建売VS注文住宅どっち?!メリット・デメリットを解説
建売VS注文住宅どっち?!
メリットデメリットをそれぞれ解説します。
項目 | 建売住宅 | 注文住宅 |
---|---|---|
価格 | 一般的に注文住宅より安い | 一般的に建売住宅より高い |
間取り・デザイン | 選択肢は限られる(既存の間取り・デザインから選ぶ) | 自由に設計可能 (間取り、デザイン、素材など全てを自分の好みに合わせられる) |
入居までの期間 | 短い (契約後、1か月以内で入居) | 長い (設計、建築に時間がかかる) |
手間 | 少ない (打ち合わせ回数も少なく、手続きも簡略化されていることが多い) | 多い (設計事務所との打ち合わせ、建築会社との交渉、建築中の現場確認など、多くの時間と労力がかかる) |
自由度 | 低い (間取りや設備、内装など、自分の希望を反映させる余地は少ない) | 高い (間取り、デザイン、設備、素材など、全てを自由に選択できる) |
品質 | 品質にばらつきがある場合がある | 自分で品質を管理できる (建築過程を確認したり、信頼できる業者を選んだりすることで、品質を確保しやすい) |
住宅ローン | ローン審査が比較的通りやすい | ローン審査が建売住宅より 厳しい |
メリット | ・価格が手頃 ・入居までの期間が短い ・住宅ローン審査が通りやすい、モデルハウスを見学できる | ・自由度が高い ・理想の住まいを実現できる ・品質を自分で管理できる ・資産価値が高い場合がある ・建築過程を楽しめる |
デメリット | ・ 間取りやデザインの自由度が低い ・品質にばらつきがある場合がある ・周辺環境や隣人を選べない ・建築過程が見えない | ・ 価格が高い ・入居までの期間が長い、手間が多い ・住宅ローン審査が厳しい |
こんな人におすすめ | ・価格を重視する人 ・早く入居したい人 ・手間をかけたくない人 ・間取りやデザインにこだわりがない人 | ・デザインや間取りにこだわりたい人 ・予算に余裕がある人 ・じっくり家づくりを楽しみたい人 ・高品質な住宅を建てたい人 |
注意点 | ・事前に物件をよく確認する (日当たり、風通し、騒音、周辺環境など) ・アフターサービスの内容を確認する、複数の物件を比較検討する | ・信頼できる設計事務所や建築会社を選ぶ、 ・詳細な見積もりを取り、内容をしっかり確認する ・建築中の現場をこまめに確認する ・契約内容をよく確認する |
その他 | ・最近では、セミオーダー住宅という ・ある程度間取りやデザインを選べる建売住宅も増えてきている。 | ・注文住宅にも、フルオーダー住宅と、ある程度プランが決まっている規格住宅がある。 |
建売住宅のメリット

建売住宅のメリットを6つ解説します。
①物件を確かめてから購入できる
注文住宅は図面・3D画像などで確認し、
完成品を見て「イメージと違う!」ということが良くあります。

筆者は注文住宅を建築しましたが、
外壁の「色」がイメージと異なりました・・・・
筆者は、ニチハのサイディングをサンプルを見て発注しました。
しかし、
出来上がった外壁は・・・
ちょっとイメージと異なりました(汗)
建売は完成品のため
「イメージした家じゃない!」というトラブルを防げます。
②購入から引渡しまで早い
建売は契約~引き渡しまで約1か月程度
注文住宅は請負契約~引き渡しまで10か月以上かかるため、
建売の方が圧倒的に引き渡しが速いです。
③資金計画が立てやすい
建売は
「土地が造成済み&外構工事済み」
「建物完成済み」
とセット商品です。
注文住宅のように後になって
「プラスで100万円払って!」
と余計な費用ほとんどないため、資金計画が立てやすいです。

筆者は注文住宅を建築し、
予想外の費用が40万円ほど発生しました。
かなり安く抑えられたほうなので、
ラッキーでしたが・・・
注文住宅は100万円~200万円
想定外の費用がかかるため、
注意が必要です。
建て売りの
安さの秘密は・・・
①部材の大量発注
②工事の短縮
③デザインの統一
④人件費カットなどです。
④価格が安い
建売は注文住宅よりも約900万円以上安いため、
良心的な価格で家が手に入ります。
令和3年の全国の建売住宅購入金額は「3,604.4万円」
注文住宅は土地1,444.9万円、建物の建設費が3,010.6円で約4500万円です
⑤良い立地をキープできる
土地は市場に出る前に業者間で売買されます。
そこで、
売れ残った土地が市場に掲載されことが多く、
建売のほうが良い立地になりやすいです。

