
主人の年収だと、ローン審査が厳しいみたい。。。
私は専業主婦だし、どうしよう・・・

ご主人か奥さんのご両親にお願いして
「親子リレーローン」を申し込みませんか?
今回は、フラット35の親子リレーローンを解説します。
フラット35の親子リレーローンを借りる人は誰?

フラット35の親子リレーローンは、
1つの物件に対して申込者と息子(娘が)の2世代で住宅ローンを返済していく制度です。

親が主債務者、子が連帯債務者となります。
では、借りる人はどんなケースに当てはまるでしょうか?
①二世帯住宅
親子で一緒に住む・・となると、二世帯住宅が代表的です。
親子「リレー」で返済するため、残りを子供で返済をします。
②年収が少し足りないケース
例えば新築の建売住宅で、
奥さんが専業主婦、ご主人の年収が400万円未満で返済比率を超えてしまう・・・
となるとローンの審査は厳しくなります。

そんなときに、親子リレーで両親の力を借りて、フラット35を組みましょう。
両親のどちらか、と年収を合算することで、返済比率の数値が改善します。
フラット35の親子リレーローンの条件は?

フラット35の親子リレーローンの条件を解説します。
フラット35の親子リレーローンはやや複雑なため、分かりやすく解説します。
(1)申込者本人の子・孫等(申込者本人の直系卑属)またはその配偶者で定期的収入のある者
(2)申し込み時の年齢が満70歳未満
(3)連帯債務者になることが可能な者(1名のみ)
親子リレー返済の後継者が連帯債務者になります。
①奥さん側の両親も対象外で、年金でもOK
②70歳未満とかなり甘めの設定
③一人だけの連帯債務者(息子さんなど)なので、ゆるい
年金はカウントされる?
両親の「定期的な給与」の他、公的年金も認められます。
住宅ローン他、借り入れはカウントされる?
申込者である親の実家のローンが残っていたり、
自動車ローン、カードローンなどあると、負債となります。

「収入あり」でも負債でマイナスになると、
親子ローンのうまみが無くなります。
年齢基準は高いほう?低いほう?
申込者父親:60歳 子供:35歳の場合
若いほうが返済スタートの基準になります。
つまり、35年マックスでフラット35の親子リレーローンを組むことができます。
フラット35の親子リレーローンのメリットは?

フラット35の親子リレーローンのメリットを解説します。
①借入金額を増やせる
子供が一人で住宅ローンを組むと、年収の問題で借入額が伸びません。
そのため、親と一緒にローンを組むことで、融資希望額を増やせます。
②親が高齢でも長期ローンが組める
<申込者父親:60歳 子供:35歳のケース>
親:60歳~80歳の「20年間」返済
子:残り15年間の返済
①80歳までに親が亡くなった→団信で完済
②80歳以降も存命→子供(55歳)にバトンタッチし、返済スタート

子は、健康状態など「告知」して問題なければ、
55歳から団信に加入できるかもしれません。
・・とはいえ、50歳超えはキツイかも・・・
③同居しなくても、ローンが組める

新婚なのに、親と同居はいやだな・・・

一般的に親子リレーローンは同居が前提でローンが組みます。
しかし、フラット35は「特殊」です。
家に息子夫婦が住む、実家に親が住む・・・
つまり「別居状態」でもローンが組めます。
④団信は持ち分に関係ない
フラット35親子リレーローンの団信加入で
親が返済途中で亡くなると、返済残高が0円になります。
※団信は親につけるか、息子につけるか、どちらかの選択します。
「え?お父さんの持ち分だけ無くなるのでは?」
フラット35では、持ち分比率に関係なく、借り入れ残高が全て無くなります。
例:申込者父親:60歳(団信あり) 子供:35歳の場合
仮に80歳まで父親が亡くなったら、残債は無くなります。
※団信加入は金利+0.2%

不謹慎だけど・・・
お父さんが早くなくなる確率が高い・・・
ということは・・・

最後の「子供孝行」になるかもしれませんね・・・
フラット35の親子リレーローンのデメリットは?

フラット35の親子リレーローンのデメリットを解説します。
①親が実家ローン返済中は審査が厳しい
親が実家のローン返済中、または賃貸住宅で家賃を払っている場合、審査に影響があります。
※ローン完済、または親の年収が高い人は特に問題ありません。
②贈与とみなされるケースあり
親子リレーローンで「持ち分比率」と「返済負担割合」を一致させましょう。
例えば「50%:50%」の持ち分比率なのに、
返済負担割合が「親80%:20%」はおかしいですよね?
一方に有利な変更をすると贈与リスクあります。
※税務署、税理士さんに相談をしましょう。
【例:2700万円建売】
□親:年収180万円
□息子:年収300万円
→合計年収480万円
→負担割合と持ち分比率は180(37.5%):300(62.5%)で分ける
□購入費用の負担割合に合わせて持ち分設定。
→共有持分の割合は「負担金額÷不動産の金額」で計算
父親:1012.5万円 息子1,687.5万円
実際に負担額を算出後に、持ち分比率を計算する
③住宅ローン控除が親分は対象外(同居しないケース)
親子リレーローンで、
親は同居しないため住宅ローン控除は除外されます。

ただし、子供は持ち分のみ「対象」となります。
ちなみに、親も同居すれば、両者とも恩恵あります。
まとめ

フラット35の親子リレーローンの特徴を以下に簡潔にまとめます:
- 収入合算:親と子の収入を合算して借入額を増やせる。
- 長期固定金利:最長35年の固定金利で返済計画が安定。
- 後継返済者:子が返済を引き継ぐ(親は一定年齢で返済終了)。
- 持ち分設定:年収比率に応じて親子で住宅の持ち分を決定。
- 審査基準:親子の連帯債務で、子の収入や信用が重視される。
- 利用条件:親子が同居しない方法もあり。子が一定年齢以下(通常70歳未満)。
フラット35親子リレーローンのメリット・デメリット比較
項目 | メリット | デメリット |
---|---|---|
借入額 | 親子の収入合算で借入額を増やせるため、 単独では難しい高額物件の購入が可能。 | 収入合算でも総借入額は年収や返済負担率の制約を受ける。 |
金利 | 長期固定金利(最長35年)で返済額が安定し、将来の金利上昇リスクがない。 | 変動金利ローンに比べ金利が高めな場合がある。 |
返済 | 子が後継返済者となり、親の返済負担が軽減 (親は一定年齢で返済終了) | 子の返済期間が長くなる可能性があり、将来のライフプランに影響する。 |
持ち分 | 年収比率に応じた持ち分設定で、親子間の資産配分が明確。 | 持ち分比率や登記手続きが複雑 |
審査 | 親子の連帯債務で審査通過の可能性が上がる (子の収入・信用が重視) | 親子双方の信用情報が審査対象となり、どちらかの信用に問題があると不利。 |
利用条件 | 同居しないケースもあり | 年齢制限 (子は通常70歳未満)があり、適用条件が厳しい。 |
リスク対応 | 親の収入が少ない場合でも子の収入で補完し、購入の選択肢が広がる。 | 親子間のトラブルや子の返済能力低下で、返済や資産処分に問題が生じるリスク。 |

フラット35の親子リレーに興味があるあなたのお役に立てれば幸いです。
コメント