不動産売却の査定は何を見て価格を決める?
不動産売却の査定では、土地・建物・マンションの種類に応じて、周辺の成約事例、立地、土地の面積・形状・接道状況、建物の築年数・状態、法的制限、周辺環境などを総合的に確認して価格を算出します。
特に土地や中古戸建てでは、実際の成約事例を比較する「取引事例比較法」が重要です。
戸建てでは建物の状態や築年数、マンションでは立地・専有部分・管理状況なども査定額に影響します。
なお、査定額は売却価格を保証するものではありません。
最終的な売却価格は、市場の需要や競合物件、販売期間、購入希望者との価格交渉などによって決まります。
不動産売却時の3つの評価ポイント
| 手法 | 考え方 | 主に使われる場面 |
|---|---|---|
| 取引事例比較法 | 類似物件の成約価格を比較 | ①土地 ②中古戸建て ③マンション |
| 原価法 | 再調達原価から減価修正 | 建物の評価 |
| 収益還元法 | 将来得られる収益から価格を算出 | アパート 賃貸物件等 |

不動産の評価基準は?

①土地②戸建③区分マンション
の3点の査定方法を解説します。
「少しでも高く売りたい・・」
それならどうすれば査定額を上げられるのか?査定の仕組みを知ることで
不動産売却で少しでも参考になれば幸いです。

①土地の査定方法

<場所・アクセス> 最寄り駅やバス停からの距離
※群馬県は車社会のため、影響がありません
<スーパー・病院・学校などの施設>
買主様が生活するにあたり、生活便利だとプラス。
<土地の広さ・形状>
土地の形が正方形や長方形が使いやすく高評価。
また、広すぎず狭すぎず、が重要なポイント
※変形地や旗竿地などは大幅マイナス。
※エリアや購入者層によって異なります。
<道路の状況>
・前面道路の幅(4m以上が理想、広いほど有利)
・道路の接道義務(間口が広いほど、複数駐車できる)
・公道/私道(私道は評価ダウン)
・南向き道路で日当たり良いとプラス。
南西角地、南東角地は高評価
<周辺環境>
・日当たり&風通し
・眺望
・騒音&臭い(トラックの通りが多い、牛舎があるなど)
・災害リスク(洪水・崖など)が少ないか
→静かで治安良いエリアが有利
<法的制限(用途地域)>
・建築できる建物の種類・高さ制限・大きさ(建ぺい率・容積率)
→住宅地用地が、工業地は低い傾向あり
<インフラ・設備>
水道・ガス・下水(浄化槽/下水)が完備
また、宅内に引込済みだと評価up
<更地か古家付きか>
更地の方が売りやすい場合多い。

<ハザードマップ>
ハザードマップ(洪水・土砂災害など)のリスク区域内でも、公示地価・路線価などの公的評価にはすでに災害リスクが織り込まれているため、価格に査定価格に影響します。
洪水・土砂災害などの災害リスクは、
不動産の購入判断に影響する可能性があるため、査定時にも確認します。
ただし、ハザードマップに掲載されているからといって、査定額が一律に何%下がるというものではありません。
実際の価格への影響は、浸水想定区域等の指定内容、周辺の成約事例、土地の高さや形状、避難環境、地域の需要などを総合的に確認して判断します。
そのため、査定では公的なハザード情報と実際の不動産市場の両方を確認することが重要です。
<その他>
境界が明確か?測量図はあるか?隣人と境界トラブル他はないか?
→【トラブル回避】土地売却で当社のチェックポイントはこちら
②戸建ての査定評価

