家が2軒あり、一緒に売りたい・・・
「親から実家を相続したが、すでに自分の持ち家があるため 『家を2軒持っている』 状態になってしまった」
このような悩みを抱える相続人は年々増加しています。
家を複数所有することは、維持費(固定資産税や管理費)の二重負担だけでなく、
将来的な資産価値の下落や特定空き家指定による税率アップなど、多くのリスクをはらんでいます。
本記事では、2軒の家をどう処分・活用すべきかの明確な判断基準と、損をしない売却方法を徹底解説します。
「家を2軒」所有し続ける4大リスクと維持費シミュレーション
住んでいない家(空き家)を「いつか使うかも」と所有し続けると、
経済的・法律的なリスクが急速に拡大します。
【所有し続ける4大リスク】
1. 固定資産税・都市計画税の二重負担
2. 建物の老朽化(資産価値の暴落・特定空き家化)
3. 近隣トラブル(放火、倒壊、害獣発生による賠償責任)
4. 権利関係の複雑化(二次相続による共有名義化)
毎年かかる維持費のシミュレーション(例:戸建て・築30年)
| 費目 | 年間想定額 | 10年間の累計負担額 |
| 固定資産税・都市計画税 | 約10万円〜15万円 | 約100万円〜150万円 |
| 火災保険・地震保険 | 約3万円〜5万円 | 約30万円〜50万円 |
| 定期的なメンテナンス・庭木剪定 | 約5万円〜10万円 | 約50万円〜100万円 |
| 水道光熱費(基本料金のみ) | 約2万円〜3万円 | 約20万円〜30万円 |
| 合計(1軒あたり) | 約20万円〜33万円 | 約200万円〜330万円 |
権威性引用元:
空き家の適正管理や特定空き家指定のリスクについては、国土交通省:空き家等対策の推進に関する特別措置法を参照してください。
管理不全な空き家は「管理不全空き家」や「特定空き家」に指定され、固定資産税の減額特例(最大1/6)が解除されるリスクがあります。
売るべき?貸すべき?「2軒目の家」判断基準

「持ち家(自宅)」と「相続した家(2軒目)」がある場合、どのような軸で処分・活用を判断すべきでしょうか。
活用比較表
2軒目の家をどう扱うべきか、4つの選択肢をリスク・リターンで徹底比較します。
| 選択肢 | メリット | デメリット | おすすめな人 |
| ① 現状のまま売却 | 手間がなく即金化できる | 築年数が古いと値がつきにくい | 即座に維持費負担をゼロにしたい人 |
| ② 解体して更地売却 | 売買が成立しやすい | 解体費用 (150万〜300万円)がかかる | 建物が著しく老朽化している人 |
| ③ 賃貸として活用 | 家賃収入 | 設備投資費用・ 修繕・空室リスク | 好立地で 需要が高い地域の家 |
| ④ 自宅を売って相続した家に住む | 自宅の売却益が得られる場合あり | 引越しコスト・居住環境の変化 | 相続した家の立地・広さが快適な人 |
相続した家(2軒目)を売却する際の手順と実務ステップ
手堅く高値で売却するための標準的な実務プロセスです。
1.名義変更(相続登記)の完了
不動産を売却・処分するには、登記簿上の所有者を亡くなった被相続人から相続人へ変更する「相続登記」が必須です。
※2024年4月1日より相続登記が義務化されています。
2.不動産業者へ査定依頼
不動産業者に現地査定(訪問査定)を依頼し、査定価格の根拠を確認します。
3.媒介契約の締結と売り出し価格の設定
「専任媒介契約」または「専属専任媒介契約」を結ぶことで、
不動産業者の売却活動のコミットメントを高めます。

