共有持ち分土地の売却できる?

遺産分割協議で、土地を共有にする予定だけど・・・
これって売れるの?注意点は?

結論、共有持ち分の土地でも売れます。
しかし、土地の共有持ち分はトラブルが多いため、売る前にこの記事を読んでいただけると幸いです。
「親が亡くなって、兄弟3人で土地を3分の1ずつ相続した」
「叔父叔母も含めて6人での共有になってしまった」
「もう何年も誰も使っていない田畑が、気づいたら「共有」になっていた」
結論から言うと、
「共有持ち分のまま放置すると、後々面倒です」
「売るのはちょっと怖い……」と迷っている気持ちもすごく分かります。
そこで今回は、群馬県の相続人のあなたのために、
・共有持ち分ってそもそも何?
・売却の方法
・実際に売れるのか?いくらくらいになるのか?
・売るならどんな方法があるのか?
丁寧に分かりやすく、かつ正直に全部お話しします。
※法務省:共有物分割手続の見直し(民法改正)
「共有持ち分」って何?

簡単に言うと、
「1つの土地を、複数人で『持ち分』として所有している状態」です。
例えば、
- 土地の評価額が3000万円 → 3人で相続
→母が1500万円 兄弟で750万円ずつ権利(1/4×2) - 6人で相続 → 1人あたり500万円分の権利(6分の1)
<持ち分の例>
母:1/2
長男:1/4
次男:1/4
この「1500万円分」「500万円分」の権利のことを「共有持ち分」と言います。
ポイントは、
・土地全体を自由に使ったり売ったりはできない
・しかし「自分の持分だけ」は勝手に売れる(民法第251条)
……ここが落とし穴の始まりです。

え?土地の売却は全員の合意が必要だけど、
「自分の持ち分だけ売れるの?」

はい。例えば
長男が1/4を無許可で
「自分の持ち分」だけで売ってしまうことは可能です。
共有持ち分のままの「リスク」

多くの方が「とりあえずこのままでいいや」と思うのですが、実は5年後、10年後に大変なことになります。
リスク1:どんどん増える
相続人がどんどん増える(蜘蛛の巣相続)
あなたが亡くなると、あなたの持分はまたお子さんたちに相続されます。
3人→6人→12人→24人……と、増えていきます。
群馬県内でも、すでに共有者が10人を超えている不動産がゴロゴロあります。
リスク2:連帯責任
誰も管理費・固定資産税を払わなくなる 共有者の中に「払わない人」が出ると、残りの人が全額立て替えるか、滞納→差し押さえになります。
実際に、前橋市や高崎市で「共有者不明」で市が困っている土地が急増しています。

誰か一人が払わないと、差し押さえって・・・厳しい・・・

事故が起きたときも、連帯責任です。
- 建物や土地の欠陥・管理不足 → 共有者全員が責任を負う
・屋根材が落下して歩行者がケガ
・ブロック塀が倒れて隣地を損壊
→ 民法上、共有物の管理は全員の義務。
管理不十分が原因なら
「共有者全員」へ賠償請求される可能性が高い。
2. 実際に住んでいる人以外も責任を問われる
「持分だけ持っていて住んでいない人」も対象
→ 管理責任は持分割合に関係なく、全員に及ぶ。
3. 保険未加入なら、損害賠償がそのまま全員に降りかかる
火災保険・個人賠償加入なし
→ 数百万から数千万円の損害が「共有者全員」に請求されることも。
4. 誰か1人が対応しても、後で負担割合をめぐって揉める
被害者対してが責任
→共有者同士で「誰がいくら負担するのか」で紛争化しやすい
リスク3:持ち分だけの売却は激安
いざ土地・建物を売ろうとしたとき、
「私は売らない!」という人がいると不動産全体を売ることができません。

