結論:仲介と買取は「どちらが正解」ではなく、売却の優先順位で決まります
不動産売却で「仲介と買取のどちらが正解か」に迷ったら、
まず「高く売ること」と「早く・手間をかけずに売ること」のどちらを優先するかを考えましょう。
できるだけ高い価格で売りたい場合は仲介、売却期間・内覧・片付けなどの負担を減らして早く売りたい場合は買取が向いている傾向があります。
ただし、すべての物件に当てはまるわけではありません。
土地の形状、立地、築年数、建物の状態、残置物、境界、権利関係などによって最適な売却方法は変わります。
迷ったら「時間」か「金額」どちらを優先する
不動産売却の方法は大きく2つ。
- 仲介:不動産会社が広告して、一般の買主を探して売る
- 買取:不動産会社があなたの家を直接買う
いちばん大きな違いは、ズバリこの2点です。
| いちばんの違い | 仲介 | 買取 |
|---|---|---|
| 売れるまでの時間 | 3か月~12か月 | 早い (1か月以内) |
| 仲介手数料 | 3%+6万円 ※800万円以下の不動産は 30万円 ※両方とも消費税別途あり | なし |
| 手元に残る金額 | 高くなりやすい | 安くなりやすい (相場の6〜8割が目安) ※当社の事例 |

仲介は相場で売りやすいですが、3か月以上かかります。
買取は安くなりますが、
1か月以内&契約不適合責任(保証のようなもの)が免責になることも
【比較図】仲介と買取のしくみ

仲介:買主を「探して」売る
あなた(売主)
│ 媒介契約
▼
不動産会社(仲介)
│
▼
買主(一般の方)
│ 売買契約・引渡し
▼
代金受領(あなた)
買取:不動産会社に「そのまま」売る
あなた(売主)
│ 査定・条件合意
▼
不動産会社(買主)
│ 売買契約・引渡し
▼
代金受領(あなた)
買取は直接不動産会社に売るため、仲介手数料がかかりません。
総比較:仲介 vs 買取
| 比較項目 | 仲介 | 買取 |
|---|---|---|
| 買主 | 一般の個人が中心 | 不動産会社 |
| 売却価格 | 相場に近づきやすい | 相場より下がりやすい (7〜8割目安など |
| 売れるまで | 1〜6か月、長いと1年 | 数日〜数週間が多い |
| 内覧(見学対応) | 基本あり(片付け・日程調整) | ほぼ最小限 (会社が確認する程度) |
| 売却後の安心 | 条件次第で責任が残ることも | 責任を軽くしやすい (契約条項による) |
| 仲介手数料 | かかる(上限ルールあり) | 原則かからない (仲介ではないため) |
| 向いている人 | 「できるだけ高く」 「急がない」 | 「早く現金化」 「近所に知られたくない」 「古い家で手直しが大変」 |