相場より高すぎる価格設定は売れ残りの原因となるため注意が必要です。
4.売買契約の締結と各種特別控除の適用申請
買主決定後、売買契約を締結し物件を引き渡します。
売却益が出た場合は、確定申告で「相続空き家の3,000万円特別控除」などの税制優遇を活用します。
知らないと損する!「相続不動産の売却税金」と節税特例
不動産を売却して利益(譲渡所得)が出た場合、譲渡所得税および住民税が課税されます。
譲渡所得の計算式
【例】2000万円の家を売却
売却価格 2,000万円
-取得費 1,200万円
-経費 100万円
──────────────
譲渡所得 700万円
- 取得費:その家を買ったときの購入代金や建築費(減価償却後)
- 譲渡費用:仲介手数料、解体費用、印紙税など売却にかかった費用
税率の違い(所有期間による区分)
- 短期譲渡所得(所有期間5年以下):
税率 39.63% - 長期譲渡所得(所有期間5年超):
税率 20.315%※相続の場合、亡くなった被相続人の所有期間を引き継ぎます。
「被相続人の居住用財産(空き家)に係る譲渡所得の特別控除」
一定の要件を満たす場合、譲渡所得から最大3,000万円が控除される強力な税制優遇措置が存在します。
【3,000万円特別控除の適用要件チェック】
□ 昭和56年(1981年)5月31日以前に建築された旧耐震基準の建物であること
□ 相続開始直前において被相続人が一人で暮らしていたこと(一人暮らし)
□ 相続から売却まで、事業・賃貸・居住の用に供されていないこと
□ 売却代金が1億円以下であること
□ 耐震基準に適合させるか、建物を解体して更地で売却すること
権威性引用元:
特例の詳しい要件や提出書類については、国税庁:No.3306 被相続人の居住用財産(空き家)を売ったときの特例をご確認ください。2024年の税制改正により、買主が購入後に解体する場合でも特例が適用可能となりました。
2軒の家を同時 VS 別々に売る?
結論から言うと、ケースバイケースです。
維持費・管理負担を早く減らしたいなら「同時進行(両方並行して売る)」が有利なことが多いです。
一方、資金計画を慎重に立てたい・売れやすさに差がある場合は「1軒ずつ(順番に売る)」が無難です。
同時に売る場合のメリット・デメリット
メリット
- 固定資産税・光熱費・管理費などの固定費を早く両方カットできる
- 売却活動の手間(内覧対応・手続き)を一度にまとめられる
- 市場が好調なタイミングを逃しにくい
- まとまった資金が一度に入るため、次の住まい・老後資金の計画が立てやすい
デメリット
- 内覧・交渉・書類手続きが同時に進むため、精神的・時間的負担が大きい
- 両方をまとめて売る場合、買主が限られて価格が付きにくくなることがある
- 片方の売れ行きが悪いと、全体のスケジュールが引きずられる
1軒ずつ売る場合のメリット・デメリット
メリット
- 1軒目の売却結果(価格・タイミング)を見てから、2軒目の売り方を調整できる
- 手間が分散されるので、生活への影響が小さい
- 売れやすい物件から先に売って資金を確保し、残りをじっくり売れる
- 市場の変化に対応しやすい
デメリット
- 残った1軒の維持費・管理負担が長く続く
- 全体の売却完了まで時間がかかり、機会損失になる可能性
- 先に売った方の税金・資金使途を決めないと、次の計画が曖昧になる
「2軒所有」に関するQ&A

- Q家を2軒持っていると、どんな費用がダブルでかかってきますか?
- A
固定資産税・都市計画税、火災保険・地震保険、光熱費の基本料金、通信費、修繕・メンテナンス費用などが基本的に2軒分発生します。
使っていなくてもかかる固定費が多く、物価高の影響も受けやすいです。特にセカンドハウスや空き家状態の場合、想定より負担が重くなりやすい点がよく指摘されます。
- Q片方の家を長く空けると、どんな問題が起きやすいですか?
- A
防犯面(侵入や火災リスク)、湿気・カビ、配管の劣化、庭木の繁茂、近隣トラブルなどが起きやすくなります。
定期的な通水・換気・見回りや、管理代行・警備契約が必要になるケースが多く、
「休むための家なのに管理で疲れる」という声も少なくありません。
- Q家が2軒あると、税金や公的手続きで困ることはありますか?
- A
住民票は原則1箇所しか置けないため、もう一方の自治体で住民税(均等割)が課税されるケースや、セカンドハウス認定のための「定期的な居住」要件を満たせなくなるリスクがあります。
また、将来の相続時に名義や負担割合でトラブルになりやすい点も注意が必要です。
まとめ:放置は最大の損失。「即時査定」から第一歩を

家を2軒所有する状態は、年数が経つほど資産価値が目減りし、無駄な維持費が膨らみ続けます。
「売る」「貸す」「住む」のどの選択肢をとるにしても、
まずは現在の市場価値(不動産鑑定評価・査定額)を把握することがすべてのスタートラインです。

家を2軒売る場合について、ご相談は
リヤマ不動産へお気軽にお問合せください。



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