不動産売買契約書とは、不動産(土地・建物など)を売買する際に、
売主と買主が締結する契約書です。

不動産売買契約には
「24の不動産売買契約条項」があり、
今回は第16条引渡し前の滅失・毀損
について解説します。
引渡し前の滅失・毀損について解説
第16条「引渡し前の滅失・毀損」
本物件の引渡し前に、天災地変その他売主又は買主のいずれの責めにも帰すことのできない事由によって、本物件が滅失し売主がこれを引渡すことができなくなったときは、買主は売買代金の支払いを拒むことができ、売主又は買主はこの契約を解除することができる。
2.本物件の引渡し前に、前項の事由によって本物件が損傷したときは、売主は、本物件を修補して買主に引渡すものとする。この場合、売主の誠実な修復行為によって引渡しが標記の期日(C)を超えても、買主は、売主に対し、その引渡し延期について異議を述べることはできない。
3.売主は、前項の修補が著しく困難なとき、又は過大な費用を要するときは、この契約を解除することができるものとし、買主は、本物件の損傷により契約の目的が達せられないときは、この契約を解除することができる。
4.第1項又は前項によってこの契約が解除された場合、売主は、受領済の金員を無利息で遅滞なく買主に返還しなければならない。
※全宅の売買契約書より引用
<やさしく翻訳>
1.物件引き渡し前に、大地震や火事、
または売主・買主が交通事故などで意識不明の重体など、
故意・過失がない理由で、物件が焼け落ちたり、引き渡せなくなったときは、
買主は代金の支払いを拒めるし、売主・買主は契約解除ができる。
2.物件引き渡し前に、玄関ドアに大きな傷が入ったり、
台所のボヤ騒ぎで換気扇周りが焼けこげたりしたら、
売主は修理して買主に引き渡す。
この場合、売主が最善を尽くして修理するが、
引き渡しに間に合わなくても、
買主は延期について文句を言えない。
3.売主は、台風で屋根瓦の大半が落下し、屋根に大きな穴が空くなど、
修理が困難なとき、または、修理費用が数百万円と莫大なとき、契約解除ができる。
買主は、屋根の穴が原因で快適に住めない場合、契約解除ができる
4・1と3項によって、契約が解除されたら、売主は手付金を無利息で早めに返金する
滅失・毀損とは?
①滅失(めっしつ):滅びてなくなること
例:建物が火災で滅ぶ、建物が地震で全壊するなど
②毀損(きそん):壊したり傷つけたりすること
例:建造物や器物を壊すこと
売主&買主の契約解除権と解除
上記の条項は、
「建物が毀損したら、修理します。でも、
屋根に穴が空くなど、修復に多大なお金がかかるなら、契約を辞めます」
ということです。

火事で建物が滅失したら、
渡したくても、渡せません。
物件の取引が確実に不能になった時、
売主&買主に契約の解除権を与えています。

契約解除になったら、売主は
素早く受け取った手付金を返金しましょう
契約続行は可能なの?

屋根に穴があいちゃった・・・
でも、物件はこのまま欲しい!
この場合、契約継続できるの?

売主、買主双方が合意すれば可能です。
そのまま決済日に支払い、引き渡しをうけます。
・・・と言いたいところですが、
屋根に穴が空いた物件を引き渡されても、困りますよね(汗)
土地値が高く、積算オーバーしているような
収益物件ならありうるかも?しれません。

ちなみに、減額請求はできないため、注意が必要です。
修理可能なのに、やっぱり辞めた可能?
例えば、台所で売主様の奥さんがボヤを起こして、壁紙とキッチンフードが焼けこげました。
売主「引き渡しまでに新品に交換します」
買主「ボヤって気分が悪いから買うのやめたい」
引き渡しに間に合い、売主も最善を尽くして修理できるのであれば、
買主は契約解除はできません。



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