戸建ては査定額のうち、建物部分は全体の2〜3割です。
築浅なら価値大ですが、築20〜25年超えると建物価値がほぼゼロになるケースがほとんど。

木造建築は減価償却が22年を過ぎるとほぼ0円になります。
※土地は減価しません
<築年数>
新築~築10年以内が高評価。
築20年超 → 建物価値ほぼゼロ(土地値のみで査定されることが多い)
※ 築年数が古くてもリフォーム済みならプラス。
→今すぐ売らなくても査定する価値を知る
<構造>
耐震性は木造より鉄骨造・RC造の方が耐久性が高く評価されやすい。
また、新耐震基準(1981年6月以降)適合が最低ラインですが、
旧耐震基準でも耐震診断済み・耐震補強済み・耐震等級2以上ならプラス
ちなみに、長期優良住宅認定&耐震等級3なら → 高評価。
※旧耐震の場合は、解体前提での売却もあり
→買取というスピード売却の選択肢も
<延床面積・間取り>
・間取りは広すぎず狭すぎず(90~120㎡が人気)
・3~4LDK、家族向けの使いやすい間取りが理想。
・収納豊富、ウォークインクローゼットあり
→ プラス。 無駄な部屋や極端な間取りはマイナス。
<階層>
・平屋は近年老若男女問わず人気あり
<内装・設備の状態>
・水回り(キッチン・浴室・トイレ・洗面所)の新しさ・清潔さが超重要。
・システムキッチン、浴室乾燥機、温水洗浄便座など最新設備はプラス。
・ フローリングや壁紙のきれいさ、リフォーム歴も評価対象。
→汚れ・傷・雨漏り・シロアリ被害は大幅マイナス。
<屋根・外壁>
屋根材・外壁材の劣化状況(塗装剥がれ、ひび割れなど)
→最近塗り替え済み(又はカバー工法)ならプラス
※バルコニー・ベランダの状態もチェック
<維持管理状況>
定期点検・修繕履歴がしっかりしていると信頼度アップ。
インスペクション(ホームインスペクション)済みなら安心材料に。
欠陥・瑕疵(雨漏り、傾き、シロアリなど)がないことが大前提
売主が今すぐできる対策
- 水回りを徹底的に清掃・磨く。
- 修繕履歴やリフォーム明細を整理して査定時に提示。
- 小さな傷や汚れは自分で直せる範囲で修繕。
- ホームインスペクションを検討(費用7~10万円程度で信頼性アップ)

③区分マンション査定評価

区分マンション(分譲マンション)の査定額は、立地・共有部分・専有部分で決まります。
<立地・周辺環境>
最寄り駅からの距離(徒歩10分以内が理想)
※群馬県の場合、前橋駅、高崎駅前に集中してマンションが建築されています。
<スーパー・学校・病院などの生活施設近く>
人気エリア・治安良い・災害リスク低めがプラス。
<築年数>
・新しいほど高評価、築20年超で価値低下
・耐震性(1981年以降の新耐震基準適合が必須、耐震等級高いとプラス)。
・管理状況(「マンションは管理を買え」といわれるほど重要)
→修繕積立金十分、大規模修繕済み、エントランス・外壁の状態など
<共用施設>
・オートロック、宅配ボックス、コンシェルジュなど充実しているなど
・階数やバルコニー向き(高層階・南向きが日当たり・眺望良く高評価)。
<専有部分>
・広さ・間取り(60~80㎡の3LDKなど家族向け、LD広め・収納豊富)。
・内装・設備の状態(水回りきれい、リフォーム済みならプラス。汚れ・傷はマイナス)。
<その他>
・管理費や修繕積立金の額(高すぎないか)。
・駐車場(確保しやすいか)。
・ペット可や楽器可などの規約。
不動産方法の3つの査定方法

不動産(土地・戸建て・区分マンション)の査定では、
主に3つの基本手法(取引事例比較法・原価法・収益還元法)が使われます。
→群馬県の不動産売却ならリヤマ不動産へ
これらは国土交通省の不動産鑑定評価基準に基づき、
市場性(取引事例)・原価性(再建築コスト)・収益性の観点から価格を求め、複数の手法を併用して最終価格を決定するのが一般的です。
取引事例比較法
似た条件の近隣物件の実際の取引価格を集め、立地・広さ・築年数・向きなどの違いを補正して査定額を算出。
実際の売買市場を反映しやすいため、土地や中古住宅の売却査定で重要な手法です。
事例が多いほど査定結果の精度がアップ。
REINS(不動産流通機構)データなどで相場確認可能。

不動産業者のみ、レインズの成約事例を確認できます。
取引事例比較法では、単純に近隣物件の平均価格を出すだけではなく、
対象不動産と条件の近い成約事例を選び、立地・面積・形状・接道・築年数・建物状態・成約時期などの違いを考慮して価格を比較します。
そのため、査定では「近所でいくらで売れたか」だけではなく、
「その物件と今回の物件は本当に比較できるのか」を確認することが重要です。
<例:土地(伊勢崎市宮子町)>
| 住所 | 売却価格 | 面積 | 坪単価 |
|---|---|---|---|
| 宮子町 | ¥11,000,000 | 390㎡ | 約¥12万/坪 |
| 宮子町 | ¥12,000,000 | 360㎡ | 約¥11万/坪 |
| 宮子町 | ¥9,800,000 | 240㎡ | 約¥14万/坪 |
伊勢崎市宮子町の平均坪12.3万円
※成約事例から平均値を計算します。

道路の接道、幅員、方向、近隣の状況によるため、
一概には言えませんが、
おおよその平均数値です。
原価法(再建築価額方式)
主に戸建で利用される査定方法です。
「今、同じ建物を再建築した場合、いくらで建てらるか?」
→コスト(再調達原価)を算出します。
築年数による劣化(減価修正)を引いて建物価値を求める。
計算例:再調達原価(単価×面積) × (残存耐用年数 ÷ 耐用年数)

