不動産売買契約とは?知っておくべき基本情報
売買契約とは、物件の価格・引渡し時期・設備の状態などを取り決め、売主と買主が正式に合意する手続きです。

契約書への署名捺印と手付金の支払いにより法的な効力が生まれ、締結後は原則として一方的なキャンセルができなくなります。
売買契約の目的と当日の所要時間・開催場所

場所はどこで契約するの?

開催場所は
①仲介会社の事務所
②売主/買主の事務所(どちらかが業者の場合)
③売買対象の物件(現地)
④レンタルオフィス、喫茶店など
です。
本人確認や記名捺印が続くため、時間に余裕を持って臨みましょう。
所要時間は重要事項説明を含めて2〜3時間が目安です。
※重説は買主様への説明のみのため、売主様は時間をずらします。
※もしくは、前日に買主様に重説だけ読み合わせをすることで、30分で終わるケースもあります。
当日の出席者(対面・オンライン)
| 参加区分 | 出席者 | 主な役割 |
| 必須 | ①売主様 ②買主様 (または代理人) | 契約内容の確認、書類への署名・捺印 |
| 必須 | 仲介会社の担当者 ※共同の場合は担当者2名 | 進行・全体のサポート |
| 必須 | 宅地建物取引士(宅建士) | 重要事項説明書(重説)の読み上げ・解説 |
| 任意 | 金融機関の融資担当者 | 住宅ローン利用時の手続き や説明が必要な場合 |
【契約方式別】不動産売買契約当日の具体的な流れ

契約方式は「①対面契約」「②持ち回り契約」「③電子契約」の3タイプに大別されます。
特徴を押さえると、当日の流れがぐっとイメージしやすくなります。
①対面での売買契約の流れ

対面契約は最も一般的な方式で、以下の6ステップで進行します。
- 顔合わせ・本人確認:売買契約書に署名する本人かどうか、顔入りの身分証(運転免許証)で確認します。
- 宅建士による重要事項説明(重説):説明できるのは宅建士のみで、宅建士証の提示も義務付けられています。
- 売買契約書の読み合わせ・署名捺印:価格・引渡し日・契約不適合責任の範囲を1項目ずつ確認します。
- 手付金の授受・領収書の発行:売主が個人の場合、一般的に契約金の5%~10%です。
- 仲介手数料(半金)の支払い:上限は「売買価格×3%+6万円+消費税」が基本です
(800万円以下の低廉な空家は特例あり) - 決済・引き渡しまでのスケジュール確認:住宅ローンの本申し込みや決済日、引渡し日を確認して終了です。
②【非対面・遠方】「持ち回り契約」の流れと注意点

横浜市に住んでいて、前橋の土地を売りたいんだけど・・・
多忙で群馬県に行けない場合は?

郵送にて、売買契約をする「持ち回り契約」がおすすめです。
持ち回り契約は、売主が先に売買契約書2通へ記名捺印して買主へ郵送し、買主がが記名捺印した1通を返送する非対面方式です。
※遠方や体が不自由な相手(お年寄り)に利用されます。
重要事項説明は、契約書の回送とは別に宅建士が対面またはIT重説で実施する必要があります。
手付金は仲介会社が預かり、預り証を発行するケースが一般的です。
※直接売主に事前に振り込む方法もあります。

本人確認や登記書類の原本確認を仲介会社が責任を持って行うため、信頼できる仲介会社の選択が重要です。

②「電子契約(IT重説)」の流れと事前準備
2022年5月18日施行の宅建業法改正により、重要事項説明書や契約書を電子書面(電磁的方法)で提供できるようになりました
※国土交通省引用
IT重説とはWeb会議ツールを使い、宅建士がオンラインで重要事項説明を行う方法で、事前に相手方の承諾を得ることやオンラインで本人確認を行うことなどが要件です。
電子署名サービスを組み合わせた電子契約も普及し、遠方・多忙な方の選択肢が広がっています。