「自分の持分だけ」なら、同意不要で売れます

なるほど・・・
相続人でお金に困っている人がいたら、持ち分だけ売っちゃう人もいるのね

自分の持分だけ、を売るときは、相続人の同意不要
・・・とはいえ、買い手がつきにくいです。
そのため、安く売却する共有者が多くみられます。
最近急増しているのが「持分だけ買取業者」です。
「6分の1の持分を50万円で買い取ります!」みたいなハガキが来ますが、
実際の価値は200~300万円なのに……
というケースが群馬県内でも多発しています。
共有持ち分の土地の売却方法
| 方法 | 特徴 | 価格目安 | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| 仲介 | 第三者へ 売却 | 80〜100% | 共有者と関係良好 |
| 買取業者 ※全員合意 | 約1か月で 現金化 | 50%~80% | 早めに売りたい |
| 買取業者 ※持ち分のみ | 即現金化 | 10〜50% | トラブル回避したい |
| 共有者へ売却 | スムーズ | 50〜60% | 話し合い可能 |
| 共有物分割請求 | 法的解決 | ケース次第 | 関係破綻 |
① 仲介で売却(高く売りたい方向け)
不動産会社に依頼して、一般の買主を探す方法です。
メリット
- 比較的高く売れる可能性あり
デメリット
- 買い手が付きにくい
- 時間がかかる
- 共有者全員の合意が必要
👉現実的には
ハードルが高い方法です
② 買取業者に売却
共有持ち分専門の買取業者に売る方法です。
メリット
- すぐ現金化できる
- 他共有者との交渉不要
- トラブル回避
デメリット
- 価格は安くなる
- 全員の合意が必要
👉格安になりますが、売却方法の一つです。
③ 共有者に売却
他の共有者に買い取ってもらう方法です。
メリット
- 高値で売れる可能性
- トラブルになりにくい
デメリット
- 交渉が必要
👉相続人たちの関係が良好なら最優先で検討すべき方法
※知っておきたい相続の基本より
④ 共有物分割請求
裁判で共有状態を解消する方法です。
※最終手段です。
流れ
- 協議 → 調停 → 訴訟
特徴
- 最終的に売却や分割が確定
- 強制的に解決可能
デメリット
- 時間・費用がかかる
- 人間関係が完全に悪化
👉これは最後の手段です
それでも不動産を「売らない」理由と現実
「売らない」と決める方の理由トップ3
- ご先祖様の土地だから手放したくない
- 兄弟ゲンカはしたくない
- 売っても二束三銭にしかならない
でも、現実は……
【理由1】 ご先祖様の土地
ちなみに、「ご先祖様の土地」が、孫の代には50人で共有……
という状態で喜ばれるでしょうか?
「なんで整理してくれなかったの?」と言われる可能性のほうが高いです。

子供、孫、ひ孫で共有者が100人いたら、イナバの物置に乗っても大丈夫よね?
【理由2】 兄弟仲が微妙に
「このままにしておくと、もっと気まずいことになるよ」と伝えると、意外と話が進むケースが多いです。
【理由3について】 これが一番の誤解です!
実は、群馬県内の共有不動産。
全員で話し合って、売却をすればちゃんと売れば「思った以上に高く売れる」ケースが非常に多いです
共有持ち分を勝手に売却されたらどうなる?


例えば、お金に目がくらんだ兄が勝手に持ち分を売却したら、
どうなるの?

赤の他人があなたの不動産の1/2の権利者として突然入ってくる
状態になります。
そして、裁判になるリスクがあります。
あなたの同意なしでも売却は有効
持分は兄の“個別の財産”なので
→ あなたの許可なく第三者へ売れる。
買取業者が共有者として侵入
- 家や土地に 業者が共有者として参加
- 共有物の管理・使用について あなたとの協議が必須に
(勝手に使わせない/使わせる、などで揉めやすい)
「共有物の分割請求」ができる
多くの買取業者はこれが目的。
- → 「家を売却して現金で分けろ」と裁判を起こせる
- 裁判になると、最悪の場合、競売にかけられ相場よりかなり安く現金化されてしまうリスクがある
あなたは強制的に手放す流れになる。
※法律(民法256条)は
「共有者はいつでも共有物分割を請求できる」と定めており、裁判になれば ほぼ確実に分割=売却になる
※e-Gov法令検索(民法第249条~第264条:共有の基本原則)より引用
4. あなたの生活が脅かされる可能性
- 業者が使用を主張したり
- 勝手に修繕要求したり
- 話し合いが成立しない場合はすぐ裁判へ
→ 実質的に住み続けるのが困難になるケースが多い。

怖いわね・・・
共有持ち分の買取業者が必ずもうかる仕組みなのかしら

おっしゃるとおりです。
ちなみに、兄弟仲が悪くて、相手を陥れたい相続人もいるため、
喜んでいる相続人もいるようです。
共有持ち分の不動産を「売却する」メリット・デメリット

【メリット】
① 「固定資産税の支払い通知書が届くたびに憂鬱になる日々から解放される」
「将来、子供たちが親戚同士で裁判沙汰になるのを防げる」
② 現金が手に入る
③ 固定資産税の負担から解放される
④次世代に迷惑をかけなくて済む
⑤ 他の共有者から「ありがとう」と言われる