建売のほうが必ず立地条件よいわけではありません。
しかし、パワービルダーさんは立地を最重要視しており、
大量に土地を仕入れるため、
一般消費者は資金力で勝つのは難しいといえます。
⑥パワービルダーなら倒産しずらい
工務店やハウスメーカーが倒産することは良くあります。
※ウッドショックや物価高騰の影響
建売のパワービルダーも
売り上げは減少気味ですが、
倒産する確率は低いといえます。
建売住宅のデメリット

建売住宅の5つのデメリットを解説します。
①建築中の見学ができない
未完成物件の建売は別ですが、
完成品の建売住宅は建築工程の見学ができません。

筆者の自宅のご近所さん建売住宅でした。
現場をずっと見学していましたが、
突貫工事で、管理状態は・・・
内部の工事を見学しておりませんが、
大工さんによって建て売りは当たり外れがあります。
安くても断熱材の施工が上手だったり、
建具の収まりが上部な人もいます。
②間取りやデザインに制約がある
建て売りは
「同じ色で大量に建具・床材を仕入れる」
「同じような間取りで設計料を抑える」
ことで安価で提供しています。
そのため、
注文住宅のようなデザイン性や間取りの自由さはありません。

耐震等級3は間取りの制限が厳しいです。
そう考えると、注文住宅・建売ともに、
間取り制限は変わらない?かもしれません。
③外観のデザインにこだわれない
外観はサイディング&アスファルトシングルが多いです。
注文住宅もほとんどサイディングなので、
味気ない、いえます。
④24時間換気システムは3種換気が多い
24時間換気は、改正建築基準法が施行された
2003年7月以降、全ての建造物に24時間換気システムを
設置することが原則として義務付されました。
シックハウス症候群になる恐れがあるなど
健康上よくないとされました。
建売のほとんどは24時間の「3種換気システム」です。

3種換気は寒さ&暑さに弱いです。
ですが、日本の戸建住宅の約80%は3種換気なので、
注文住宅も建売も同じです。
ちなみに、注文住宅は1種換気も選択できます。
⑤寒くて暑い
建売は断熱等級4~5と、
近年断熱に力を入れるようになってきました。
しかし、C値測定がなく、
おそらく3.0以上と、スカスカです(涙)

断熱は、ダウンジャケット・羽毛布団と同じです。
分厚く施工(UA値)しても、
隙間から風が入ってきたら、寒いです・・・
・・・と言いたいですが、
大手注文住宅メーカーも機密測定をほとんどせず、
寒い家は寒いです・・・
⑥オプション品は別料金
建売住宅は
テレビアンテナ・カップボード・物干し竿など、オプション品で別途費用
がかかります。

注文住宅は付属していることが多いです。
・・・と言いたいですが、
注文住宅の見積料金に含まれているだけで、
実際は建売と変わりません
注文住宅のメリット

注文住宅のメリットを6つ解説します。
①土地を自由に選べる
建売戸建ては土地が決定しています。
注文住宅は、自由に土地が選べるため、
例えば親の市街化調整区域の土地にも建築が可能です
(※開発許可がありの場合)
→市街化調整区域は買わない方がいい?メリット&デメリットをまとめ

とはいえ、土地探しに苦労する人が多いです。
条件のよい土地は、
建築条件付きメーカーや建売のパワービルダーが購入します。
②間取り・デザインが自由
注文住宅の最も優れたメリットは
「間取り・デザイン」が自由に設計できる点です。
部屋の広さ、色、無垢材の導入、
水回りメーカーの選択など、自由に選択できます。

デザインやメーカー選びは自由です。
しかし、間取りは耐震等級3取得を目指すと、
建売りとほぼ変わりません。
※100%自由設計の注文住宅メーカーはありません
③24時間換気システムは1種か3種
建売りはほぼ3種換気です。
しかし、注文住宅は1種換気も選択でき、
「全熱交換型システム」で家の温度だけでなく、
湿度も一定に保ってくれます。

第1種換気は高額なうえ、掃除が大変です。
筆者は面倒なので
3種の戸建てに住んでいますが、掃除が簡単です。
全熱交換型は10年もすれば、
機能が低下するため、3種の方がコスパがいいといえます。
④外壁材が自由に選べる
建売は窯業系サイディングのみです。
注文住宅は選び放題で、
サイディング・塗り壁、タイル、ガルバリウム鋼板、スレートなど選び放題。
⑤建築材料、工法が自由
建売りは、
在来工法がメインで、外壁耐力下地材「ダイライト」で
家を囲みます。
注文住宅も、
在来工法&ダイライトなどの耐力壁が多いですが、
2×4や2×6を選択できます。

注文住宅なら、2×4がおすすめです。
また、床材も可能なら無垢材を
利用するといいかもしれませんね。
⑥建築現場過程が確認できる
注文住宅は4~5か月ほどかけて、
ゆっくり建築します。
その間の過程を確認でき、
施主が厳しくチェックすれば大きなミスは起こりづらくなります。
また、定期的に建築工程を写真に収めることで、
良い思い出になります。

