
マンションを売りたいけど、
面倒だから、
契約不適合責任免責で売れない?

結論から申し上げると、
売却は可能です。
今回は、中古マンションを契約不適合責任免責
で売りたいけど、実際のところどうなの?
・・・と疑問のあなたのために、
よくある疑問に回答いたします。
中古マンションを契約不適合責任免責で売却Q&A

前提として、中古マンションは一都三県にある
分譲区分マンションとします。
※地方の場合は、事情が異なるため
契約不適合責任免責については、
以下の記事を参照ください。
Q:価格が安くなるって本当?

契約不適合責任免責は
買主側は不利だから
値下げしないと売れない?

一都三県のマンションは
あまり影響がありません。
ブログやyoutubeで
「契約不適合責任免責」があると、10%~20%
安くしないといけない!
といった書き込みが見られます。
しかし、本当でしょうか?
取引事例を参照すると、
相場金額内で売却されるケースが何件もあります。

都心は新築棟数が減少し、
中古マンションブーム?
で、価格が上昇しています。
立地が良ければ、契約不適合責任免責でも
買う人は買いますよ。
Q:大手不動産業者が契約不適合責任を断るのはなぜ?

この前、
大手に査定依頼したら
「免責」は難しい
って言われた・・

大手は広告費を回収するため、
両手取引にしないと、
採算があいません。

両手取引の場合、
売主は「免責にして!」
買主は「免責って大丈夫?」
仲介業者は板挟みになります。


両手取引でも
売買は可能です。
ですが、契約不適合責任免責にすることで
両手の場合は売りづらくなります。

どうすればいいの?

共同仲介(片手)
で取引をすれば、交渉しやすくなります。

片手仲介にすることで、
不動産会社は100%売主様の味方になります。
※業者は手数料が半分になります。

両手でも成約するケースはあるため、
そのあたりはご相談を。
Q:設備も免責になるの?
売買契約の特約などに記載することで、
住宅設備も免責になります。
※残置物(エアコン、照明)、
給湯器、床暖房、食洗器、ディスポーザー、浴室乾燥機・・・など

通常の取引では、
住宅設備は引き渡しから7日間、
不具合が発生したら、
修理する必要があります。
しかし、それも含めて、
免責になります。
Q:告知事項の説明義務は?
マンションの告知事項の説明義務はあります。
※告知義務は免責にできません。

告知事項で虚偽の場合は、
契約不適合責任免責は無効になるため、
注意が必要です。
Q:マンションの契約不適合責任の具体的事例って

区分マンションの契約不適合責任って
実際どんなケースが想定されるのか?
解説します。
①雨漏れ
戸建は雨漏れが起きるケースが多いですが、
分譲マンションはかなり少ないといえます。

雨漏れを強引に想定すれば、
①最上階
②外壁(角部屋)
③窓ガラスのサッシの隙間
あたりでしょうか?

12年に1回屋上防水をするし、
外壁からの雨水侵入なら、
管理組合が修繕してくれるし、
サッシからの侵入くらいかな?
一般的にマンションの窓サッシは共用部分です。
雨漏れしたら、損害賠償は管理組合が負担するといえます。
②階下漏水
例えば、上の階の漏水は、上の階の方の責任です。
自宅専有部の場合は、自己負担となるため、
給排水管だけは、契約不適合責任になりやすい、
といえます。

共用部分の給排水管の更新や更生
は管理組合ですが、
専用部分は自己責任です。
ちなみに、80年代の銅、鉄管の場合は、注意が必要ですが、
ここ20年~30年のマンションの場合は、
あまり気にしなくてもいいのでは?
③心理的瑕疵
・室内での自殺、他殺
・火事などで燃えた
といった場合は、告知すれば問題ありません。
しかし、契約不適合責任免責にし、
引き渡し後に、ウソだとしたら(実は事件があった)
契約不適合になります。
④シロアリ

マンションのシロアリ
はいるの?

マンションでもシロアリはいます。
・・が滅多にいませんよ。
区分マンションの室内にシロアリ被害が隠れていた。
売主が事前に調査義務を怠ったとして、
買主が修補費用と慰謝料を請求。
⑤建物の傾き・外壁亀裂
マンションが傾いていたら、大パニックです(汗)

マンションで傾きがあったら、
売買どころではありません。
また、外壁の亀裂(タイルなど)の修繕は
共用部分のため、管理会社が面倒をみます。
しいて言うなら
床の不陸(ふりく)
に気をつけるくらいでしょうか?
※二重床で束の状態によって不陸する可能性あり
⑥管理規約の不開示
契約時に管理規約の制限(例:ペット禁止)が告知されず、
買主がペットを飼育できないことを購入後に知った。
Q:インクペクションしたほうがいい?
インスペクションとは
建物状況調査、マンションの劣化や不具合を調査する検査や点検のことです。
※費用は6~8万円ほど

売主側としても
みてもらったほうがいい?

