土地を売る前に読んで損なし!

土地を売りたいけれど・・
なにを注意すればいいの?
「空地を売りたい」
「畑だけど売れるの?」
「駐車場を廃業して、土地を売却したい」

土地を売りたい売主様のために、注意点を解説します。
土地を売るための11つの注意点

土地を売るための8つの注意点を解説します。
①家屋「あり」の注意点
土地の上に「戸建て」があり、
そのまま居住用として売却する場合は問題ありません。
ですが、解体全体の場合は注意が必要です。

旧耐震で空き家でボロボロ・・・となると
①解体更地で売る
②そのまま引き渡し
のどちらかになります
<解体し更地で売却>
①解体費用は売主負担
②更地のため、見学しやすく、売りやすい
③固定資産が上がる(家屋が消滅するため)
④解体業者によって取り残しリスクあり
⑤値下げせずに済む
<古家付きで売却し、買主側で解体>
①そのまま引き渡しで手間いらず
②古家があるため、イメージが付きづらく、売りにくい
③固定資産税は変わらない
④ハウスメーカーの解体業者は信頼でき、取り残しがない
更地の方が、買主さんは見学しやすいため、印象がよいです。
しかし、固定資産税が上がったり、解体費用を売主が負担します。
逆にそのまま引き渡すと、値下げ交渉はされますが、手間いらず。
また、解体はハウスメーカー指定業者が担当するため、取り残しが少なく、クレームになりづらいです。

戸建解体の業者は買主指定であれば、
売主側で解体してもいいかもしれません。
②地中埋設物が出てきたら?!
地中埋設物とは、地中に埋まっている、
基礎、井戸・浄化槽・旧宅の瓦やブロック塀のガラ、大きな岩などさまざまな物があります。
珍しいものとしては、
地下室・地中梁、タイヤ、自動車、医療廃棄物、不発弾、死体などといった例もあります。
ハマーズ澤チャンネルより
※おそらく、二次基礎?かと思われる埋設物ですね・・・

筆者も自宅を解体更地にしたとき、
大量のビニールと土留めがでてきました。
5万円ほど余計にかかりましたが、少額でラッキーでした。

私の土地は畑だったから、無関係!
大丈夫!

筆者の自宅は小さい沼?でしたが、産業廃棄物がありました。
また、畑でも昭和の荒くれ業者が、忍び込んで勝手に埋めるケースもあるようですね。
解体屋さんに話を聞きましたが、
3~5件に1件は何かしら地中埋設物があるとのこと。
<チェックポイント>
・50年~100年前、土地に何があったか?
・家があったなら、柱状改良など地盤改良をしたか?
・知り合いに産業廃棄物業者がいて、土地を貸したことがあるか?
・井戸や浄化槽は昔あったか?

もし、埋設物がでてきたら・・・
契約不適合責任は引き渡し日から3か月以内(売主が個人の場合)です。
その間に埋設物が発見されたら、撤去費用などの損害賠償請求をされる可能性が高いです。
他の方法としては、価格を下げる代わりに契約不適合責任免責にする方法もあります。

ただし、契約不適合責任を負わない特約を設けていても、
免責されないケースがあるため、注意が必要です。
■土地の契約不適合責任でよくあるもの
① 境界・面積の問題
- 境界が未確定(隣地と揉める)
- 越境(ブロック・樹木・建物の一部)
- 実測面積と登記面積が大きくズレている
👉 一番トラブル多いです
※特に「公簿売買」で免責してないと危険
② 地中埋設物
- 古い基礎・浄化槽・井戸・廃材
- コンクリートガラ
- 地中に残った杭
👉 解体後の土地でよく出る
👉 数十万〜数百万円の撤去費になることも
③ 土壌汚染
- 工場跡・ガソリンスタンド跡など
- 油・有害物質の残留
👉 発覚すると一気に高額リスク
👉 調査・改良で数百万〜数千万
④ 地盤の問題
- 軟弱地盤
- 不同沈下の恐れ
- 盛土・切土の不具合
👉 建築できない or 追加改良費が必要になる
⑤ 法令上の制限
- 再建築不可
- 接道義務を満たしていない
- 市街化調整区域の制限
- 農地転用不可
👉 「思った用途で使えない」は典型的な不適合
③前面道路の種類・幅員