建売は未完成物件なら建設工程をチェックできます。
しかし、突貫工事で、
指摘する前に次の工程・・・
とスピードが速いため、
専門家に依頼して、
チェックしてもらう方法もありです。
注文住宅のデメリット

注文住宅について7つのデメリットを解説します。
①建売住宅に比べ値段が高い
建売は注文住宅よりも約900万円以上安いと先ほど解説しました。
ですが、これは平均値です。
実際は、外構工事でカーポートをつけたり、豪華なフェンス(高い目隠し)を設置したり、室内をゴージャスにすれば1500万円以上は高くなるといえます。

注文住宅の打ち合わせは、大変です。
あれこれ「やりたい」ものを詰めこむことで、とんでもない金額になります。
②打ち合わせが多くストレス
建売は売り合わせがなく、
内覧も1回~3回程度で売買契約を締結します。
注文住宅は初回面談から5回~10回程度、
打ち合わせなどをするため、かなりストレスです。
③支払回数が多い
建売は土地&建物セットで、完成品のため、決済日に支払うのみ。
しかし、
注文住宅は
①土地決済②手付金③着工金④棟上げ金⑤引き渡し決済と、
費用負担回数が多いです。

注文住宅は、支払回数が多くつなぎ融資を利用します。
金利負担が重く、支払が面倒といえます。
建売は1回払いのため、審査のしやすさ
融資実行は1回、とシンプルです。
注文住宅、建売住宅あなたはどっちのタイプ?

注文住宅、建売住宅・・
あなたはどっちのタイプなのか?
解説します。
注文住宅に向いている人
①土地を自分で選びたい
②建て替え予定
③外観、間取りを自由に設計したい
④住宅設備を自由に選びたい
⑤気密性や断熱性にこだわりがある
⑥予算に余裕がある

注文住宅が向いている人は
「自分で決めたい」「こだわりがある」人です。
費用は高額で、ローン返済はきつい!
デメリットもありますが、
予算にある程度余裕があるなら、
注文住宅がおすすめ。
建売住宅に向いている人
①費用をかけたくない
②1か月で入居したい
③こだわりが少ない
④良い立地を抑えたい

建売住宅が向いている人は
「費用が安い」「立地を重要視」
「こだわりがない」人です。
建売はスペック的にはイマイチ
と言いたいですが、
プレカット工法で
注文住宅と差がなくなりつつあります。
また、立地は良い場所を抑えているため、
それ以外のこだわりがない人におすすめです。
注文住宅VS建売住宅の比較よくあるQ&A

- Q建売の間取りって住みづらい?
- A
建売住宅はどこも似たような間取りですが、
パワービルダーがアンケートを取って、
「研究しつくした」無難で無駄のない間取りです。
もちろん、注文住宅は自由に設計できますが、
耐震等級3の制限から、差があまりないといえます。
- Q住宅寿命が長いのはどっち?
- A
メンテナンス次第です。
建売でも屋根の吹き替え、外壁塗装&コーキングの打ち換え、床下のメンテナンスなど定期的メンテ工事をすれば、50年は持ちます。注文住宅も同様で、メンテナンスをさぼれば、劣化が早まります。
- Q耐震、耐風、断熱性能はどっちが高い?
- A
耐震・耐風は建売の方が優れているケースがあります。
近年、コストカットで耐震等級3「相当」の工務店が多く、
パワービルダーの建売は耐震等級3をきちんと取得しています。
地震保険の割引が効くなどメリットがあり、注文住宅の方が劣るケースがあります。
- Q気密性はどっちが高い?
- A
機密測定をする工務店なら、
注文住宅のほうが建売より機密性が高いです。
とはいえ、大手ハウスメーカーで一条工務店以外、
機密測定はほとんどしないケースが多いため、
どっちもどっちといえます。
まとめ

【建売住宅のメリット】
①物件を確かめてから購入できる
②購入から引渡しまで早い
③資金計画が立てやすい
④価格が安い
⑤良い立地をキープできる
⑥パワービルダーなら倒産しずらい
【建売住宅のデメリット】
①建築中の見学ができない
②間取りやデザインに制約がある
③外観のデザインにこだわれない
④24時間換気システムは3種換気が多い
⑤寒くて暑い
⑥オプション品は別料金
<注文住宅のメリット>
①土地を自由に選べる
②間取り・デザインが自由
③24時間換気システムは1種か3種
④外壁材が自由に選べる
⑤建築材料、工法が自由
⑥建築現場過程が確認できる
<注文住宅のデメリット>
①建売住宅に比べ値段が高い
②打ち合わせが多くストレス
③支払回数が多い
建売と注文住宅どっちがいいか?
参考になれば幸いです。
コメント