不動産の値下げ交渉コツ&タイミング
あなたが「買主」として、不動産を購入したい場合、
「この不動産を◎◎円で売ってください」
といっても信頼されません。

どうすればいいの?

買付証明書を不動産業者へ提出しましょう。
値下げ交渉は「この用紙に記載」することでスタートします。
今回は、買付証明書の値下げ交渉のコツ&タイミングを解説します。
①住宅ローン事前審査は通過
買付証明書を提出する際、
「事前審査通ってます」と証明書も一緒に提出すれば説得力が増します。

売主さんの心理(この人、購入できる人だ)とポジティブに働くからです。
ちなみに「フラット35」は本審査を通過してから、
買付証明書を提出しましょう。

なるほど!これなら売主さんの心象もよくなる!
値引き交渉がしやすいかも♪
買付証明書が未提出&事前審査が未定で
「安くしてください」はヤバイ人認定されます。

売主さんへ「自分は買える人間ですよ」とアピールする必要があります。
②現金払いで同日にすべて決済
仮に現金がある場合は
「重要事項説明&売買契約書&支払い&所有権移転登記、同日でできます」
といえば、売主さんの心が少しグラつくかも?しれません。

新築建て売りではあまり意味がありません。
しかし、中古のマンション・戸建て・土地の場合、売り急いでいたら値下げチャンスかも?
同日すべて処理しなくても、手付金を多めに入れるなどすれば、値下げ交渉の成功率がアップします。
③「契約不適合責任なし」「公募売買」を受け入れる
□業者が売主:契約不適合責任は新築10年、中古2年
■個人が売主:契約不適合責任は「引渡し日から3か月」
契約不適合責任は住み始めてから
「雨漏れ・シロアリ・給排水管の不具合など」が契約に適合しない場合に、
修補依頼ができます。
中古で個人売主の場合は
「引き渡し日から3か月以内」なら、売主さんが面倒を見てくれます。

マンション・戸建て問わず、
それを「免責(※売主が個人の場合)」にします。
つまりノークレーム・ノーリターンでいいから、
安くしてほしい、といった値下げ交渉です。
また、土地・戸建て購入の場合、公募売買を受け入れれば、交渉しやすくなります。
物件の人気具合によりますが、値下げ交渉しやすくなります。

デメリットは、物件に不具合があった場合、自分で修理する必要がある点です。
区分マンションは問題が少ないですが、中古戸建は注意が必要!
④住宅ローン特約「なし」
住宅ローン特約は
「売買契約後のローン審査」で否決された場合に、白紙解約になる特約です。

一般的には特約「あり」を選択します。
しかし、事前審査に通過済み、
または現金で購入するなどの場合、「なし」にすることで
値引き交渉の可能性がアップします。
危険な賭けですが、ライバルに差をつけて値下げ交渉できます。
⑤売主さんへ手紙を書く
PCでなく、手書きで手紙を書きましょう。
「大切に使わせてもらいます」「小学校が近いので子供が喜びます」など
感情に訴えましょう。
売主さんがご高齢であるほど、効果が期待できます。

物件内覧時の、
悪い箇所を指摘→「クロスが汚れているから10万円値引いてほしい」はNG
あなたの不動産がどこか素晴らしいか、気に箇所はどこか?を説明し、
最後に◎円で納めてくれると助かります、と言葉を閉めましょう
売主様が大切に使っていた物件です。
あれこれ細かく指摘されたら、怒られて、交渉は破談になります。
⑥時期を待つ
suumoやアットホームに
6か月以上塩漬け状態になっている、場合は値下げの可能性高いです。
売主(うーん、この価格だと厳しいかな?)とネガティブになっているときは、
値下げ交渉しやすいです。
また新築の建売は年度末(2~3月)や在庫になっている建物は勝手に値段が下がります。
不動産の値下げ交渉で失敗する悪いケース

不動産の値下げ交渉で失敗する悪いケースを6つ紹介します。
①「とりあえず買付」で失敗
「買うかわからないけれど、とりあえず買付証明書を入れておこう」
「やっぱりやめた!」
はNG行為です。
売主様から「値下げを受け付けたのに・・・」と呆れられ、
信頼を失う可能性があります。

買付証明書を出す=99%購入します。
だから値下げ願います、という意味です。
気軽な気持ちで、買付証明書は提出してはいけません!!!
②物件のあらさがしで失敗
「床にキズがたくさんある」
「ドアの開閉時、固い」
「クロスが汚れている」
・・・だから安くしてほしい。
中古物件のため、不具合はたくさんあります。
ある程度、汚れがあっても、細かい箇所まで指摘はしてはいけません。