土地に接道している道路の種類と幅員によって、土地の価格が異なりします。
<道路の種類>
①公道
②私道
③協定通路(道路ではない)
<接道&幅員>
①接道義務を満たしているか
(前面幅員4m以上 接道2m以上)
②セットバック未/済なのか?
※43条但し書き道路(43条2項2号許可)
国土交通省:建築基準法制度概要(接道)
③旗竿地で距離に対する幅員が市町村の規定内か?
私道の場合、位置指定道路であれば、再建築できます。
しかし、持ち分の問題で、再建築不可の場合もあり、
土地の価値が大暴落します。

前面道路の幅員が4m以上で
接道が2m以上なら建物を建築できます。
しかし、基準線から2m以上ないと、
セットバックで土地が削られるため、
土地の価値が下がりやすいです。
④境界の確定

土地の境界は
①官民境界(かんみんきょうかい)
②民民境界(みんみんきょうかい) があります。
①官民境界:土地と道路や水路や公園などとの境界(役所が立ち合い)
②民民境界:民間人同士の境界線
両者を確定させることが「境界確定」となります。
| 官民境界 | 民民境界 | |
| 定義 | 公共用地(道路・水路など)と民有地との境界 | 民有地同士の境界 |
| 関係者 | 国・地方公共団体(市区町村)と土地所有者 | 隣接する民間地権者同士 |
| 調査・確定方法 | 官民査定・立会・境界確認書(役所主導) | 当事者間協議、筆界確認、民間測量など |
| 法的根拠 | 公法的要素あり(道路法、河川法など) | 民法に基づく私人間の境界決定(民法第242条ほか) |
| 境界標の設置 | 公共側の境界標(境界杭、プレートなど)を設置 | 双方合意による境界杭など |
| 紛争対応 | 行政と協議、必要に応じて行政代執行または訴訟 | 調停・裁判(境界確定訴訟など) |
| 登記への影響 | 確定後、登記簿や地図に反映(法務局と連携) | 民民間で確定すれば必要に応じて地積更正など可能 |
| 具体例 | ・市道と宅地の境界・河川敷と住宅地 | ・隣接する住宅と住宅の敷地境界・アパートと隣地の境界 |
※参考元『筆界特定書』とは?

官民境界は、道路台帳などで確認しましょう。
なければ未確定です。
また、民民協会は地積測量図で確認しましょう。
境界確定は2~3か月ほどかかり、40万円~ほどかかります。

面倒だな・・・
そのまま売れないの?

公募売買、という方法があります。
土地の登記簿面積のまま確定する売買方式です。
⑤土地の面積の注意点

先ほどの公募売買は、
土地の登記簿面積のまま売買金額確定します。

もし、登記簿よりも小さかったら、割引するの?

①実測面積清算金を支払う
②公募売買のまま、そのまま支払う
以上2つの方法があります。
| 内容 | 清算の有無 | |
| 公簿売買 | 登記簿に記載の面積(例:100㎡)を基準に売買する。 実測面積が多少違っても価格は変えない。 | 原則として清算なし |
| 実測売買 | 測量後の実面積(例:102㎡)で売買価格を決める。 1㎡単価 × 実測面積で最終価格が決定。 | 原則として清算あり |
仮に1㎡で5万円だとします。
①登記上の面積よりも実測面積が小さい場合
登記簿100㎡ > 実測98㎡
※清算金10万円を買主に支払う
②登記上の面積よりも実測面積が大きい場合
登記簿100㎡ < 実測102㎡
※清算金10万円を売りに支払う
売主側・買主側どちらかが実測し、
公募との面積に差異があった場合に、清算金を支払う方法です。

地方は単価が低いせいか、
公募売買の金額のまま取引をするケースがあります。
逆に都心は確定測量をしてから、売買のケースが多いでそうですね。
⑥越境

土地の越境とは、お隣さんの境界を越えてしまうことです。
<よくある越境物(上空&地中)>
・木の枝
・物置の一部
・横樋
・軒
・ブロック塀(経年で傾く)
・上水道管
・ガス管
・浄化槽
越境物が目に見える(枝や樋など)場合は、お隣さんとの話し合いで解説するケースがあります。
しかし、地下埋設の上水道・ガス管・浄化槽は気づかず売却してしまうケースがあり、注意が必要です。

お隣さんの水道管が勝手に越境していた、ケースもあります。
お隣に独自の水道管を引き込む工事をお願いするか、
建て替えの際に越境物の解消する同意書を書いてもらいましょう。
⑦インフラ

インフラについてのチエックです。
<家あり>
・水道管(何ミリ?)
・下水道管
・浄化槽の種類
・雨水の処理(側溝か)
・電柱が敷地内にあるか
・ガス(プロパンか都市ガス)
<家なし>
前面道路に上下水道の本管はあるか?
⑧区域区分