「時間」「お金」「手間」順に比べました
1)売れるまでの早さ(生活の段取りに直結)
| 状況 | 仲介 | 買取 |
|---|---|---|
| 住み替えの期限がある | 間に合わない可能性あり | 間に合わせやすい |
| 相続した家を早く整理したい | 長引くと管理が負担 | 短期で終わりやすい |
| とにかく急いで現金化 | 不向き | 向いている |
2)手元に残るお金(売却価格 − 経費)
仲介は高く売れやすい反面、仲介手数料がかかります。
買取は価格が下がりやすい代わりに、仲介手数料が基本かかりません。
【表】仲介手数料(上限)の目安
仲介手数料には上限があり、
国土交通省が消費者向けに案内しています 国土交通省 Source
計算式(800万円超の場合)
👉 売買価格 × 3% + 6万円 + 消費税
【例】2,000万円で仲介売却した場合(目安)
- 2,000万円 × 3% + 6万円 = 66万円(税抜)
- ここに消費税が加算
3)手間・ストレス(内覧、片付け、近所の目)
| 気になること | 仲介 | 買取 |
|---|---|---|
| 室内の片付け | ほぼ必須 (内覧がある) | 最小限で済むことが多い |
| 内覧対応 | 日程調整が必要 | ほぼ不要〜少ない |
| 近所に知られる | 広告で気づかれることも | 広告を出さずに進むことが多い |
| 価格交渉 | 買主から値引き交渉が入りやすい | 会社と条件を詰めて終わり |
【図表】売却までの流れ(仲介・買取を並べて見る)
| ステップ | 仲介(期間目安) | 買取(期間目安) |
|---|---|---|
| 1. 査定 | 簡易→訪問 | 簡易→訪問1~2回で簡単 |
| 2. 価格決め | 相場+戦略 (強気/適正) | 会社の買取基準 (再販売前提) |
| 3. 売却活動 | 広告・内覧 (数週〜数か月) | なし (すぐ契約へ) |
| 4. 契約 | 買主と条件調整 | 会社と条件調整 |
| 5. 引渡し | 1〜2か月後が多い | 短期も可能 |
なぜ買取は安くなるの?
買取する不動産会社は、買ったあとに
- リフォーム
- 測量・境界確認
- クリーニング
- 再販売の広告費
- 売れ残りリスク
- 不具合が出たときの補修リスク
こういったコストとリスクを抱えます。
そのため、最初から買取価格を低めに設定しやすいんですね。
「買取再販」の留意点として、物件調査や責任・トラブルの観点が整理された資料もあります
(業界団体資料)Source
契約不適合責任の違い
昔は「瑕疵担保責任(かしたんぽせきにん)」という言い方が多かったのですが、
現在は売買契約での扱いとして「契約不適合責任」が重要です。
ここはよくある事例でわかりやすく言うと、
- 仲介(一般の買主):売主さんの責任が問題になりやすい(3か月保証)
- 買取(不動産会社が買主):免責や責任軽減の特約が入りやすいことが多い
契約不適合責任は「仲介か買取か」だけで決まるわけではありません
契約不適合責任については、「仲介なら3か月」「買取なら必ず免責」と単純に判断することはできません。
実際の責任の範囲や期間は、売主・買主の属性、物件の状態、売買契約書の条項、特約の内容などによって異なります。
特に買取の場合は、不動産会社が買主となるため、契約内容によって契約不適合責任を免責または軽減する条件が設定されることがあります。
ただし、免責特約があればどのような場合でも売主が責任を負わない、という意味ではありません。

契約前には、
「何を免責するのか」「責任期間はどうなっているのか」「売主が告知すべき事項は何か」
を契約書で確認することが重要です。

【決定表】あなたはどっち?3分セルフ診断
YESが多い方が“今のあなた”に合いやすいです。
A:仲介向きチェック(高く売りたい派)
| 質問 | YES/NO |
|---|---|
| 少し時間がかかっても、できるだけ高く売りたい | |
| 内覧の片付け・対応をできる(家族の協力もある) | |
| 立地が良い/築浅/状態が良い | |
| 住宅ローン残債の完済に売却額が重要 |
B:買取向きチェック(早く・確実に終えたい派)
| 質問 | YES/NO |
|---|---|
| 期限がある(住み替え、相続整理、施設入居など) | |
| 近所に知られず静かに売りたい | |
| 築古・雨漏り・傾き・荷物多めなど心配がある | |
| とにかく手間を減らしたい | |
| “確実に売れる”ことを優先したい(※) ※購入条件に合意が前提 |
「仲介で出して、売れなければ買取」はアリ?
結論:アリです。ただし条件があります。
おすすめ成功ルート
- まず仲介で「適正価格より少し安め」でスタート
- 〇週間〜〇か月で反響が弱ければ、価格の見直し
- 最終期限があるなら、買取を保険にする
ポイント:期限を決めずに仲介をズルズル続けると、疲れて判断が鈍ります。
最初に「いつまでに売る」を決めるのが勝ち筋です。
仲介か買取か迷ったら「最初からどちらかに決める」必要はありません
仲介と買取で迷っている場合、最初からどちらか一方に決める必要はありません。
例えば、
「できれば高く売りたい。ただし、半年も1年も待てない」
という場合は、仲介で販売を開始し、
あらかじめ「○月までに売れなければ買取も検討する」という期限を設定する方法があります。
この方法なら、最初から買取価格で手放すのではなく、仲介による売却可能性を確認しながら、売却期限も意識できます。
ただし、実際にこの方法が適しているかどうかは物件によって異なります。

