
戸建を売却したいんだけど、、、
何をどうすればいい?
中古戸建ての売却は、初めての方にとって複雑かもしれません。

戸建の売却は、流れはシンプルです。
しかし、マンションに比べてトラブルが多いため、
かなり注意が必要です。
戸建は
①プロセスを一つずつ理解
②計画的に売却活動
をすれば、スムーズに売却を成功させることができます。
とはいえ、不動産業界の中でも戸建は「トラブル」が多いため、
この記事を読んで流れ&トラブルを防ぎましょう。
①売却に向けた事前準備

戸建を売却を始める前に、しっかりとした準備が成功のカギです。
売却理由&スケジュールの明確化
家を売る理由は人それぞれです。
- 転勤:新しい勤務地への引っ越しに伴い、現在の家を売却。
- 相続:親から受け継いだ空き家を処分。
- 資金需要:子供の学費やローンの返済のために現金化。
まずは、売る理由を明確化し、
目的によって、売却スケジュールが変わります。
・急いで売りたいのか
・遅くてもいいから高く売りたいのか
・買い先行か売り先行か

例:
群馬県在住のAさんは、転勤で東京へ引っ越すため、
3ヶ月以内に自宅を売却したいと考えました。
急ぎのため、価格を相場より5%低く設定する戦略を選びました。

なるほど!
売却理由でスケジュール調整や
戦略が変わるのね。
物件情報の整理と必要書類の確認
売却には、物件の詳細情報と書類が必要です。以下を準備しましょう:
- 登記簿謄本:法務局で取得(1通600円程度)。
所有者や抵当権の有無を確認。 - 固定資産税の通知書:毎年5月ごろ届く書類。税額や評価額が記載
- 間取り図や建築確認書:家の構造や面積を証明。建築会社や役所で入手可能
- 権利証(登記済証):売却時に所有権移転に必要
- 身分証明書や印鑑証明:契約時に必要。

謄本・課税証明書などは当社が用意します。
以下が手順ごとにご用意いただく書類です。
※ない場合は申告ください。
ケース | 内容 |
注意点 | ①印鑑証明と実印は 「現住所登録」か |
②印鑑証明は「3カ月以内発行」したものか | |
③売主側が複数人の場合、人数分の書類が必要 | |
媒介契約 | 身分証明書(顔写真あり)免許証 ・マイナンバーカードなど |
権利書(登記済み・登記識別情報) ※預かりません | |
印鑑(認印) | |
購入時の①売買契約書②重要事項説明書 | |
購入時の販売図面(間取り図) | |
耐震診断報告書・アスベスト使用調査報告書等 (※あれば) | |
リフォーム履歴の確認資料 (※あれば) | |
購入時のパンフレットなど (※あれば) | |
①付帯設備表②告知書 ※当社用意 | |
固定資産税納付書・固定資産税評価証明書 | |
売買活動時 | ローン残高証明書 (返済償還表) |
売買契約締結 | 印鑑(認印 or 実印) |
身分証明書(顔写真あり) | |
①仲介手数料の半額の支払い(※振込) ②収入印紙代 | |
引き渡し &決済 | 住民票または戸籍附表 (※2回以上引っ越し) |
身分証明書(顔写真あり) | |
権利証 or 登記識別情報通知書 ※手渡し | |
抵当権抹消書類 | |
固定資産税納付書・固定資産税評価証明書 | |
実印&印鑑証明書※登録住所注意 | |
返済用の通帳、キャッシュカード、スマホ | |
鍵&書類など【一式】 ※郵便受けの開錠番号 | |
仲介手数料の残金(※振込) | |
司法書士への報酬(住所変更・抵当抹消など) |
②戸建&土地の査定(市場動向・近隣価格)
家の価値は、立地や築年数、周辺環境で決まります。
- レインズ:レインズで取引事例を調べる
- 国土交通省のデータ:「不動産取引価格情報検索」で、過去の成約価格を確認
- 地元不動産会社の情報:地域のチラシや店舗で最新情報を入手。

エリアによりますが、
取引事例が少ないと、やや査定精度が落ちます。
①土地の査定
②戸建の査定
の2つの合計値が不動産査定額となります。
③売却の戦略

土地&戸建ての査定結果を基に、売却価格を決めます。
市場価格に基づく価格設定
相場より高い→売れ残り
相場より低い→損をする
査定額の中央値や近隣の成約事例を参考に。
例えば、査定額が1500~1600万円なら、1580万円前後が妥当。

高く設定して、
売れなかったら安くする戦略は?