土地の区域区分についてです。
■市街化区域
市街化区域については、価値が高いため、さほど心配する必要がありません。
■市街化調整区域
・青地か白地か
・線引き前宅地なのか?
・山林なのか?
など確認しましょう。
| 項目 | 第3条 (権利移動) | 第4条 (自己転用) | 第5条 (権利移動+転用) |
|---|---|---|---|
| 主な適用場面 | 農地を農地のまま他人に売ったり貸したりする (耕作目的の権利移動) | 所有者自身が自分の農地を農地以外 (宅地・駐車場など)に転用する | 農地を売ったり貸したりして、買主・借主が転用する (転用を前提とした権利移動) |
| 対象となる行為 | ・所有権の移転 ・賃借権 ・使用貸借などの設定 ・移転 (採草放牧地を含む) | 農地 → 農地以外への変更 (採草放牧地の転用は対象外の場合が多い) | 農地 → 農地以外への転用を目的とした権利移動 (採草放牧地 → 農地以外も含む) |
| 許可権者 | 農業委員会 | 都道府県知事 (または指定市町村長) | 都道府県知事(または指定市町村長) |
| 市街化区域内の特例 | 許可が必要 (特例なし) | 届出でOK (許可不要) | 届出でOK(許可不要) |
| 無許可の場合の効力 | 契約自体が無効 | 原状回復命令・工事停止命令 | 契約無効+原状回復命令 |
| 主な許可基準 | ・すべて効率的に耕作できるか ・常時農作業に従事できるか ・地域の農業に支障がないか | ・立地基準 (農地の優良度) ・一般基準 (確実な転用、周辺への影響なし) | ・立地基準(農地の優良度) ・一般基準(確実な転用、周辺への影響なし) |
| 簡単なイメージ例 | 農家Aが農家Bに田んぼを売る (売った後も田んぼのまま) | 自分の田んぼを自分で駐車場に変えたい | 農地を売って、買った人が住宅を建てる |

戸建が建築済みの場合は、いいですが、土地だけの場合は注意が必要。
特に青地は「農業振興地域内農用地区域内農地」、
略して「農振」・「青地」と呼ばれています。
青地の場合は、価値が低く、
建築のための申請手続きに1年以上かかります。
また、市町村長によっては、
農振除外が難しいため、注意しましょう。
白地は農業振興地域内農用地区域外農地のことです。
青地より規制が緩く、農振除外の申出は不要です。

白地はある程度高く売れるケースがあります。
土地が青地か白地か不明な場合、
市役所の農林課、農政課、農林業振興課等に足を運ぶか、
ファックスで質問してください。
■非線引き区域
非線引き区域は
「①市街化区域」「②市街化調整区域」に区分されていない都市計画区域です。
市街化区域、市街化調整区域に比べて自宅の建築の制限は緩いといえます。

デメリットは将来、調整区域になるリスクも!
電気・水道・道路のようなインフラが未整備で調整区域になったら、
土地が暴落する可能性があります。
⑨権利関係

土地の権利関係は「誰が所有者か?」ということ。
勝手に他人の土地を売ることができないため、注意が必要です。
■名義変更はできているか
売主と登記名義人が異なっているか?確認しましょう。

登記の住所が前の住所のままだったり、
結婚&離婚で氏名が変更のままだったり。
その場合は、不動産会社に相談しましょう。
■相続登記
相続した土地の名義人が自分でない場合、相続登記が必要です。

遺産相続協議書で相続が確定している場合は、
引き渡し日までに相続登記をしましょう。
■持ち分比率
相続で長女と長男が1/2ずつ土地を相続することになった。
※1/2は所有権のため、許可なく売却できます。

1/2ずつ他の持ち主に勝手に売られると後で面倒です。
共有者全員の同意を経て、土地を売却しましょう。
■抵当権・根抵当権
住宅ローンの残債があったり、根抵当権(※商売専用)が残っている場合
売却金額 > ローン残債で抵当権を抹消できるか確認しましょう。

ローン残債が多い場合は、手持ちの費用をプラスする
必要があります。
⑩賃貸中の土地(駐車場)

土地を誰かに賃貸している(駐車場や資材置き場)場合、
利用者の立ち退きが必要です。

原則1ヶ月前に「駐車場賃貸契約解除告知」を
申し出る必要があります。
また、駐車場に機械式駐車システムなど構造物がある場合は、
解体が必要です。
⑪税金関係

土地を売却した場合の税金関係について解説します。
※手続きは税務署、税理士さんにお問い合わせ願います。
<土地の売買基本をまとめ>
・土地は消費税がかからない
・土地は減価償却しない
・譲渡所得税を計算(長期/短期)
・取得金が不明なら売買金額の5%
・特別控除や税制優遇を調べる
・申告と納税期限を守る

