なぜ、元気なうちに『実家じまい』を考えるべきなのか?

「この家、子供に残して大丈夫だろうか…」
そう感じながらも、何も決められないまま時間だけが過ぎていませんか。

子供に迷惑をかけたくない。
でも、思い出のある家を今売るべきなのか、まだ持っておくべきなのか、すぐには判断できないものです。
実際、実家のことは“いつか考えればいい”と思いがちです。
けれど、その「いつか」の間に、家の価値や状況は少しずつ変わっていきます。
だからこそ最近は、相続の後ではなく、元気なうちに実家を整理する人が増えています。
相続後によくある3つの現実
家の問題は、いざ相続が発生してから一気に表面化します。
① 誰も住まず、空き家化する
- 子供はすでに持ち家・賃貸で住む予定がない
- 地方物件は需要が弱く「使い道がない」
👉結果
放置 → 劣化 → さらに売れにくくなる
② 相続人同士で揉める(共有問題)
- 「売りたい人」と「残したい人」で意見が割れる
- 名義が複数になり、勝手に売れない
👉結果
何年も動かせない“塩漬け不動産”になる
③ 売れずに負担だけ残る
- 築古・立地条件で買い手がつかない
- 解体費・固定資産税・管理コストが継続
👉結果
「資産」ではなく“負債化”する

「相続してからでは、できる選択肢はかなり減ります」
総務省統計局の令和5年住宅・土地統計調査では、全国の空き家は900万2千戸、空き家率は13.8%で過去最高でした。
さらに、賃貸用・売却用・別荘などを除いた“使い道が決まっていない空き家”は385万6千戸にのぼります。
実家を残した結果、「誰も住まず、活用もされない家」になってしまうケースは、もう珍しくありません。 総務省統計局
放置すると、家は“資産”より“負担”になりやすい
空き家は、持っているだけで安心できるものではありません。
人が住まなくなると、家は想像以上に早く傷みます。
国土交通省は、空き家を放置することで、
倒壊、外壁や屋根材の落下、ねずみ・害虫の発生、悪臭、不法侵入、枝の越境、景観悪化などのリスクがあると案内しています。

ご近所に迷惑かけたくないわ

つまり、空き家の問題は持ち主だけでなく、ご近所にも影響する問題です。
さらに注意したいのが税金です。
管理が不十分な空き家として行政から指導を受け、改善しないまま勧告に進むと、土地の固定資産税の軽減措置を受けられなくなる場合があります。
住宅用地特例では、小規模住宅用地の固定資産税課税標準が6分の1に軽減されていますが、その前提が崩れる可能性があるのです。 国土交通省
そして、時間がたつほど建物は古くなり、売るにも修繕や片付けの負担が増えます。
「そのうち考えよう」が、いちばん高くつくこともあるのです。
「子供の本音」はどう?
①「正直、管理できない…」
仕事や家庭で手一杯で、実家の管理まで手が回らないのが本音。
遠方だと特に「帰るたびに草刈りや掃除が負担」と感じてしまう。
②「いつかやろう…が一番困る」
親が元気なうちは話が進まず、いざ相続になると「何も決まっていない状態」に。
結果、兄弟間で意見が割れてストレスになるケースも多い。
③「迷惑をかけられる前に決めてほしい」
本音では「住まない家なら早めに売却してほしい」。
ただ親に言いづらく、話題にできないまま時間が過ぎてしまう。
今、実家を売る人が増えている3つの理由
1. 子供世代が住まない実家が増えているから
今は、子供が親と同じ地域に住み続けるとは限りません。
すでに持ち家がある、仕事や家庭の都合で戻れない、管理まで引き受けられない――
そうした事情から、実家を引き継いでも住まないケースは増えています。
その結果が、使い道のない空き家の増加として表れています。
「残してあげるつもり」が、子供にとっては「困る家」になることもある。
だからこそ、親世代のうちに整理を考える人が増えています。
引用:総務省統計局
2. 元気なうちのほうが、整理も判断も進めやすいから
実家の売却は、単に家を手放すことではありません。
家財の整理、名義の確認、家族との相談、今後の住まい方の検討など、考えることは意外に多くあります。
だからこそ、体力も判断力もあるうちに進めたほうがスムーズです。
相続が起きてからではなく、
「自分で決められるうちに片づけておきたい」と考える方が増えているのは自然な流れといえるでしょう。
3. 空き家問題や制度改正の影響で、先延ばししにくくなったから