マンションのインスペクションは
おすすめしません。
弊社は中古戸建の場合は、
インスペクションを激オシします。
しかし、中古マンションは室内での
チェックポイントが少なく、非破壊検査のため、
細かい点まで確認できません。

6万円あるなら、
建具の修繕、
水回りの清掃、
パッキンの交換
シャワーヘッドの交換
などに利用しましょう。
専有部分のインスペクションで主に行うこと

- 内装の状態確認
- 壁・天井・床:ひび割れ、シミ、カビ、剥がれ、
変色、傷、汚れの有無。 - 建具(ドア・窓):開閉の不具合、歪み、
ガタつき、鍵の状態。 - クローゼット・収納:内部の劣化や不具合。
- 壁・天井・床:ひび割れ、シミ、カビ、剥がれ、
- 給排水設備の点検
- 水道・配管:水漏れ、詰まり、水圧、排水の流れ。
- キッチン・浴室・洗面所・トイレ:蛇口、シャワー、
給湯器、排水口の機能確認。 - 給排水管の腐食:目視可能な範囲で
老朽化や錆のチェック。
- 電気・ガス設備の確認
- コンセント・スイッチ:動作確認、異常発熱の有無。
- 照明器具:点灯確認、配線の劣化チェック(目視)。
- ガス設備:ガス漏れ検知器や
給湯器の動作確認(専門資格が必要な場合あり)。
- 空調・換気設備
- エアコン:動作確認、フィルターの状態、
室外機の設置状況。 - 換気扇・ダクト:作動確認、異音、
- 詰まりの有無。
- エアコン:動作確認、フィルターの状態、
- 床下・天井裏の点検(可能な場合)
- 床下:湿気、カビ、シロアリ被害、
配管の漏水、基礎のひび割れ。 - 天井裏:雨漏り跡、断熱材の状態、
構造体の劣化(アクセス可能な場合)。
- 床下:湿気、カビ、シロアリ被害、
- 窓・サッシ・ベランダ
- 窓・サッシ:結露、気密性、開閉のスムーズさ、
ガラスのひび割れ。 - ベランダ:防水状態、排水溝の詰まり、
手すりの腐食やぐらつき。
- 窓・サッシ:結露、気密性、開閉のスムーズさ、
- 耐震性・構造関連(限定的)
- 専有部分では構造体の点検は限られるが、
目視可能な範囲で壁や柱のひび割れ、傾きを確認。 - マンション全体の耐震性は共用部分の調査が必要なため、
別途管理組合の資料確認が必要。
- 専有部分では構造体の点検は限られるが、
- その他の確認
- 騒音・振動:室内での外部騒音の確認(可能な範囲)。
- 臭気:カビや排水の臭いなど異常な臭いのチェック。
- 管理規約の確認:専有部分の使用制限(例:フローリング変更の可否)。
Q:築10年以内は保証は継承できる?
結論、保証内容やディベロッパーによります。
新築時に品確法の10年保証が付いてきます。
それを買主様に引き継げるかどうか?
ということです。

マンション売主に確認し、
保証が継承ができるのであれば、
より有利に売却ができます。
<品確法の瑕疵担保責任>
①住宅の構造耐力上主要な部分
②雨水の浸入を防止する部分として政令で定めるもの
瑕疵を知ってから1年以内に通知すれば、
引き渡しから10年間責任追及できます。

保証を継承できれば、
安心よね♪
<よくある保証書の転売特約>
①継承できない
②有償で引継ぎ可能(3万円~)
③インスペクション実行で可能
※不具合があれば補修
④有償&インスペクション合格なら可能
⑤無条件で継承できる
Q:築浅でも免責にする理由は?

築浅のマンションで
免責にする理由は?

売却後、アフター面倒だからです。
築浅で売却する場合、
・急な転勤
・離婚
・住んでみたけど、狭いな・・・
など、といった理由があります。
※騒音トラブルなどは別ですが・・・
一都三県のマンションの場合は、
購入時よりも高く売れる、またはトントン
で売れるケースが多いです。
経済的にある程度豊な人が多く、
後々面倒がイヤ!という人が意外と多いからです。

なるほど。
後で、あれこれ言われるのが
イヤなのね・・

築浅は免責にする必要がない、
という意見もあります。
もちろんどちらでも可能です。
とはいえ、免責が希望であれば、
免責にして売っても
、人気マンションならさほど
影響がありません。
地方のマンションの場合は、流動が少なく、
あまりおすすめできるとはいえません・・・
※当社は対応可能です。
Q:免責適用は引き渡し後?契約後?
契約不適合責任の免責は、
売買「契約後」に発生する欠陥について、
保証責任を負わない契約です。

なるほど。
引き渡し日じゃないんだ・・・

特約で、変更も可能ですが、
一般的には売買契約後になります。
まとめ

Q:価格が安くなるって本当?
ケース・場所によりますが、
そのままの相場で売ること可能
Q:大手不動産業者が契約不適合責任を断るのはなぜ?
両手取引になりづらいため
※囲い込めないため
Q:設備も免責になるの?
なります。売買契約書の特約にも文章を入れます
Q:告知事項の説明義務は
あり
Q:マンションの契約不適合責任の具体的事例って
①雨漏れ
②階下漏水
③心理的瑕疵
④シロアリ
⑤建物の傾き・外壁亀裂
⑥管理規約の不開示
以上、中古マンションを売りたいけれど、契約不適合責任免責にしたい!
あなたのお役に立てれば幸いです。
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