空地や駐車場など、建物がない土地を売却した場合は、
特別控除を受けられるケースがすくないです。
ただし、公共事業者・土地区画整理で売却した場合、
一部特別控除を受けられるケースがあるようです。
先祖代々の土地の場合、取得費が不明のため、売却価格の5%を取得費とするケースが多いです。
よくある土地売却トラブル5選

実在人物ではないものの、行政資料・法務省・国交省などが示す“土地売却で実際に起きやすいケースを
参照してご紹介します。
1. 境界未確定「この塀、うちのじゃないの?」
父が残した土地を売ろうと決めたのは、固定資産税の通知が届いた春だった。
「更地だし、すぐ売れるだろう」
私はそう思っていた。古い木の塀があり、その内側がうちの土地。子どもの頃からずっとそう聞いてきたから、疑う理由なんてなかった。
ところが、買主候補が現れて測量の話になった途端、隣家のご主人が顔を曇らせた。
「その塀、昔から少しこっちに寄ってるって話でしたよね」
一気に空気が変わった。
不動産会社からは「境界確認が取れないと、買主さんがローン審査や建築計画を進めづらい」と言われ、
売買は保留。結局、土地家屋調査士に依頼して、隣地立会い、古い図面の確認、役所調査……
気がつけば数か月。
最初に出ていた買付は流れ、価格も下げることになった。
あのとき痛感したのは、“昔からそうだった”は、売買では何の証拠にもならないということだった。
境界が曖昧な土地は、面積違い、隣地との認識差、塀や杭の位置をめぐる争いにつながりやすく、売買の停滞要因になります。
国の地籍調査の案内でも、
「登記簿の面積と違っていた」「塀を作り替えようとしたら境界が違うと言われた」
といった典型例が示されています。国土交通省
もし話し合いでまとまらない場合でも、裁判以外に筆界特定制度という公的な手続があります。
これは、登記官と専門家が資料・測量・現地調査を踏まえて、本来の筆界を明らかにしていく制度で、境界問題の早期整理に役立ちます。政府広報オンライン
教訓
売り出す前に、境界標の有無、測量図の有無、隣地との認識差を確認する。
「買手がついてから測ればいい」は、かなり危険です。
2.相続未登記「名義がお父さまのままでは売れません」
母の介護費用の足しにしたくて、実家の隣の空き地を売ることにした。
仲介会社に資料を渡したら、担当者が静かに言った。
「すみません、登記名義がお父さんのままです」
胸がざわついた。
父が亡くなってから何年もたっていたし、兄とは疎遠、妹は県外。
「でも、相続人は私たち3人って分かってるから、売れますよね?」
そう聞くと、担当者は困ったように首を振った。
「まず相続登記が必要です。遺産分割の整理も要ります」
そこからが長かった。
戸籍を集め、兄妹に連絡し、ようやく話し合いの場を作ったと思ったら、今度は持分や代償金の話で止まる。
売却どころか、スタートラインにすら立てていなかったのだ。
今は、相続登記は「やったほうがいい」ではなく、義務になっています。
法務省によると、相続で不動産を取得したことを知った日から3年以内に相続登記を申請する必要があり、正当な理由なく怠ると10万円以下の過料の対象になり得ます。
しかも、制度開始前の相続で未登記のままのものも対象です。法務省
教訓
土地を売るつもりが少しでもあるなら、まず確認すべきは価格ではなく権利関係の整理。
「そのうちやる」は高くつきます。
3. 接道トラブル「家が建てられない土地?!」
相続した古家付き土地を売るとき、私はずっと「住宅用地だから需要はある」と思っていた。
前面に細い通路があるし、車は入れないけれど、人は通れる。現に昔から家も建っていた。
だから、買主候補が「建て替え前提で検討したい」と言ってくれたときも、何の不安もなかった。
ところが、役所調査のあと、担当者から連絡が来た。
「この土地、接道要件が厳しいです。再建築の可否を慎重に見ないといけません」
頭が真っ白になった。
通路に見えていた部分が、建築基準法上の道路として扱えない可能性があるという。
結果、買主は融資が通しづらくなり、提示価格は一気に下がった。
土地売却では、“道に見える”ことと、“法的に建築できる”ことは別問題です。
国交省資料でも、建築物の敷地は原則として幅員4m以上の道路に2m以上接していなければならないとされており、接道義務を満たさない土地は建築・建替えに大きな制約が出ます。