中古物件はリフォームを前提として、購入するケースが多いです。
また中古なので、キズ凹みは当然存在します。
細かすぎる人は、新築をおすすめします。
家のあらを探して、値下げ交渉ばかりすると、
売主さんはあきれて「この人、面倒だからいいです」と他へ流れます。

神経質な人は、営業担当者に相談してから、内覧しましょう。
③事前ローン審査を通していないで失敗
住宅ローンの事前審査を通過していないのに、
値下げ交渉をすると・・・
売主様「この人大丈夫か?」と真に受けてくれません。
中古・新築建売問わず、
事前審査を通してから値下げ交渉をしましょう。
④近所の物件と比較で失敗

近所の他の物件の方が安かった!
でも、この物件が気に入ったから安くしてほしい!

気持ちはわかりますが、
心象は良くありません
売主さんが個人の場合
「マンション内の他の売り出し中の部屋」なら交渉材料になります。
しかし、戸建てや土地の場合は、微妙なため、
営業マンに相談してから交渉しましょう。
⑤手付額が安くて失敗

3000万円の不動産だけど・・・
手付金50万円じゃだめ?!

売主様次第です。
しかし、「最低5%」つまり150万円ないと、
値下げ交渉は難しいといえます。
物件の人気度合や、売主様の性格によりますが、
手付金は物件価格の5%~10%です。
手付金が安いと契約が軽くなる(※手付解約しやすい)ため、敬遠されがちです。
上記の状態で、値下げ交渉をしても失敗する確率が高いといえます。
⑥人気物件は値下げムリで失敗
「滅多に出ない土地」や「大人気の区分マンション」はすぐに売れます。
※値下げの「ね」すら不可能です。

値下げ交渉でなく、値上げ交渉(?)になります・・・
⑦売買契約&決済日が遅すぎて失敗

今の家を売却してから、買い替えしたいの!
だから、6か月後に引き渡しがいいかな?!
売買契約日や決済引き渡しが遅くなる場合、値下げ交渉はかなり難しいです。
※逆に値上げをする必要があります。
当社の買付証明書の記載内容

当社の買付証明書のフォーマットです。
①中古戸建・マンション・土地などはこちら
②新築建売りはこちら
- 購入希望価格:例3000万円(値下げの金額)
- 物件情報:広さなど(記載済みが多い)
- 購入希望者の個人情報(氏名、住所など)
- 手付金(5%~10%)
- 有効期限(買付証明書の効力の期限)
- 引き渡し希望日(売買契約日から1~1.5か月後)
- 融資情報(ローン特約あり、など)
買付証明書Q&A

- Q買付証明書には法的な効力はないの?
- A
ありません。
買付証明書の提出後、キャンセルをしても違約金もありません。
しかし、ドタキャンとみなされ、売主様は激怒する可能性が高いです。
そのため、購入の意思が固まったときに、提出をしましょう。
- Q買付証明書提出後のキャンセルは損害賠償の対象となるか?
- A
なりません。
ただし、売買契約後は手付解約になる恐れがあるため、注意が必要です。
- Q提出の仕方は?
- A
買付証明書の提出方法は
①手渡し
②メール/LINEなど
③FAX
が一般的です。
- Q買付証明書は売主さんに間違いなくわたっている?
- A
当社は基本的にすべて渡します
ですが、
業者によっては「話にならない(※)」と即シュレッダー行きのケースもあるようです。
※論外な値引き交渉など
- Q売買契約当日に値下げ交渉はできる?
- A
できません。
買付証明書の金額を元に売買契約書・重要事項説明書を作成します。
まとめ

不動産の値下げ交渉コツ&タイミング>
①住宅ローン事前審査は通過
②現金払いで同日にすべて決済
③「契約不適合責任なし」「公募売買」を受け入れる
④住宅ローン特約「なし」
⑤売主さんへ手紙を書く
⑥時期を待つ
<不動産の値下げ交渉で失敗する悪いケース>
①「とりあえず買付」で失敗
②物件のあらさがしで失敗
③事前ローン審査を通していないで失敗
④近所の物件と比較で失敗
⑤手付額が安くて失敗
⑥人気物件は値下げムリで失敗
⑦売買契約&決済日が遅すぎて失敗
コメント