電子化の流れで流行りつつある契約方法です。
当社も実際に電子で売買契約をした経験がありますが、驚くほど簡単でした。
※収入印紙が不要のため、代金が浮きます。

当日に必要な持ち物・必要書類一覧

売主様が用意する書類・持ち物
- 本人確認書類(運転免許証・マイナンバーカードなど)
- 登記識別情報通知(権利証)
- 建築確認済証・検査済証(※あれば)
- マンションの場合は、管理費・修繕積立金の納付状況が分かる書類(※あれば)
買主様が用意する書類・持ち物
- 本人確認書類
- 手付金(振込の場合は振込明細書)
- 仲介手数料の半金(現金または振込の準備)
- 住宅ローンの事前審査結果・資金計画書

他に必要な書類がある場合、担当者よりご案内があると思われます。
不動産売買契約当日の重要チェックポイント・注意点
事前確認しておくべき「契約書」と「契約不適合責任」の範囲
契約不適合責任とは、引き渡された物件が契約内容に適合しない場合(雨漏りや設備の故障など)に売主が負う責任です。
責任を負う期間や範囲は売買契約書の特約で定まるため、重要事項説明書と契約書を突き合わせて事前に確認しましょう。

個人間売買の場合は、3か月。
売主が業者の場合は、2年になるケースが多いです。

書類の不備・忘れ物があった場合の対処法
印鑑と本人確認の要です。
もし、不足が判明したら、すぐに担当者へ相談しましょう。
手付金・仲介手数料の支払いタイミングと送金方法
手付金は契約当日に支払います。
売主が宅建業者の場合は売買代金の20%が上限で、高額になる場合は銀行振込で支払い履歴を残すのが安心です。

手付金は申込金として、契約日前の支払いも可能です。

仲介手数料は契約時に半金、決済時に残り半金を支払うのが一般的です。
法定の上限があるため、見積書で金額を事前に確認しましょう。
売買契約締結後から決済・引き渡しまでのステップ
売主様が行う手続き(測量・残置物処分・ローン完済等)
売主は引渡し日までに、残置物(家具・家電・ゴミなど)の処分や住宅ローンの完済手続きを行います。
抵当権の抹消準備や、土地売却では測量が必要になる場合もあります。時間のかかる作業は、契約後に早めに着手しましょう。

住宅ローンの抵当権がある場合は、
銀行に連絡し、決済1か月前くらいまでに連絡しましょう

買主様が行う手続き(住宅ローン本申し込み・火災保険等)
買主は契約後、速やかに住宅ローンの本申し込みを行います。
融資が承認されると、契約書で定めた期日に決済・引渡しを迎えます。
火災保険は引渡し日から有効になるよう、加入手続きを進めましょう。
【FAQ】不動産売買契約に関するよくある質問

- Q手土産(菓子折り)は持っていった方がいい?
- A
持参しなくてもマナー違反にはなりません。
当社の経験上、実際に持参する人は少数(経験則で1割程度)です。
- Q契約日の当日の最低限の行動マナーは?
- A
①挨拶・顔合わせ
売主・買主・不動産会社の担当者が集まったら、きちんと挨拶を交わします。②重要事項説明・契約書の読み合わせ
宅地建物取引士の説明を集中して聞き、わからない点はその場で遠慮なく質問しましょう。「後で確認します」は避け、納得してから署名・押印に進むのがマナーであり、自分を守るためでもあります。
③言葉遣い・態度
寧で誠実な対応を心がけます。感情的になったり、相手を急かしたりするような言動は避けます。
④書類・金銭の扱い 書類や手付金の授受は丁寧に行い、確認を怠らないようにします。
- Q契約当日の服装に指定はありますか?
- A
指定はありません。
スーツでなくても問題ありませんが、記名捺印や本人確認があるため、清潔感のある動きやすい服装が適しています。
- Q重要事項説明書や契約書は事前に確認できますか?
- A
仲介会社に依頼すれば、契約前に重要事項説明書や売買契約書の内容を確認できます。
不明点は事前に質問し、当日は宅建士の説明をしっかり聞きましょう。
- Q契約締結後にキャンセル(手付解除)はできますか?
- A
契約書に解約手付の定めがあれば、相手方が契約の履行に着手するまでは、買主は手付金を放棄して解除できます。
売主側が解除する場合は手付金の倍額を返還する必要があります。決済が近づくほど解除は難しくなるため、早めの判断が重要です。
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