よくあるテクニックですね。
物件が市場に出た瞬間が「一番の売れ時」
といえます。
相場より高額すぎると、売れず、
どんどん下げることで
「あの物件はヤバいのでは?」
と悪い印象になります。
5%upくらいが適正といえます。
競合物件との差別化
- リフォーム済み:キッチンや水回りが新しい。
- 立地の良さ:駅近や学校が近い。
- 独自の魅力:広い庭や駐車スペース。

戸建や立地のセールスポイントを
具体例:小学校から近い、庭が広く車が2台止められる。
対面キッチンに3年前交換したなど
価格交渉に備えた柔軟な設定
買主は5%~値下げを求めることが多いです。
例えば、3,000万円で売りたいなら、
3,150万円~設定すると交渉がスムーズ。
契約不適合責任の相談
例えば、家を引き渡して雨漏りがあったら、
売主様が修理代を負担します。

個人間取引は、
3か月が一般的です。

契約不適合責任の免責は、
その3か月が0か月になるって意味?

そうです。
旧耐震の戸建て、ボロボロの戸建ての場合は、
面積はよくあります。
ただし、築浅の場合は注意が必要です。
※まずは、ご相談ください。
④媒介契約の締結


媒介って?

仲介の契約のことです。
簡単に言うと
「この物件を不動産屋に任せます」
という契約です。
※いった言わないを防止するため
媒介契約の種類と特徴
- 専属専任媒介:1社のみに依頼。週1回の進捗報告義務あり。
- 専任媒介:1社だが、自分で買主を見つけることも可能。
- 一般媒介:複数社に依頼。競争原理が働くが、進捗管理が難しい。
専任媒介がおすすめ。サポートが手厚く、自分でも動けます。
→一般媒介VS 専任媒介どっちが損しない?
媒介内容の確認ポイント
- 手数料:売却価格の3%+6万円+消費税
(例:3,000万円なら約96万円) - 契約期間:通常3ヶ月。更新あり
- 広告方法:ポータルサイト・チラシなど

媒介契約の内容は、さほど複雑ではありません。
とはいえ、しっかりチェックをしましょう。
報告
専任媒介の場合、2週間に1回の進捗報告をします。

当社は売主様専用のページを作成します。
※パスワードあり
※動画、音声にて解説あり
ネットが苦手な人は電話・お手紙も可能です。
⑤売却活動スタート!

あなたの戸建住宅が市場に売り出されます。
物件情報の広告とマーケティング
- 写真:明るい室内や外観の写真を用意。プロの撮影を依頼(5~10万円)すると効果的。
- 説明文:立地の良さや設備を強調。
- ポータルサイト:SUUMOやat homeに掲載。
当社が写真を撮影しますが、
写真好きな売主様が撮影していただいてもOKです。

ケースによっては
他社様にも写真を提供し、
購入者探しを手伝ってもらいます。
内覧会形式
通常は、「土曜日の午前11時に見たい」→「案内」
とその都度、内覧者を案内します。
<当社の内覧会方式>
①10時~10時30分:A様
②11時~11時30分:B様
③13時30分~14時:C様

1日で時間を区切って案内するのね

そうです。
ドタキャンが多い業界なので、
1日にまとめたほうが売主様
特に居住中の場合は、負担が軽くなります。
⑥買付証明書&事前ローン

内覧者が「ぜひ、購入したい」
といった場合、当社は買主へ2つの依頼をします。
①買付証明書:「〇円で買います」という意思表示
②ローン事前審査パス:ローンに通らないと買えないため

中古の戸建て住宅は
フラット35は適合証明書などが必要なため、
それ以外の銀行を利用するケースが多いです。
他には売買契約日、値段、条件、書類の記載方法などをすり合わせて
最終決定をします。
⑦売買契約の締結