【デメリット】
① 兄弟・親戚と少し気まずくなる可能性
② ご先祖の土地を手放す寂しさ
③ 売却金額に共有者間で不満が出ることも
正直、デメリットは「感情的なもの」がほとんどです。
お金や法的なリスクは、むしろ「売らない」ほうにあります。
【体験談】共有持ち分の土地売却

体験談1:相続で兄弟と共有持ち分になった実家土地を、話し合い決裂後に専門買取でスッキリ売却
【体験談】共有持ち分のある土地売却で2年悩んだ末、専門業者に持分だけ売却して自由になった話
母が亡くなった後、兄と私の2人で実家の土地(約200㎡、地方都市)を相続しました。
持分はそれぞれ1/2。
最初は「いずれ売却して分けよう」と軽く話していましたが、兄は「まだ実家を残したい」と言い、私は仕事の都合で早く現金化したい立場。
話し合いが平行線をたどり、2年近く経過しました。
その間、固定資産税の支払いや草刈りなどの管理負担が私の肩に重くのしかかりました。
誰も住んでいない土地なのに、毎年数万円の出費。兄とは連絡を取っても「もう少し待って」と繰り返されるだけ。
共有持ち分の土地売却は、全体を売るには全員の同意が必要ですが、自分の持分だけなら単独で売却できることを知り、専門の買取業者に相談しました。
業者さんは「持分だけの売却は市場価格より低くなりやすいですが、スピーディーに現金化できます」と丁寧に説明。
実際の査定では、土地全体の相場を基に私の持分割合を考慮した金額を提示してくれました。
結果、数週間で契約完了。兄に事後報告したところ最初は驚かれましたが、「お前がそう決めたなら」と納得してくれました。
(40代女性・Aさん体験談 / 2025年売却)
体験談2:離婚後の元夫婦共有持ち分土地を、仲介で全員合意の全体売却に成功
【体験談】離婚後も残った共有持ち分の土地売却|話し合いを重ねて円満に全員で土地全体を売却できた実例
10年前の離婚時に、夫婦で購入した郊外の土地(約150㎡)が元夫と私の共有持ち分(1/2ずつ)のままになっていました。
離婚後は連絡を最小限にしていたため、土地の管理や売却の話が進まず、固定資産税の通知が来るたびにストレスを感じていました。
特に子供の学費がかかる時期で、現金化したい気持ちが強くなっていました。
最初は「元夫に連絡して売却を提案しても、返事が遅いか曖昧な返事ばかり」で進みませんでした。
そこで、信頼できる不動産会社に相談したところ、
「共有持ち分の土地売却では、まず全員の合意形成が大事。全体を一括で売却できれば市場価格に近い金額が期待できる」とアドバイスをもらいました。
不動産会社の担当者が間に入り、元夫と私の希望を丁寧にヒアリング。
元夫は「思い出があるからすぐには…」という感情的な部分がありましたが、担当者が
「売却後の代金分配方法」
「税金負担の軽減」
「管理から解放されるメリット」
を具体的な数字で説明してくれました。
何度かオンラインでの三者面談を重ね、約3ヶ月かけてようやく全員の合意に至りました。
その後、土地を市場に出し、3ヶ月ほどで一般の買主が見つかりました。
売却価格は当初の想定より満足できる金額で、諸費用を差し引いた後、持分割合通りに分配。
手続きは不動産会社がほとんど代行してくれたので、書類準備と署名以外は負担が少なかったです。
売却後に感じたのは「話し合いを諦めずに続けてよかった」という安心感。
共有持ち分の土地売却は、最初はハードルが高く感じますが、第三者(不動産会社)を挟むことで感情的なぶつかり合いを減らし、円満に進められるケースが多いようです。
離婚や相続で共有状態が残っている方は、早めに専門の仲介業者に相談してみてください。
私の場合、負担がなくなったことで心の整理がつき、子供との新しい生活に集中できました。
(30代後半女性・Bさん体験談 / 2026年売却)
体験談3:全員合意の全体売却を実現
【体験談】きょうだい3人で共有持ち分の土地売却|連絡が取りにくい状況でも円満に全員で土地を売却できた経験
父の相続で、兄・妹・私の3人で地方の土地(約300㎡、宅地として活用可能な土地)を共有持ち分(各1/3)で相続しました。
兄は地元在住で「いずれ何か活用したい」、妹は海外在住で連絡がたまにあるくらい。
私だけが「管理が面倒で現金化したい」という状況でした。
3人の意見が揃わず、全体売却はほぼ不可能な状態が3年近く続きました。
固定資産税の負担は持分割合に応じて発生するため、私の分だけでも毎年数万円。
遠方のため草木の管理も業者委託で赤字状態が続きました。
家族LINEで何度か話題に出しても、具体的な進展がなくモヤモヤが募る日々でした。
そこで、相続に詳しい司法書士と不動産会社の両方に相談。
司法書士さんからは「共有持ち分の土地売却では、全員の合意があれば全体を一括売却でき、持分だけ売却するより高値が期待できる」と説明を受けました。不動産会社は「きょうだい間の調整役」として、妹とはメール、兄とは対面で丁寧に調整してくれました。
ポイントになったのは、以下の工夫です:
- 土地の市場査定額を客観的に提示し、「このまま放置すると管理費が増えるだけ」と現実を共有
- 売却代金の分配は持分割合を基本にしつつ、過去の管理負担を考慮した少しの調整を提案
- 売却後の「税金や手続きの負担がなくなるメリット」を全員で確認
約4ヶ月かけて家族会議を3回実施し、最終的に全員が「今がタイミング」と納得。
この経験から学んだのは、共有持ち分の土地は「全員で売却する」選択肢が一番メリットが大きいということ。連絡が取りにくい場合でも、専門家を間に入れると感情的な対立を最小限に抑え、円満解決しやすくなります。
(40代男性・Cさん体験談 / 2025年売却)
よくある質問Q&A