重要なのは、「いくらで売るか」だけではなく、「いつまでに売りたいか」を先に決めることです。
【ケース別】60代に多い売却事情:おすすめはどっち?
| ケース | よくある悩み | 私のおすすめ |
|---|---|---|
| 相続した実家(空き家) | 遠方で管理が大変、荷物多い | 期限があるなら買取、なければ仲介→期限で買取 |
| 住み替え(マンション→施設等) | 引越し期限、資金計画が不安 | 買取 or 仲介でも期限を切る |
| 築古戸建(修繕が心配) | 雨漏り・シロアリが怖い | まず状態確認、ストレス回避なら買取が安心寄り |
| 立地が強い家・人気エリア | 高く売れそう | 仲介でしっかり売る |
よくある不動産売却の5つの失敗
| 5つの失敗 | どうなる? | 防ぎ方 |
|---|---|---|
| 「査定額が一番高い」会社に即決 | 値下げ前提の高査定のことも | 根拠(成約事例・販売戦略) を聞く |
| 仲介で価格を欲張りすぎる | 売れ残り→結局安く | 反響データで機械的に見直す |
| 内覧準備がしんどくて放置 | 反響が落ちる | “見せる部屋だけ”整える |
| 契約不適合責任の理解不足 | 引渡し後の揉め事 | 契約条文を事前に質問 |
| 買取の比較をしない | 条件が悪い会社に当たる | 2〜3社で条件比較(スケジュールも) |
リヤマ不動産では、仲介と買取をどう判断している?
当社では、仲介か買取かを価格だけで判断していません。
査定時には、主に次のような点を確認します。
- 売主様が希望する売却期限
- 周辺の売出価格・成約状況
- 土地の形状・接道状況
- 建物の築年数・状態
- 雨漏りや傾きなどの不具合
- 残置物の量
- 境界や測量の状況
- 相続・共有などの権利関係
- 解体・リフォームなどに必要となる費用
- 仲介で販売した場合の購入希望者の見込み
例えば、立地が良く状態の良い住宅で、売却期限にも余裕がある場合は、仲介で時間をかけて売却する方が適していることがあります。
一方、築古住宅や残置物の多い空き家、遠方に住んでいて管理が難しい物件などでは、価格だけでなく「手間や売却後のリスクを減らすこと」を優先して買取を検討する場合があります。

最終的には、物件と売主様の事情を確認したうえで、仲介と買取のメリット・デメリットを比較してご提案しています。
仲介と買取のよくある質問FAQ

Q1. 買取と仲介では、どちらが高く売れますか?
一般的には仲介の方が高い価格を狙いやすい傾向があります。
ただし、仲介には仲介手数料や内覧対応、売却までの期間などの負担があります。
買取は売却価格だけを見ると低くなることがありますが、仲介手数料が発生しない取引であれば、その分の費用を抑えられます。
最終的には「売却価格-売却に必要な費用」で比較することが重要です。
Q2. 仲介手数料はいくら払うの?
上限の考え方は国土交通省の案内が基準になります 国土交通省 Source
Q3. 買取なら家の中が汚くても大丈夫?
可能です。
とはいえ「危険物・貴重品・重要書類」だけは必ず整理しておきましょう。
Q4. 近所に知られたくない。どっち?
一般論では買取が有利です。仲介は広告や内覧で気づかれやすいです。
Q5. 仲介で売れなかったら買取に切り替えられますか?
可能なケースがあります。
ただし、最初の仲介契約の内容や販売状況、物件の状態などを確認する必要があります。
最初から「○月まで仲介、それでも売れなければ買取を検討する」と期限を決めておく方法もあります。
まとめ:仲介と買取、あなたの正解は「期限」で決まる

最後に超シンプルにまとめます。
- 仲介:時間をかけてでも、できるだけ高く売りたい人向け
- 買取:価格よりも、早さ・確実性・手間の少なさを優先したい人向け
- 迷ったら:「いつまでに売るか」期限を決めて、仲介→買取の保険が現場では強い

仲介か買取か、迷っているなら、
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