購入希望者が決まったら、契約手続きに進みます。
手付金の受け取り
物件価格の5%~10%の手付金を受け取ります。

一昔前は現金でした。
最近は防犯のため、事前に振り込みをお願いする業者様が増えてきました。

3000万円だと、最低150万円か・・・
安くならない?
手付金は売主が合意すれば、いくらでも可能です。
とはいえ、契約が軽くなるため、安い手付金はおすすめできません。
契約書の内容確認と重要事項説明
- 重要事項説明書:物件の権利関係や法規制(例:都市計画法)を説明。
※宅建士が買主へ説明 - 売買契約書:価格、引き渡し日、手付金を記載
※両者のサインが必要

売買契約日を早くしたい、
又は、売主さんが多忙なケースが多いため、
持ち回り契約が増えてきています。
対面が一般的ですが、売主様はサインする欄が少ないです。
そのため、売買契約書にサインを事前にいただき、
買主様がサインしてもらう、持ち回り契約が多いです。
仲介手数料の50%のお支払い
売買契約締結後、仲介手数料の50%をお支払い願います。
※例:100万円なら50万円
残りの仲介手数料は決済日です。
⑧引き渡しに向けた最終準備

契約後、引き渡しに向けて準備します。
①抵当権抹消書類の申請
住宅ローン返済中の方のみ。
銀行へ連絡し、「家を〇月〇日に売る予定です、手続き方法を教えて」と伝えてください。

売主様、ご本人が銀行へ行く必要があります。
忘れると、違約解約(20%)のリスクがあるため、
決済日の1か月くらい前にご連絡を
②引っ越しと公共料金の清算
空き家なら不要ですが、
電気・水道・ガスの解約手続きを。
※引き渡し日の前日に解約
→不動産売却のライフライン(電気水道ガス)解約タイミングは?
⑨決済&引き渡し

最後のステップです。
引き渡し当日の流れと確認
①買主側の銀行に集合
※ネットバンクの場合は、どこでもOK
②売主口座へ着金
③所有権移転手続き
④抵当権抹消書類の準備など
⑤鍵を渡し、司法書士が登記を完了
⑥報酬を支払う(仲介手数料の50%)

ざっくりな説明ですが、
細かい資料や説明は事前に当社がいたします。
売却後の税務処理と申告
戸建の売却益が出た場合、
翌年の確定申告で譲渡所得税を計算。
※税理士さんに相談すると安心です。

戸建は木造が多く、
法定耐用年数が22年です。
償却が速いため、注意しましょう。
まとめ

① 事前準備
- 売却理由を明確に(転勤・相続・資金需要など)
- スケジュール設定(急ぐ or 高く売る)
- 必要書類の準備:登記簿、固定資産税通知書、間取り図、権利証、印鑑証明など
② 査定依頼
- 土地+建物の査定額で総額を算出
- 国交省データやレインズ、地元情報を活用
③ 売却戦略
- 価格設定:相場+5%程度が目安
- 差別化ポイント:リフォーム歴、立地、設備
- 価格交渉を想定し、少し高めに設定もあり
- 契約不適合責任の期間は通常3ヶ月(免責相談も可)
④ 媒介契約の締結
- 専属専任/専任/一般の3種類から選択
- おすすめ:専任媒介(サポートと柔軟性のバランス)
- 手数料:売却価格の3%+6万円+税
⑤ 売却活動
- 広告:ポータルサイト掲載、写真撮影、説明文
- 内覧会形式で効率的に案内(例:1日で複数組対応)
⑥ 買付証明・ローン審査
- 買付証明書:購入意思の提示
- ローン事前審査:確実な買主確認
⑦ 売買契約
- 手付金:物件価格の5〜10%(最近は振込が主流)
- 契約書内容確認&署名(対面 or 持ち回り契約)
- 仲介手数料の半額支払い
⑧ 引き渡し準備
- 抵当権抹消手続き(ローンありの場合)
- 引越・ライフラインの解約(前日に実施)
⑨ 決済・引き渡し
- 銀行で決済・所有権移転
- 鍵の引渡し・登記・報酬支払い
- 確定申告の準備(譲渡所得税あり)
ワンポイント
- 戸建は木造が多く、法定耐用年数22年→償却に注意
- 旧耐震の物件や築古は契約不適合責任の免責も検討を

あなたの戸建て売却のお役に立てれば幸いです。
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