2024年4月から相続登記が義務化され、不動産を相続で取得したことを知った日から3年以内の登記が必要になりました。
施行前に相続した不動産でも、未登記なら2027年3月31日までに手続きが必要です。
正当な理由なく怠ると、10万円以下の過料の対象となる可能性があります。 法務省
また、相続した空き家を売却した場合、一定の要件を満たせば譲渡所得から最高3,000万円を控除できる特例があります。
適用期限は2027年12月31日までです。制度を使えるうちに動こうと考える人が増えるのも当然です。
国税庁

この特例が使えるかどうかで、手元に残るお金が数百万円変わる可能性があります。
ただし、適用には『解体して更地にする』『耐震改修をする』などの条件があるため、早めの確認が不可欠です」
売却は「手放すこと」ではなく、「整理すること」
実家を売るというと、寂しさや後ろめたさを感じる方もいます。
ですが、売却は家族との思い出を捨てることではありません。
むしろ、住む人がいない家をそのまま残しておくより、きちんと整理して、次に活かしてくれる人へ引き継ぐほうが前向きな選択です。

現金化しておけば分けやすく、相続時のトラブルも減らしやすいです。
加えて、管理の心配もなくなり、子供に「どうしよう」と悩ませずに済みます。
先延ばしで起こりやすい失敗

実家の問題で多いのは、「もっと早く動けばよかった」という後悔です。
① 売れるタイミングを逃す(価格下落)
- 築年数が進み建物価値がほぼゼロに
- 市場が悪化し、買い手が減る
👉結果
「もっと早く売ればよかった」と安値売却に
② 空き家化して余計な費用が増える
- 管理・草刈り・修繕が必要
- 固定資産税は継続
- 放置で劣化が進行
👉結果
売るどころかお金が出ていく状態に
③ 相続後に動けなくなる
- 名義が分散して売却に全員の同意が必要
- 話がまとまらず長期放置
👉結果
“売りたくても売れない不動産”になる

「元気なうちなら“選べる”が、相続後は“縛られる”」
ということです。
子供と一緒に「実家のこれから」を話すきっかけの作り方

子供と一緒に「実家のこれから」を話すきっかけは、重くせず自然に始めることが重要です。
早めに共有することで、相続トラブル防止や親の負担軽減につながります。
①帰省のタイミングを活用
お盆や年末年始など家族が集まる場で、思い出話から自然に切り出す。
「この家これからどうする?」と軽く話題にするのがポイント。
②片付け・管理をきっかけにする
実家の整理やメンテナンスを一緒に行いながら、「将来どうする?」と具体的に話す。
空き家のリスク(税金・管理負担)も伝えると現実味が増す。
③ニュース・制度から入る
相続登記義務化や空き家問題などの話題を使い、
「これ実家にも関係あるね」と客観的に切り出すとスムーズ。
ポイントは一度で決めず、何度かに分けて話すこと。親の想いを尊重しながら進めることで、売却・活用など最適な判断につながります。
実家売却の流れは、思っているほど難しくありません
流れはシンプルです。
■不動産売却の流れ(相談〜引き渡し)
①相談・査定(無料)
→ いくらで売れそうかを確認
※この時点では売るか決めなくてOK
②売り出し(販売開始)
→ 広告・ネット掲載で買主を探す
※内覧対応あり
③売買契約
→ 条件が合えば契約
※手付金を受け取る
④引き渡し準備
→ 引越し・書類準備
→ 必要なら解体や片付け
⑤引き渡し・入金
→ 残代金の受け取り
→ 鍵を渡して完了

まずは無料相談をおすすめします。
次に査定で価格の目安を確認。
そのうえで、売却するか、いったん保留にするかを決めれば大丈夫です。
相談したからといって、必ず売る必要はありません。
「まだ決めきれない」という方こそ、一度状況を整理しておくことが大切です。
まとめ

判断を急ぐ必要はありません。
でも、「何もしない」という選択には、確実にリスクがあります。
子供に迷惑をかけたくない。
そう思うなら、まずは実家の現状を知ることから始めてみてください。
相談だけでも大丈夫です。
将来の不安を小さくする第一歩として、今のうちに動いておきましょう。






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