築古(22年超える)になるほど、耐用年数を超えるため、
評価額が0円に近づきます。
※建物の状態、リフォーム歴などから考慮するため、0円でないケースもあります。
・構造:木造2階建
・延床面積:32坪(約105.8㎡)
・再建築単価(標準):70万円/坪
・評価方法:再建築価額 × 残存率(耐用年数ベース)
<再建築価額の算定>
再建築価額 =
32坪 × 70万円= 2,240万円
※木造住宅(居住用):22年
【A】2005年築(築20年想定)
2005年築 → 現在:約20年経過
※残存率の考え方
木造22年耐用をベースにすると:
残存率 =(耐用年数 – 経過年数)÷ 耐用年数
=(22 – 20)÷ 22= 約9%
実際は補正を入れるため、15%~20%ほどです。
→約350万〜550万円
査定額と実際の売却価格は同じではありません
不動産会社が提示する査定額は、「その金額で必ず売れることを保証する価格」ではありません。
査定額は、周辺の成約事例、市場動向、物件の状態、土地の形状や接道、法的制限などをもとに、売却可能性を考慮して算出する参考価格です。
実際の売却価格は、売出価格、購入希望者の需要、競合物件、販売期間、価格交渉などによって変わります。
そのため、不動産売却では「一番高い査定額の会社を選ぶ」のではなく、査定額の根拠を説明できるか、実際の成約事例を示せるか、販売戦略まで説明できるかを確認することが重要です。
不動産査定では何を確認する?マンション・戸建て・土地別に徹底解説

