
- 所有期間の判定: 譲渡(売却)した年の1月1日時点で、取得日から5年を超えるかで決定。
- 長期譲渡所得: 6年超(正月を6回経過)
→ 課税長期譲渡所得×20.315%
(※内:住民税5%&+復興0.63%) - 短期譲渡所得: 5年以下
→ 課税長期譲渡所得× 39.63%
(※内:住民税9%+復興0.315%)
- 長期譲渡所得: 6年超(正月を6回経過)
課税譲渡所得350万円×20.315%
→約71万円の税金の支払いが必要

ざっくりとした税金の計算をPDFにしました。
※あくまでも簡易的なシュミレーションです。
最寄りの税務署や税理士にご相談下さい。
確定申告が必要になるケース
以下のようなケースは注意が必要です。
- 不動産売却で利益が出た
- 相続した土地・建物を売却した
- 投資用不動産(アパート・駐車場)を売った
- 共有名義の不動産を売却した

ご先祖様から引き継いだ土地は取得費不明のため、
取得費は売却額の5%。
ただし、購入時の契約書など証拠があれば、その金額が取得費用になります。
※戸建ての場合は、木造だと22年償却のため、ほぼ価値がありません。

判断については、最寄りの税務署に相談をお願いします。
※事前の予約が必要です。
確定申告が不要になるケース
- 売却して損失(赤字)になった
- 利益が一切出ていない
👉 ただし注意
- 損失が出た場合でも
損益通算(節税)ができるケースあり
「不要と思っていても、実は申告した方が得」ということもあります

もう一つ注意点があります。
建物には減価償却があり、例えば戸建のみを3000万円で購入しても、
22年超えて売却をすると「1円」となります。
「利益がないから問題なし」とはいかないため、注意が必要です。
※土地は減価償却しません。
3000万円特別控除とは?
マイホームを売却した場合、
最大3000万円まで利益を非課税にできる特例があります。
(出典:国税庁 No.3355)
<3,000万円特別控除要件>
・現在住んでいる家屋・土地
・旧家屋:住まなくなった日から3年経過する年の12月31日までに売却。
など他にも細かい条件があります。
✔ ポイント
- 自分が住んでいた家であること
- 親族間売買は対象外
- 適用期限あり
👉 例えば
利益が2,000万円出ても
→ 税金0円になるケースもあります
⚠ 注意
👉 この特例は
税金が0円でも確定申告が必要です

適用になるかどうかは、最寄りの税務署や税理士さん、
または国税局へ電話でお問い合わせをしましょう。
→税についての窓口相談はこちら
確定申告しないとどうなる?
「バレないのでは?」と思う方もいますが、
👉 基本的に税務署は把握しています
理由:
- 登記情報(所有権の移転登記)
✔ ペナルティ
- 無申告加算税
- 延滞税
👉 本来の税金+追加で支払いになる可能性あり
よくある失敗例

確定申告時の実際によくある失敗ケースです。
ケース①
「利益がないと思っていたら課税された」
👉 相続土地で取得費が不明で、概算(5%)扱いになり税金が高額に
ケース②
「3000万円控除を使い忘れた」
「控除使ったら0円になるんでしょ?」と未申請
👉 申告しないと適用されません
ケース③
「とりあえず放置してしまった」
👉 後から税務署から通知 → 追徴課税
確定申告に必要な書類

| 書類名 | 内容 | ポイント・注意点 |
|---|---|---|
| 売買契約書 (売却時) | 売却価格・条件の確認 | 譲渡所得の計算に必須 |
| 売買契約書 (購入時) | 取得費の証明 | 無いと「概算5%」 |
| 登記事項証明書 | 所有者・物件情報 | 売却した不動産の確認用 |
| 仲介手数料の領収書 | 不動産会社への支払い | 譲渡費用として控除できる |
| 印紙税の領収書 | 契約書の印紙代 | 譲渡費用に含められる |
| 測量費・解体費の領収書 | 売却のための費用 | 条件によっては控除可能 |
| 本人確認書類 | マイナンバー・ 身分証 | 申告時に必要 |
| 確定申告書 | 税務署提出書類 | e-Taxで作成可能 |
| 譲渡所得の内訳書 | 売却内容の詳細 | これがメイン書類 |
| 3000万円控除の書類 | 特例適用時 | 住民票などが必要になる場合あり |
確定申告の流れ
不動産売却の確定申告は、次の流れで行います。
- 売却価格・取得費・諸費用を整理
今回の契約書&購入時の契約書&いくらかかったのか? - 譲渡所得を計算
仲介手数料、印紙代、測量費、解体費、司法書士への報酬など経費をまとめて、
譲渡所得を計算します - 特例の適用可否を確認
3,000万円控除、軽減税率、損益通算などが適用されるか確認 - 確定申告書準備→提出
・スマホ・e-Taxで準備をするか、税務署で確定申告書する書類を準備します。
・翌年2月16日〜3月15日に申告(※)
書類不足があると、特例が使えないケースもあるため注意が必要です。
※売却の起算日は①売買締結日②決済・引渡日どちらでもOK
よくある質問

Q. いくらから確定申告が必要?
👉 利益が出た場合は原則必要です
Q. 赤字でも申告するべき?
👉 ケースによっては節税になるため検討すべきです
Q. 税理士に頼むべき?
👉 金額が大きい場合はおすすめです
加えて、「良く分からないし、面倒なことは任せたい」場合は、税理士さんへの依頼がおすすめです。
※一度税務署に相談して、自分でできるかどうか判断する方法もあります。
まとめ

不動産売却後の確定申告は、
- 利益が出なければ不要なケースもある
→特例を使うなら必要 - 「税金が0円=申告不要」ではない
→よくある勘違い - 建物あり(戸建て、マンション)は減価償却するため、注意

3000万円控除を利用したら0円になった!
だから、申告は不要だと思っていたわ

3000万円控除は申告することで、効果がでます。
仮に手計算で0円だとしても、申請は必須です。
自己判断で進めてしまうと、
本来使えた控除を逃したり、後から追徴課税されることもあります。
不安な場合は、早めに専門家へ相談し、安心して不動産売却を進めましょう。
【税務相談先(無料)】
■伊勢崎税務署:伊勢崎市鹿島町562番地の1
0270-25-4045(代表電話番号)
■前橋税務署:前橋市大手町2丁目3−1 3階
027-224-4371(代表電話番号)
■高崎税務署:高崎市東町134番地の12高崎地方合同庁舎
027-322-4711(代表電話番号)






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