- Q相続登記をしないとダメ?売れない?
- A
売れません。
相続登記の義務化は、不動産を相続した人に名義変更(登記)を必ず行わせる制度
2024年4月から、相続登記の義務化がスタートし、正当な理由なく放置すると
→ 10万円以下の過料(罰金)があります。
※法務局より引用
- Q共有持ち分は勝手に売れる?
- A
はい、他の共有者の同意がなくても売却できます。
共有持ち分はそれぞれが独立した財産のため、自分の持分のみであれば自由に売却可能です。ただし、買主側にとっては「他人と共有するリスク」があるため、
👉 価格が大きく下がる傾向(10〜50%程度)があります。
- Q共有者が反対したら売れない?
- A
売却自体は可能ですが、難易度は上がります。
理由は以下の通りです
- 買主が敬遠する(トラブルリスク)
- 内見や利用に制限が出る
- 交渉が複雑になる
👉対策としては
- 買取業者に売却
- 共有物分割請求(最終手段)
などが現実的です。
- Q税金はどうなる?
- A
通常の不動産売却と同じく「譲渡所得税」がかかります。
▼基本計算
売却価格 - 取得費 - 諸費用 = 課税対象
▼税率
- 短期(5年以下):約39%
- 長期(5年超):約20%
👉注意点
共有持ち分でも単独所有と同じ課税ルールです。また、条件を満たせば
- 3,000万円特別控除
などの特例が使える可能性もあります。
- Q持分だけ売ると何割くらいになる?
- A
一般的には10%〜50%程度が目安です。
ただし、以下で大きく変動します👇
- 持分割合(例:1/2は高い、1/10は安い)
- 他共有者との関係
- 利用状況(占有者の有無)
- 立地条件
▼実務感覚
- 良条件:40〜50%
- 通常:20〜30%
- 悪条件:10%前後
👉「思ったより安い」と感じるケースが多いため、
事前査定が非常に重要です。
最後に~あなたが今、決断すべきこと~

繰り返しになりますが
「共有持ち分のまま放置する」=「次の世代に爆弾を押し付ける」ことです。
群馬県は人口が減少し、吉岡町以外はどんどん地価が下落します。
「10年前に売っておけばよかった!」
と、耳にタコができるほど、売主様から言われます(汗)
※群馬県:地価調査・地価公示の結果について

群馬県は全体的に人口減少をしていくため、
地価があがるエリアはほんの一部です。
今なら、思った以上に高く売れる可能性が高いです。
もしあなたが、
・もう固定資産税を払うのが嫌だ
・子供たちに迷惑かけたくない
・資産整理をしたい
と思っているなら、 まずは「無料査定」をしてみてください。
「売らない」という選択も、もちろんアリです。
でもその場合は、せめて「他の共有者と話し合いの場」を作ることを強くおすすめします。





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