さらに、2項道路ならセットバックが必要となり、思っていたより使える面積が減ることもあります。
国土交通省
売主側がこの点を曖昧にしたまま売却を進めると、価格交渉、融資否決、契約直前の白紙化につながります。土地の価値は面積だけでなく、“その土地で何ができるか”で決まるからです。
国土交通省
教訓
「前に家が建っていたから、今も建てられるはず」は危険。
売却前に、道路種別・接道長さ・セットバックの有無を役所で確認するだけで、かなりの事故を防げます。
4. 埋設物と土壌汚染トラブル
古家を解体して、きれいな更地にしてから売ろう。
それが、私の“誠実な売り方”だと思っていた。見た目が良ければ印象もいいし、解体しておけば買主も建築計画を立てやすい。そう考えて、解体工事を始めた。
数日後、業者から電話が入った。
「地中にコンクリートガラみたいなものがあります。古い基礎の残りかもしれません」
さらに後日、昔この近くに工場があった履歴が話題になり、
買主から「土壌調査は入っていますか」と聞かれた。
私は答えに詰まった。知らなかったのだ。本当に、何も。
売買で厄介なのは、“目に見えないものほど、発覚したときのダメージが大きい”ことです。
国交省の報告書でも、土地取引における土壌汚染問題では、
土地の履歴情報の告知、調査の有無、汚染の定義、損害賠償範囲、条件付契約、所有権移転時期などが争点になりやすいと整理されています。国土交通省
実務では、地中埋設物や土壌リスクがあると、撤去費用・調査費用・減額交渉・決済延期が連鎖しやすいです。
しかも、「知らなかった」で済まない場面もあります。
過去の利用履歴や、調査未実施である事実をどう説明したかで、売主の責任の見え方は大きく変わります。
国土交通省
教訓
昔の利用履歴に工場、事業所、資材置場、解体歴があるなら、“何も出ない前提”で売らない。
必要なら、先に履歴確認や調査方針を固めたほうが、あとで揉めません。
5. 契約不適合責任でトラブル
決済の日、私はようやく肩の荷が下りた気がしていた。
長く持て余していた土地が売れた。仲介会社にもお礼を言って、帰り道には少しだけ高いコーヒーを買った。
でも、本当の意味で終わっていなかった。
1か月後、買主側から連絡が来た。
「掘削したら、古い井戸跡のようなものが見つかりました。聞いてません!
」
続いて、隣地との越境の話、排水管の位置の話、古い覚書の存在――。
私は焦って「現状有姿で売ったはずです」と言ったが、相手は静かに返した。
「契約書と告知内容を確認しましょう」
ここで初めて、私は“現状有姿”を都合よく誤解していたと知った。
民法上、引き渡した目的物が種類・品質・数量について契約内容に適合しない場合、売主は契約不適合責任を問われる可能性があります。
買主は追完請求、代金減額、損害賠償、契約解除などを主張し得ます。
つまり、「そのまま渡した」だけでは守りきれないのです。e-Gov法令検索(民法)
不動産では特に、知っていた事実を告げなかった、契約書の記載が曖昧だった、告知書が雑だったというケースが火種になります。
境界、埋設物、越境、配管、古井戸、私道負担、利用制限などは、売主が知っている範囲を整理して残すことが重要です。e-Gov法令検索(民法)
教訓
売却は「引き渡して終わり」ではありません。
終わらせるためには、知っていることを曖昧にしないことです。
※現状有姿と契約不適合責任免責は別物です。
まとめ

①家屋「あり」の注意点
②地中埋設物が出てきたら?!
③前面道路の種類・幅員
④境界の確定
⑤土地の面積の注意点
⑥越境
⑦インフラ
⑧区域区分
・市街化区域
・市街化調整区域
・非線引き区域
⑨権利関係
・名義変更はできているか
・相続登記
・持ち分比率
・抵当権・根抵当権
⑩賃貸中の土地(駐車場)
⑪税金関係

土地を売る際の注意点があなたのお役に立てれば幸いです。
【引用元一覧】
- 境界トラブル関連: 法務省:筆界特定制度
- 税金(特別控除)関連: 国税庁:土地・建物を売ったとき
- 地価・相場関連: 国土交通省:土地総合情報システム
- 群馬県独自の情報: 群馬県:農地転用の手続きについて






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