以下では、マンション・戸建て・土地に分けて、査定時に確認する主な資料とポイントを解説します。
マンションの査定で確認する資料
マンションの場合、土地や戸建てとは違い、専有部分だけでなく、マンション全体の管理状態や将来の修繕計画なども査定に影響します。
| 確認資料・項目 | 主な確認ポイント | 査定への影響 |
|---|---|---|
| 登記事項証明書 | 所有者・専有面積・敷地権・抵当権等 | 権利関係 |
| 管理規約 | ペット・駐車場・リフォーム等のルール | 購入希望者の需要 |
| 管理費 | 月額負担 | 維持費 |
| 修繕積立金 | 月額・将来の負担 | 維持費・管理状況 |
| 長期修繕計画 | 今後の修繕予定 | 将来負担 |
| 総会議事録等 | 大規模修繕・管理上の問題等 | 管理状態 |
| リフォーム履歴 | 水回り・内装等 | 室内状態 |
| 固定資産税関係資料 | 固定資産税等 | 所有コスト |
| 周辺の成約事例 | 類似マンションの売買価格 | 市場価格 |
マンションで特に重要なのは「管理」です
マンションは、専有部分がきれいだから高く売れるとは限りません。
例えば、
- 管理費が高い
- 修繕積立金が高い
- 修繕積立金が不足している
- 大規模修繕の予定がある
- 管理状態に問題がある
- 将来的に修繕積立金が増額される予定がある
などの場合、購入希望者が負担を気にする可能性があります。
そのためマンション査定では、「部屋の状態」と「マンション全体の管理状態」の両方を確認することが重要です。
戸建てで確認する主な資料
戸建ては、土地と建物を分けて確認することが重要です。
さらに、建物そのものだけではなく、道路・上下水道・境界・法令上の制限なども査定に影響します。
| 確認資料・項目 | 主な確認ポイント | 査定への影響 |
|---|---|---|
| 登記事項証明書 | 所有者・面積・抵当権等 | 権利関係 |
| 公図 | 土地の位置・形状 | 土地評価 |
| 地積測量図 | 面積・境界等 | 土地評価 |
| 建物図面 | 建物の位置・形状 | 建物・土地利用 |
| 固定資産税関係資料 | 評価額・課税状況等 | 所有コスト等 |
| 建築確認関係資料 | 建築確認等の情報 | 建物確認 |
| 道路情報 | 接道・幅員・道路種別等 | 建築・再建築等 |
| 上下水道資料 | 引込状況・口径等 | 設備・費用 |
| リフォーム履歴 | 修繕・交換履歴 | 建物状態 |
| 建物の現況 | 雨漏り・傾き・劣化等 | 建物評価 |
| ハザード情報 | 洪水・土砂災害等 | 購入判断への影響 |
| 周辺成約事例 | 類似戸建ての成約価格 | 市場価格 |
土地で確認する主な資料
「その土地にどのような建物を建てられるのか」
という視点も重要です。
例えば、
- 前面道路の幅員
- 接道状況
- セットバックの有無
- 用途地域
- 建ぺい率
- 容積率
- 高低差
- 土地の形状
- 上下水道の状況
などによって、土地の利用方法が変わる可能性があります。
| 確認資料・項目 | 主な確認ポイント | 査定への影響 |
|---|---|---|
| 登記事項証明書 | 所有者・地目・面積等 | 権利・土地確認 |
| 公図 | 土地の位置関係 | 形状・隣接関係 |
| 地積測量図 | 面積・境界等 | 土地評価 |
| 境界資料 | 境界標・測量状況等 | 売却時の確認事項 |
| 道路資料 | 道路種別・幅員等 | 建築可能性 |
| 用途地域 | 建築できる用途等 | 土地利用 |
| 建ぺい率 | 建築面積の上限 | 土地利用 |
| 容積率 | 延床面積の上限 | 土地利用 |
| 上下水道資料 | 引込・口径等 | 買主負担等 |
| 固定資産税関係資料 | 課税状況等 | 所有コスト |
| ハザード情報 | 災害リスク | 購入判断 |
| 周辺成約事例 | 類似土地の成約価格 | 市場価格 |
3種類の不動産で「査定時に特に見るポイント」の違い
同じ「不動産査定」でも、重要になるポイントは物件によって異なります。
| 項目 | マンション | 戸建て | 土地 |
|---|---|---|---|
| 登記事項証明書 | ◎ | ◎ | ◎ |
| 公図 | ○ | ◎ | ◎ |
| 地積測量図 | △ | ◎ | ◎ |
| 建物図面 | ○ | ◎ | ― |
| 固定資産税関係資料 | ◎ | ◎ | ◎ |
| 道路・接道 | △ | ◎ | ◎ |
| 上下水道 | △ | ◎ | ◎ |
| 建築確認関係資料 | ○ | ◎ | ― |
| リフォーム履歴 | ◎ | ◎ | ― |
| 管理規約 | ◎ | ― | ― |
| 長期修繕計画 | ◎ | ― | ― |
| 修繕積立金 | ◎ | ― | ― |
| 建物の状態 | ◎ | ◎ | ― |
| 土地の形状 | △ | ◎ | ◎ |
| 法令上の制限 | ○ | ◎ | ◎ |
| 周辺成約事例 | ◎ | ◎ | ◎ |
※「◎」は特に重要、「○」は確認することが多い、「△」は物件によって確認、「―」は通常その項目が直接の査定対象にならないことを示しています。
査定で確認する資料を「3段階」に分けると分かりやすい
査定では、資料を見るだけではなく、資料と現地の状況が一致しているかも確認することが重要です。
STEP1 権利・法的条件を確認
登記事項証明書
↓
公図・地積測量図
↓
道路・接道
↓
用途地域・建ぺい率・容積率
↓
その他の法的制限
まず「この不動産は誰の所有で、どのような権利関係があり、どのように利用できるのか」を確認します。
STEP2 物件そのものを確認
土地
↓
形状・面積・間口・高低差
↓
建物
↓
築年数・構造・状態
↓
設備
↓
リフォーム・修繕履歴
資料だけでは分からない部分については、現地確認も重要になります。
STEP3 市場価格を確認
周辺の成約事例
↓
現在の売出物件
↓
競合物件
↓
地域の需要
↓
市場動向
↓
査定価格を判断
つまり、不動産査定は、
「書類を見る」+「現地を見る」+「市場を見る」
という3つを組み合わせて行うことが重要です。
査定資料が不足していても査定できる?
「登記事項証明書や測量図などの資料が手元にありません」という場合でも、査定自体は相談できます。
不動産会社が公的資料等を確認できる場合もあるため、手元に資料がないことだけを理由に査定を諦める必要はありません。
ただし、資料があることで査定の精度を高められる場合があります。
特に、
- 地積測量図
- 境界確認資料
- 建築確認関係資料
- リフォーム・修繕履歴
- 固定資産税関係資料
- マンションの管理規約
- 長期修繕計画
などは、所有している場合には査定時に提示するとよいでしょう。
まとめ

リヤマ不動産の査定評価では、
土地・戸建て・区分マンションそれぞれの特徴を押さえたうえで、複数の査定手法(取引事例比較法・原価法・収益還元法)を組み合わせて価格を算出します。
また、立地や周辺環境、築年数、建物状態といった主要評価基準を理解することで、査定額の背景が分かりやすくなります。
査定方法を知れば「より高く・納得できる価格」での売却準備に役立ちます。
まずは無料査定で評価を確認し、ご相談ください

しつこい営業はしないため、当社までお問い合わせください。
【参考:不動産価格・鑑定評価に関する公的資料】
